「地中海の宝石」とも呼ばれるカプリ島【Isola di Capri】。南イタリアのナポリ湾に浮かぶ高級リゾート地として知られ、青い海と白い街並みの風景が魅力です。この記事では、カプリ島へのアクセス方法や有名な「青の洞窟」の観光情報、おすすめスポットやホテルなどを紹介していきます。
イタリア南部のティレニア海、ナポリ湾に浮かぶカプリ島は、ティベリウスやアウグストゥスなど、古代のローマ皇帝も愛したとされるイタリア屈指の別荘地。南イタリアの観光都市として知られるナポリから船も出ているので、合わせて観光する人も多くいます。
イタリアの首都ローマから行く場合は、1時間強でまずナポリに向かい、そこから船で45分~1時間半ほどかかります。日帰りでの観光も可能ですが、カプリ島をゆっくり回るなら島滞在、もしくはナポリを拠点とするのがおすすめです。
カプリ島の港マリーナグランデ【Marina Grande】までは、ナポリの「モーロ・ベヴェレッロ港」から船で行く方法が一般的です。
ナポリから1時間20分ほどで到着します。Caremarが有名で、1日3便ほど運行しています。料金は14ユーロ~20ユーロほど(2,000円前後)が目安です。
ナポリから45分ほどでカプリ島に行くことができます。主に2社運行していて、SNAVは1日8便、NLGは1日7便ほどです。料金の目安は25ユーロ(3,000円)前後となります。
世界一美しい海岸として有名なアマルフィからは、フェリーで1時間ほどかかります。2社あり、NLGはおおよそ1日に3便、Positano Jetは最多で週14便ほど運行しています。片道料金の目安は27ユーロほど(約3,250円)です。
カプリ島に最も近い都市であるソレントからは、フェリーで20分~30分ほどでアクセスできます。主に2社あり、SNAVは最多で1日17便、NLGは最多で1日6便ほど運行しています。片道料金の目安は24ユーロほど(約2,800円)です。
港(マリーナグランデ)周辺の家は特にカラフルで、到着してまず街並みの写真を撮る観光客も多くいます。観光の拠点として人気なのは、主に島の中心となるウンベルト1世広場周辺のカプリ地区と、島の西側にあるアナカプリです。桟橋の近くに案内所があるので、島の地図をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。時刻表はオンラインのものもありますが、現地の時刻表とずれている場合があるので、港の右手側にあるバスの切符売り場や乗り場で確認したほうが安心です。
中心部のカプリ地区からは海水浴スポットとして人気のマリーナピッコラ行き、アナカプリからは青の洞窟行きがそれぞれ出ています。行き先によって出発する地区が異なるので注意しましょう。片道2ユーロほど(約120円)の1回券がありますが、市バスとケーブルカーの両方に使える1日券もおすすめです。
港から中心部のカプリ地区へ直行できます。5分程度で、ピアッツェッタ広場【Piazetta】とも呼ばれるウンベルト1世広場に到着。特に夏季は世界中から観光客が押し寄せるため、30分程度もしくはそれ以上の待ち時間が発生する場合があります。1回券の片道料金の目安は2ユーロほど(約120円)です。
アナカプリから島の最高峰ソラーロ山の頂上間を運行しています。リフトは1人乗りで所要時間は約15分、片道は8ユーロ(960円)、往復で11ユーロ(1,320円)ほど。アナカプリ中心のヴィットリア広場で購入できます。特に下りはスリル満点ですが、島の景色をひとり占めしているような気分を味わえるので、チャレンジしたい人はぜひチェックしてください。
風光明媚なカプリ島の魅力を語るのに欠かせないのが、眺めのよさです。島の南東に位置するアウグスト庭園内の「トラガラの展望台(ケーブルカー山頂駅展望台)」は、パノラマビューを楽しめる絶景スポット。高台から、街の白と海の青のコントラストが映える島の景色を一望できます。
観光地として栄えるリゾート地というのもあり、ナポリなどに比べると比較的よいでしょう。ただ、イタリアの他の都市と同様、観光客を狙ったスリや置き引きには注意してください。
地中海性気候で、夏は乾燥しやすく、晴れの日が多い傾向にあります。冬は湿度が高く、風の強い日が多いです。1年を通して、気温はだいたい10°Cから33°Cまで変化しますが、日本よりも比較的温暖な日が多いとされています。最適な時期は6月上旬から8月上旬まで、8月下旬から9月中旬までです。日本の梅雨にあたる6月と7月は、カプリ島では降水確率が低い時期といえるでしょう。
夏は日差しが強いため、サングラスや帽子などを着用して紫外線対策を忘れずに。リゾート地のため、現地に住むイタリア人などはサンダルで歩く人も多いです。スニーカーとサンダルを持っておくと安心でしょう。
ナポリやアマルフィなどの滞在に1日半追加して、青の洞窟や中心部、アナカプリなどを観光するのがよいでしょう。優雅にビーチやカフェ巡りなどを楽しむなら2日あると安心です。他の楽しみ方として、マリーナグランデから島を一周するクルーズツアーを利用すれば、島の名物としても有名な「ファラリオーニ奇岩」の下をくぐることもできます。島周辺の断崖絶壁の岩や綺麗な海の景色をぜひ写真に収めましょう。
洞窟内の海面反射によって映し出される神秘的なブルーの風景。カプリ島を代表する観光スポット「青の洞窟」は、海水が浸食したことによってできた自然の産物です。訪れる時期や天候に注意すれば、思い出に残る素敵な写真を撮ることができるはず。観光名所の青の洞窟の観光情報をまとめて紹介します。
まずはカプリ島内から洞窟までの行き方をチェックしましょう。海路と陸路、両方あるので自分の目的に合わせて選んでみてください。
最も一般的な方法で、カプリ島到着後、すぐに船で洞窟に向かう観光客もいます。モーターボートの乗船料は約10ユーロ(約1200円)で、港で青の洞窟専用のチケットを購入できます。15分ほど経つと洞窟の入り口に到着するので、手漕ぎの小舟(小船)に乗り換えましょう。
夏季のみ運行しているバスは、アナカプリ地区から出発。まずは港からアナカプリまでバスやケーブルカーで向かう必要があります。フィリエット通り【Via Filietto】周辺の洞窟行きのバス停から乗り、所要時間は約20分。1回券は2ユーロ(240円)ほど、車内購入はもう少し高くなります。バスはコンパクトのため、スーツケースなどの大きい荷物は持ち込まず、混雑で乗れないことを考慮し、時間に余裕を持って訪れるのをおすすめします。停留所から階段を下りると洞窟入り口の近くに出るので、船頭さんに声をかけて小舟に乗りましょう。洞窟までの所要時間は、合計1時間ほど見ておくと安心です。
港や広場にタクシーが停まっているので、目的地を告げて乗車してください。メーター制ですが、目的地までのだいたいの料金を事前に運転手に聞いておくのがよいでしょう。
洞窟の前で小型のボートに乗り換える際、船頭さんに入場料約4ユーロ(約480円)を渡す必要があります。
だいたい9時から日没前の17時まで見学できます。午前中に行くと太陽の光が洞窟内にうまく進入し、より幻想的な風景を見ることができるのでおすすめです。
洞窟の入り口は狭いため、水位によって観光の可否が決まります。雨が降ると水位が上昇し、風が強いと波が高くなるため、穏やかな晴れの日以外は船が出ない可能性が高いことを覚えておきましょう。
小舟は揺れるため、水がかかる確率が高く、船内が濡れている場合も。濡れてもいい服装で参加し、濡らしたくない人は大型のシートや丈夫なレインコートなどを持参する必要があります。また、船内では仰向けの姿勢になる場面もあるため、動きやすいファッションで参加しましょう。
6月~8月がベストシーズンで、日差しが強い夏場は、洞窟内がより鮮やかな青色に映る確率が高いといわれています。4月~10月はおおむね観光に向いていて、11月~3月上旬は海が荒れやすく船が運休になることもあるので避けましょう。
遊泳は禁止されています。看板にも英語や日本語表記で書かれているうえ、危険なので観光ルートに沿って見学するようにしてください。
サービスに応じて1人1ユーロから3ユーロを目安に渡す例があります。強制ではないので、その場の状況や雰囲気を見て判断するのがよいでしょう。
島の中心部としてにぎわう広場で、教会や市役所、カフェやレストランが並びます。地元の人々からは「ピアッツァッタ」という愛称で呼ばれ、色とりどりの花壇や石畳の道が広がっています。時計台にも観光案内所があるので、散策の際はぜひ活用してください。
島の西部、ソラーロ山のふもとに位置する地区で、昔ながらの島の雰囲気を味わうことができます。サンミケーレ教会を始め、ホテルやお土産屋などが並び、歩きながら穴場のレストランやカフェを見つけるのも楽しいでしょう。中心のカプリ地区とともに島の散策スポットとして人気です。
島の東北端にある空洞が特徴的な岩場で、「象の鼻」ともいわれています。中心部やトラガラ通りからトレッキングコースを歩いて30分ほどで行くことができます。さらに北へ進むと、ティベリウス帝の別荘であったジョヴィス邸(ヴィッラ・ジョヴィス)もあるので島を巡りたい人は必見です。訪れる際はスニーカーなどの歩きやすい靴で行きましょう。
島の最高地点となる標高589mの山。山頂までは、アナカプリからスキー場で乗るようなチェアリフトを利用して登ることができます。島内には絶景スポットがいくつかありますが、スリルや開放感は桁違い。自分で登る場合は1時間強かかりますが、山の自然を体感できるので体力のある人にはおすすめです。頂上にはカフェなど休憩できるスペースもあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
アナカプリに位置するホテルで、港付近よりも安い価格設定で宿泊できるとあって人気です。ソラーロ山も近く、テラスからは夕日を見られることもあります。周辺にはレストランやカフェ、ショッピングスポットがあるので観光の拠点にもぴったりです。
Senaria hotel - Isle of Capri. Located in Anacapri on the road that leads to Faro, the island’s oth…
中心部のウンベルト1世広場から徒歩10分ほどの距離にある高級4つ星ホテル。立地のよさ、季節限定で利用できる屋外プールなどの設備、ラグジュアリーなおもてなし、オーシャンビューの部屋があるのも魅力です。絶景ポイントとして有名なトラガラの展望台も10分ほどで歩いて行くことができます。
Hotel La Floridiana with Pool and spectacular seaview in Capri island. Book now and save on the our…
ミシュランで星を獲得した、ランチにおすすめのレストラン。ウンベルト1世広場(ピアッツェッタ広場)から徒歩2分ほどの場所にあり、スタイリッシュでこだわりのあるインテリアが並びます。魚介のパスタなどの新鮮なシーフード料理、レモン風味のクリームブリュレなど、カンパニア州の地中海料理が満載。海と街を見渡すことができ、食事をしながらリゾート気分を味わえます。
Discover Welcome section on the official website of Aroma, Michelin Star rooftop restaurant Colosse…
アナカプリ地区に位置し、カプリーレ通り沿いに建つ人気店。料理の質、量ともに評判のお店で、安い値段設定も魅力です。手作りの生地が売りのピザ、パスタやデザートが楽しめます。ホテルやレストラン、ブティックなどが並ぶ大きな通りなので、街歩きの途中にぜひ立ち寄ってみてください。
Pizzeria Aumm Aumm in Anacapri is the place to enjoy an authentic Neapolitan pizza on the island of…
カプリ島発祥のブランド時計。1995年ごろからコレクションを発表し、世界で知られるようになりました。お店はコロンボ通りにあり、住所の表記は「Via C.Colombo」、日本語を話すスタッフがいたこともあるほど有名です。店内では女性用のバッグや香水も販売しています。
レモンの皮を使用した伝統リキュールの「リモンチェッロ」は、爽やかな香りが引き立つ南イタリアの名産品。中にはイタリア半島の形をしたボトルもあり、リモンチェッロのキャンディーも人気です。他にもレモンチョコレートやレモンクッキー、レモン形の石鹸など、レモン関連の食品や雑貨が目白押し。レモンパスタなどは島内のレストランでも人気のメニューです。マリーナグランデの周辺にはお土産屋が連なっているため、買い足したい人はぜひ港での時間を確保しておきましょう。
アナカプリは陶器や洋服など、ハンドメイドのお店が並ぶ地区でもあります。中でもサンダルは、「カプリサンダル」といわれる革製のものがお土産として人気。オーダーメイドや自分で手作りできるお店も増えています。
観光地として栄え、セレブが滞在する高級リゾートの雰囲気を味わえるカプリ島。地中海沿岸の美しい街並みを歩きながら、絶品のシーフード料理、青の洞窟などの観光スポットを堪能しましょう。イタリア旅行をより有意義なものにしてくれるカプリ島観光は、現地オプショナルツアーを活用するのがおすすめ。ベルトラでは、日本語ガイド付きや南イタリアの名所を回る凝縮ツアーを事前に予約できます。ぜひチェックしてみてください。
※1ユーロ=約120.36円(2020年2月4日時点)
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。