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屋久島の景色を独り占め!天然の展望台、太鼓岩の基本情報まとめ

雄大な自然が広がる屋久島を一望出来る天然の展望台、太鼓岩。屋久島を代表する人気観光スポットの一つ、白谷雲水峡の最奥にある、花崗岩でできた巨石です。

白谷雲水峡は映画もののけ姫の舞台となったことでも知られていますよね。白谷川の美しい渓流や、特にシダやコケに覆われた苔むす森は、幻想的な雰囲気で満ちており、幽玄な世界に誘われます。白谷雲水峡は、一日がかりの縄文杉トレッキングや宮之浦岳縦走とは違い、1時間からコースが選べるので、本格的な登山は心配、という人にもおすすめの場所です。

この記事では、太鼓岩の基本情報から、おすすめ現地オプショナルツアー、太鼓岩を訪れる際の登山マナーについてご紹介します。

2020/08/22

太鼓岩トレッキングの基礎知識

標高

太鼓岩の標高は1,050m。標高620m地点に白谷雲水峡の入口があるので、標高差は430mです。

距離

片道約2.8kmの道のりです。

所要時間(往復)

白谷雲水峡には3つのコース、弥生杉コース(1時間)、奉行杉コース(3時間)、太鼓岩往復コース(4時間)があり、太鼓岩には4時間のコースで行くことが出来ます。休憩時間を含めるとプラスに時間がかかると考えてください。

なお、増水時にはコースが制限される場合があるので、事前に確認しておきましょう。水の流れは見た目以上の水圧があります。増水している場合は、安全第一の判断で無理に渡らないようにしてください。

(問い合わせ先:屋久島レクリエーションの森 保護管理協議会 TEL:0997-42-3508)

必要な服装・持ち物

1時間コースは歩きやすい靴の準備があれば問題ありませんが、太鼓岩を目指すコースは登山道になるため、しっかりとした準備が必要です。

屋久島は1ヶ月に35日雨が降ると言われるほど降水量が多いため、雨具は必須です。

また、装備のレンタルを考えている方は、繁忙期は当日では借りられないことがあります。予約するなど、必要な荷物は事前に確認しておきましょう。

・服装

Tシャツ(速乾性のあるものがおすすめ。)

長袖シャツ

長ズボン(スパッツ)

グローブ(軍手で代用も可。)

靴下(替えがあると安心です。)

レインウェア(しっかりとした上下の分かれたレインウェアがおすすめです。)

防寒具(夏でも長袖は必要。白谷雲水峡は標高が高いところにあるため、進むごとに気温も下がります。夏以外はフリースやダウンなど。)

登山靴(防水のものがおすすめです。)

・持ち物

ザック

ザックカバー

ヘッドライト

水筒

弁当(ホテルによっては朝食を変更できるところもあります。事前に確認しましょう。)

行動食(疲れた時のエネルギー補給は大切です。)

ゴミ袋

ティッシュ

地図

時計(ペース配分を確認しましょう。)

折りたたみ傘(休憩時にあると便利です。)

携帯トイレ

森林環境整備推進協力金(料金:高校生以上 1人500円,団体15名 以上1人400円)

太鼓岩に行けるおすすめツアー

白谷雲水峡・縄文杉を含めたモデルコース

屋久島に来たなら、人気観光スポットの白谷雲水峡も縄文杉もどちらも行きたいですよね。1日で、太鼓岩と縄文杉どちらもまわるモデルコースをご紹介しましたので参考にしてみてください。

1日目、朝4時半に出発して屋久杉自然館前から荒川登山バスに乗ります。約35分で荒川登山口入り口に到着します。

レンタカーを使う場合も、3月~11月は一般車両の乗り入れ規制があるので注意してください。トイレに行って準備を整えたらトロッコ道からトレッキングスタートです(歩行時間約11時間)。

約60分で小杉谷休憩所に到着。昭和35年に原生林伐採の基地として栄えた小杉谷集落があります。

そこから約30分歩くと、楠川分かれに到着します。

さらに約1時間10分で大株歩道入口に到着。途中で巨木の三代杉や仁王杉を見ることが出来ます。

大株歩道入口から40分ほど先にあるのが、ハート型の空洞が有名なウィルソン株。ヤクスギ最大の切り株です。

50分ほど進むと大王杉が。縄文杉発見前までは最大の屋久杉と思われていた、推定樹齢3000年の杉です。

その先夫婦杉を過ぎ、標高1,280メートルの縄文杉が現れます。樹高は25.3メートル、胸高周囲はなんと16.4メートル!

縄文杉を見る時は、踏圧からの保護のため設けられた展望デッキから見ましょう。

その圧倒的存在感を感じたあとは、太鼓岩方面へ向かいます。辻峠を超え、20分ほど険しい道を進むとついに太鼓岩!

目の前に広がる眺めには感動します。写真もお忘れなく。春は山桜と新緑が織りなす風景がとても綺麗です。

太鼓岩から屋久島を一望したら、雲水峡最大の目玉「もののけの森(苔むす森)」へ向かいます。多くの屋久杉の他、数百種のシダやコケが生息する原生林は息を呑む美しさです。

七本杉、くぐり杉を通り、楠川歩道へ。

冬だとちょうど日没頃です。

さつき吊橋を渡って18:30頃ゴールの白谷広場へ到着です!

もちろん個人で太鼓岩を目指す方も多いですが、現地オプショナルツアーに参加すれば、豊富な知識を持つガイドの解説を聞くことが出来、登山のサポートしてくれるので安心です。

太鼓岩トレッキングの登山マナー

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ゴミの持ち帰り

ゴミは景観を乱すだけでなく、野生動物が食べてしまったり、水質汚染に繋がります。自分で出したゴミを持ち帰るのは登山の常識です。

食器等を使用した場合も、水で洗い流すのではなく、ティッシュなどで拭き取るようにしましょう。

「携帯トイレ」の持参がおすすめ

トイレは入山前に済ませておきましょう。

トイレは入り口近くと、標高825m地点の白谷小屋に用意がありますが、携帯トイレブースがあるので、携帯トイレを持っていけば利用することが出来ます。また、やむを得ない時に備えて持っておくと安心ですね。一人ひとりの心がけで携帯トイレを使用して持ち帰れば、山の環境を守ることに繋がります。

携帯トイレは、観光協会の各案内所や、登山用品店、土産物店、宿泊先ホテルなどで購入することが可能です。また、使用しなかった場合でも、家に持ち帰れば災害時に備えておけるので便利ですよ。

太鼓岩から屋久島を一望しよう!

太鼓岩までの道のりは、ガイドがいなくても標識に従えば迷うことはありませんが、なかなか険しい道程です。屋久島ガイドが案内してくれるトレッキングツアーに申し込めば、より屋久島の魅力を知ることが出来、登山のサポートもしてくれるので初心者には安心です。また、ペースが心配な方は貸切のガイドツアーもおすすめですよ。

太鼓岩までの道のりは険しいですが、最後原生林を抜けた後に現れる太鼓岩からの景色はまさに絶景。登山の疲れも吹き飛びます。周辺に広がる雄大な山々を眺めて、自然溢れる屋久島の魅力を堪能してください。

※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。

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