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メークロン市場の魅力|線路上で開かれるマーケットへの行き方

タイの一大観光地といえば首都バンコク。そんなバンコクでローカルな雰囲気を感じたいのであれば、中心地から少し足を伸ばしてメークロン市場に行くのがおすすめです。この記事では、観光客が多く訪れるメークロン市場がどのような場所なのか、なぜ人気なのかについて詳しく紹介します。また、メークロン市場周辺の観光スポットも合わせて紹介します。  

2020/02/14

メークロン市場とは?

地元民向けのマーケットとして人気のメークロン市場は、バンコクから約70km離れたサムットソンクラーム県にある市場です。線路上で開かれるマーケットとして有名ですが、一体どのような市場なのでしょうか。

メークロン市場は、お店が線路の両脇にひしめき合うようにずらりと並んでいる市場です。メークロン市場の別名である「タラート・ロムフッブ」は、「傘を畳む市場」という意味ですが、この名前は電車が通るたびに店のテントや傘を畳んで電車を避ける様子に由来しています。こうした世界的にも珍しい光景が見どころとして話題を呼び、多くの観光客が見学に訪れています。

市場の営業時間

電車が通り過ぎると再び店のテントや傘を広げて営業が再開される光景は、1984年ごろから見られるようになりました。電車が近づいたときに鳴る警笛を合図にして、一斉に商品や傘が片付けられる様子は、見ているだけで楽しくなります。電車はメークロン駅とバーレーン駅を行き来しており、1日に8本通過します。通過する様子を見学したいのであれば、事前に時刻表で電車の通過時刻を確認しておきましょう。

売られているもの

メークロン市場で売られているものは果物や調味料、日用品などさまざまですが、一番の名物はプラートゥという魚です。この魚は日本でいうとアジのような魚で、メークロンの名物の1つ。食材を購入するのは観光客ではなく地元民がメインとなるので、ザルの上に値段のつけられた食材がそのまま置かれています。生ものが多いため、メークロン市場で食材を購入する観光客はあまりいません。  

メークロン市場への行き方

メークロン市場はタイの中心部から車で1時間から1時間半ほどのところにあります。タクシーを利用できればよいですが、遠すぎるため運転手に嫌がられることも。そこで、タクシー以外でメークロン市場まで行く2つの方法を紹介します。  

位置情報

メークロン市場は、バンコクの中心地から南西へ約70km離れた、タイ国鉄の駅であるメークロン駅の線路脇で開かれています。市場の長さは全長200mにも及びます。

アクセス① 電車で行く

バンコクからメークロン市場に電車で行く場合は、まずBTSのウォンウィエン・ヤイ駅から国鉄に乗り換えて、マハーチャイ駅まで向かいます。BTSはスカイトレインとも呼ばれる高架鉄道で、1999年に開業しました。タイ国内ではロットファイファーと呼ばれることもあります。マハーチャイ駅までの乗車時間は1時間ほどで、車窓の風景がビル群から田んぼへと変わっていく様子を眺めていると、あっという間に到着します。

マハーチャイ駅を降りたら国鉄のバーンレーム駅まで渡し船に乗る必要があります。川の対岸へ渡るだけなので所要時間は5分ほどです。バーンレーム駅に到着したら再び電車に乗って1時間ほど揺られ、メークロン駅で降りると目の前に市場があります。バンコクの中心地からは2時間半ほどかかると考えておけばよいでしょう。ただし、ダイヤが乱れることもあるほか、1日4往復しか運行していないため、移動には注意が必要です。

アクセス② ロットゥーで行く

メークロン市場までのもう1つの行き方は、ロットゥーを利用する方法です。ロットゥーとはミニバンを使用した乗り合いサービスのことで、運賃が90バーツと格安なため、タイの人が長距離を移動する際によく利用しています。バンコクの中心地からメークロン市場へ向かうには、旧南バスターミナルからロットゥーに乗りましょう。メークロンで降りると線路が見えるので、わかりやすいでしょう。  

周辺の観光スポット

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メークロン市場の周辺にはいくつもの観光スポットがあります。特におすすめのスポットを3つ紹介するので、メークロン市場を訪れた際に、合わせて観光してみてはいかがでしょうか。

アンパワー(アムパワー)水上マーケット

バンコクから車で約1時間半のアンパワーにある水上マーケットが、「タラードナーム・アンパワー」です。水上マーケットはアンパワー運河沿いに開かれており、両岸には全長約500mに渡ってたくさんのお店がひしめき合っています。営業時間は毎週金、土、日の15時から21時まで。狭い通路にはタイ料理や海鮮、トロピカルフルーツ、スイーツ、アルコール類などを販売する屋台が並び、お手頃価格で味わえます。また民芸品や雑貨、おもちゃ、Tシャツなどお土産店も充実しているので、見て回るだけでも十分に楽しめます。

アンパワーでは水上生活を送る人々が伝統的な家屋で昔ながらの生活をしています。その様子が古き良き時代のタイを思い起こさせることから、海外からの観光客だけでなく、都会で生活しているタイの人々にも人気です。

水上マーケットの周辺には複数の寺院があり、ボートに乗って寺院を巡るツアーが開催されています。寺院の中で特に有名なのは、アユタヤ王朝の時代に建てられた「ワット・バーンクン」です。仏堂の外壁は菩提樹の根で覆われていて、神秘的な雰囲気を漂わせています。このような光景を見られるのはタイ国内でもここだけなので、時間があればツアーに参加してみることをおすすめします。

また、夕方から船に乗ってホタルを観賞するツアーもあります。近くのメークロン川にはホタルが生息していて、夜になるとランプーと呼ばれる木に集まってきます。暗闇の中、あちらこちらでほのかな光がまたたく光景は、とても幻想的。ホタルを見られるのは5月~10月の期間だけです。

また夜には寺院などがライトアップされるので、昼間とは違った雰囲気を味わえますよ。

アユタヤ遺跡

1351年から1767年までアユタヤ王朝の都として栄えていたアユタヤには、多くの遺跡が残されています。隣国のビルマ軍によって多くが破壊され、王朝は消滅しましたが、遺跡群は歴史公園として整備され、1991年に世界遺産に登録されました。

観光地としても人気の高いアユタヤ遺跡の中でも特に有名なのは、13世紀に建てられた寺院「ワット・マハータート」です。現在は廃墟となっていますが、木の根に覆われた仏像の頭や、頭部のない仏像など悠久の歴史を思わせる遺跡を見られるため、多くの人が訪れています。

また、アユタヤ王朝の初期に建設された「ワット・プラ・ラーム」という寺院も有名です。拝観料を支払って境内に入れば、トウモロコシ型の大仏塔などを間近で見ることができます。池を含む寺院周辺は公園として整備され、市民の憩いの場になっています。

アユタヤには博物館もいくつかあります。「チャンタラカセーム国立博物館」は、かつてナレースワン王と弟のエカタット王が暮らしていた宮殿でした。ビルマ軍に破壊されましたが、ラーマ4世が修復し、別荘として利用していた建物でもあります。そのため貴重な建物を巡りながらタイの歴史に思いを馳せたい方におすすめの博物館です。

またアユタヤ遺跡から出土したものを見たい場合は「チャオ・サーム・プラヤー国立博物館」を訪れるのがおすすめです。政府の発掘調査によって発見された黄金の仏像や木彫りの扉など、さまざまな出土品が展示されており、貴重な資料を見学できます。博物館を訪れれば、より深くアユタヤの歴史を理解することができるでしょう。

ココナッツファーム

「ココナッツファーム」はココナッツ畑に囲まれた場所にあり、ファーム内では椰子(やし)砂糖やココナッツオイルを作る工程を見られます。椰子砂糖は試食可能。売店にはココナッツを使用した商品が売られていて、砂糖やオイル以外にも、石けんや民芸品などが並んでいます。30分ほどで見学できる規模なので、アンパワー水上マーケットを訪れる前に立ち寄るのがおすすめ。メークロン市場やアユタヤ遺跡に近い距離にあるため、現地オプショナルツアーなどでも訪れることの多い観光地です。

メークロン市場はタイならではの空気を感じられる場所

バンコクの中心地から列車で2時間半ほど移動するだけで、都会とは違った風情を味わえるメークロン市場やアンパワー水上マーケット。タイらしいローカルな雰囲気に触れたい人には特におすすめです。ベルトラでは、こうした異国情緒たっぷりのメークロン市場やその周辺の観光スポットを満喫できる現地オプショナルツアーを豊富に用意しています。日本語ガイド付きなので、ぜひチェックしてみてください。

※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。

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