ホノルルにあるビショップ・ミュージアムはハワイの文化や歴史について学ぶことができる場所で、「ハワイビショップ博物館」とも呼ばれています。この記事では、観光客にも人気の高いビショップ・ミュージアムの位置情報や行き方、展示物について紹介します。館内で行われているフラレッスンについても見ていきましょう。
ビショップ・ミュージアムはハワイ・オアフ島のホノルルにあるハワイ最大の博物館で、ハワイはもちろん、ポリネシア文化も知ることのできる貴重な工芸品や写真などを収蔵しています。この博物館は、カメハメハ王家の直系の子孫であるバーニス・パウアヒ・ビショップを称えるために、夫のチャールズ・リード・ビショップが1889年に創設しました。建物は本館と展示館に分かれていて、広い敷地や展示物鑑賞で1日中楽しめるほど。まずは、ビショップ・ミュージアムの概要を紹介します。
ビショップ・ミュージアムは、ホノルル郊外のカリヒにあります。ダニエル・K・イノウエ国際空港からは車で約10分ほどの距離です。
トロリーバスに乗って行くとスムーズ。本来のトロリーバスとは、電車のように電線を張り、電気を動力として動くバスを指しますが、ハワイのものは路面電車のような風貌をしたバスのことをいいます。ハワイでは移動手段によく利用されているため、各地でトロリーバスが運行しています。
ビショップ・ミュージアムへ行くためには、5つの路線があるワイキキトロリーに乗りましょう。利用するのは約70分ごとに便が出ているパープルライン。乗る停留所により所要時間は異なりますがTギャラリアハワイ停留所から乗ると約1時間30分で到着します。側面に「Bishop Museum」と書かれているのですぐにわかるでしょう。料金は往復だと7ドル、片道だと4ドルです。
ワイキキからザ・バスで行く方法もあります。40分ほどで到着するのでワイキキから向かう場合は2番バスに乗車してカパラマ・スクール(カメハメハ・スクール)の交差点で下車してください。博物館まではバス停から歩いて5分です。
本館は3階建てになっていて、1階にはポリネシアンホールとハワイアンホールがあります。日本語のガイドツアーがあるので、ハワイについてじっくり知りたい場合はツアーへの参加がおすすめです。ツアー以外にも日本語対応のオーディオガイドを使うという選択肢もあるため、自分に合うものを選びましょう。オーディオガイドはスマホでQRコードを読み取るだけなので手軽です。
ポリネシアンホールではクギを使わずに作られたカヌーやポリネシア人のルーツを示した地図が飾られています。また、ポリネシアンホールにあるカヒリルームでは19世紀初期のハワイ王族の肖像画や、鳥の羽でつくられたカヒリという王家のシンボルが展示されています。
ハワイアンホールの1階には古代ハワイの家や神殿を再現したものが展示されています。2階ではハワイアンがかつて使用していた生活用具や楽器、3階には移民文化に関する資料と歴代の王が身につけていたものが飾られています。本館の中で一番の注目を集める展示物が、カメハメハ大王が使用していたと言われているケープです。ケープはハワイに生息するミツドリの羽根を約45万本使用して作られていてとても豪華!鳥を殺さないために1羽から5~6本しか採取できなかったので完成までに約8万羽ものミツドリが必要だったとか。
キャッスル記念館では季節ごとに特別展示が開催されるので、事前にパンフレットやインターネットで確認しておくとスムーズです。今までに開催された特別展には、興味深いものがたくさんあります。例えば、2003年まで開催されていた「遺伝子展」では細胞の模型が展示されたり、犯罪科学捜査での遺伝子の役割が解説されたりしました。
キャッスル記念館の2階にはビショップ・ミュージアムが所有している学術資料が保管されています。保管資料を見学できるツアーが開催されているので気になる人は参加してみましょう。ただし貴重なものであるため資料に触れることはできません。
プラネタリウムでは、かつて冒険家が行っていた、星を見て航海する方法(航海術)を学ぶことができます。日本語でも上映されるので、楽しみながら星や宇宙を学べますよ。
サイエンスアドベンチャーセンターはハワイの火山や海について学べる科学館で、ハワイにある各ビーチの砂などが展示されています。センターの中心には約8メートルもある、大迫力のキラウエア火山の模型があり、科学者が模型をつかって噴火や溶岩が溶ける様子を実演してくれます。溶岩やハワイ諸島の成り立ちについて、資料を読むだけでなく、実際に目で見られるのでとても勉強になります。
パキホールでは、ハワイを代表するスポーツ選手が写真付きで紹介されており、日系選手も日本の名前で展示されています。海外で活躍した日系の方の功績を見られるのはうれしいですね。
展示館以外にガーデンやカフェなどもあるので、ビショップ・ミュージアム全体を回ろうとすると1日かかってしまうでしょう。ネイティブハワイアンガーデンにはハワイの珍しい植物がゾーンごとに植えられています。同じハワイでも気候や風土によって育つ植物が異なることがわかるので、楽しみながらガーデン内を散策できます。
館内にある「ハイウェイ・イン」は、もともと1947年に創業したレストランで、ビショップ・ミュージアム内でハワイアンフードを味わえるカフェとなっています。営業時間は10時から15時30分なので、ランチや休憩にぴったりです。メニューにはサンドウィッチやパニーニのほか、ハワイ料理のポケボウルなどがあります。また、ハワイの伝統食を楽しみたいのならカルアビックプレートがおすすめ。プレートはロミロミサーモンやカルアピッグなど、さまざまなハワイアンフードがセットになっているので、一度にたくさんの伝統食を味わえてお得ですよ。
入場料は大人24.95ドル、子ども16.95ドル(4歳未満は無料)、65歳以上のシニア21.95ドルで、プラネタリウムを鑑賞する際には1人4.95ドルかかります。また、キャッスル記念館の特別展示を見る場合は別途4.95ドル必要です。ただしホテルハレクラニに宿泊するとビショップ・ミュージアムへの入場料は無料になります。
展示を見るだけで1日中楽しめてしまうビショップ・ミュージアムですが、実はカルチャープログラムとしてフラのレッスンがおこなわれていて、こちらもぜひ体験しておきたい見どころのひとつです。
経験者向けのレッスンと未経験者の人も楽しめる体験フラがあり、経験者向けのものは中級フラレッスンと呼ばれ、フラ経験3年以上の人が対象となります。レッスンは予約制で、木曜日開催のプログラムは経験者向け、月、水、金曜日開催のプログラムは未経験者向けなので、きちんと確認をしてから予約しましょう。
レッスンには入館料が含まれていて、体験フラは62ドル、中級フラは125ドルかかります。レッスン自体の所要時間は1時間30分ほどで、体験フラはビショップ・ミュージアム内を約30分で巡る館内ツアーが、中級フラは約1時間の館内ツアーとフラの映像鑑賞がついています。フラ体験だけでなく、ビショップ・ミュージアム全体を満喫できますよ。
とても人気が高いレッスンなので、早めの予約がおすすめ。なぜこんなに人気かというと、クムフラから指導を受けられるためです。クムフラとはフラの師範のことで、フラに対する深い知識を持ち、ハワイに根付いた活動をする人を指します。フラレッスンのほか、ウクレレレッスンやクラフト教室も開催されているので、興味のあるレッスンを楽しんでみてくださいね。
ハワイの歴史や文化を知ると、ハワイを身近に感じられるので、ハワイ旅行がより楽しくなること間違いなしです。ビショップ・ミュージアムでは資料を読むだけでなく、プラネタリウムや溶岩のデモンストレーションなど体験的な展示もあるので、大人も子どもも楽しみながら知識を身につけられますよ。ベルトラでは、ビショップ・ミュージアムを満喫できる現地オプショナルツアーもありますので、ハワイ旅行を検討されている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
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