タイで最も美しいビーチと謳われているシミラン諸島。その海の美しさから、世界でも有数のダイビングスポットとして知られており、海を愛する人たちが世界中からシミラン諸島を訪れています。シミラン諸島はダイバーにはもちろん、きれいなビーチで遊びながらゆったりと過ごしたい方にも最適なスポットです。この記事ではシミラン諸島の観光情報をお伝えします。
シミラン諸島は、タイのパンガー県ダッブラム港から北西へ76kmほど離れた、アンダマン海に浮かぶ島々です。シミラン諸島の正式名称は「ムコシミラン国立公園」といい、周囲140㎢にわたって海洋国立公園に指定されています。手厚く保護されているエリアで、シミラン諸島へ行けるのは11月~5月の乾季のみと限られています。
シミラン諸島の「シミラン」とはマレー語で「9つ」という意味で、名前の通り9つの島で構成され、それぞれ番号で呼ばれています。同じ読み方の島もあるので、番号で覚えておくとよいでしょう。各島の名称は、バグー島(No.9)、シミラン島(No.8)、ヒンプサー島(No.7)、パユー島=ホック島(No.6)、ハー島(No.5)、ミアン島(No.4)、パヤン島(No.3)、パヤン島(No.2)、フーヨン島(No.1)です。
シミラン諸島周辺の海水は、水深約30mまで見通せるほど透明度が高く、世界のダイビングスポットベスト10に入るほどの人気スポットです。「ダイバーなら一生に一度は行きたい憧れの海」ともいわれ、毎シーズン、世界各国から大勢のダイバーが押し寄せます。海中では魚たちの群れや巨大な海の生物を見ることができ、マンタを見るためのダイビングレッスンや現地オプショナルツアーも催行されています。
シミラン諸島へのアクセス手段は、スピードボートです。プーケット国際空港から北に1時間ほどの場所にあるカオラックから行く場合は約1時間、プーケットのパトン・ビーチから行く場合は約3時間で到着します。
なお、プーケット国際空港までのアクセスは日本からの直行便が運航していないため、バンコクやシンガポール、クアラルンプールなどで飛行機を乗り換える必要があります。
シミラン諸島では、ダイビングやシュノーケリングなど、さまざまなアクティビティを楽しむことができます。ほかにも、ジェットボードやスピードボードで島周辺を回るのもおすすめです。静かに過ごしたい方は、美しい白い砂浜でのんびりするだけでもシミラン島の海を満喫できます。
11月中旬から4月前半頃までのベストシーズンなら、大物のジンベエザメやマンタなどを間近で見ることもできます。この時期は晴天が続き海もおだやかなので、ダイビングに最適なシーズンといえます。現地オプショナルツアーなどでは、港から夜間の間にダイブスポットへ行き、翌朝から潜ることが可能です。ダイビングスタイルでは1日4ダイブがもっとも一般的。人気のダイブスポットをいくつかご紹介しましょう。
根がハードコーラルやカラフルなソフトコーラルで形成されており、なだらかな傾斜であることから初心者でも楽しめます。スカシテンジグダイやキンギョハナダイ、コラーレバタフライフィッシュなどを見ることができます。
シミラン諸島を代表するサンゴ礁のスポットで、スロープ状の斜面はごつごつとした硬いサンゴ類(ハードコーラル)で覆われています。「オーキッドガーデン」と呼ばれる根には、大変美しい軟質のサンゴ類(ソフトコーラル)が群生しており、美しい景色を堪能することができます。トップ約5m、ボトム約16mの巨大サンゴには、ミズタマハゼ、アカハチハゼなどのハゼ類が多く生息しています。
水面から出た3つの岩のうち、1つがゾウに見えることから名づけられました。カラフルな地形で写真映えしますが、複雑な地形なので初心者が訪れる場合は注意が必要なスポットです。
広域にわたるサンゴ礁が見どころ。エバンズアンティアス、チョウチョウウオなどを観察でき、運が良ければナポレオンフィッシュやカメに遭遇することもあります。
シミラン諸島は深度が深いところが多く、中性浮力やガイドロープのないフリー潜降の技術が必要となる場合があります。ある程度のスキルが必要とされるので、初心者の方は十分に注意しましょう。なお、ダイビング器材を揃えていない場合は、機材をレンタルできるツアーもあるので、そちらを利用するとよいでしょう。
ダイビングができない方や小さな子供でも楽しめるのがシュノーケリングです。人気スポットは、南部のミアン島(No.4)、ヒンプサー島(No.7)、バグー島(No.9)など。アイランドホッピングしながら、それぞれの海の生物を楽しむのもおすすめです。
シュノーケリングのツアーに参加すれば、ボートでソフトコーラルやハードコーラルのあるポイントまで連れて行ってくれます。またツアーによってはシュノーケリング機材のレンタルが含まれていることがあるので、自分の目的に合わせて参加してみてください。
自然環境保護のため、11月5日から翌年の5月15日の間のみ観光することが許されています。残りの半年(5月16日から11月14日)はクローズされるので、シミラン諸島へ行くこともできません。観光できる時期(乾季)は常にベストシーズンなので、その期間であればいつ行っても間違いなく、美しい島々を堪能することができます。自然環境保護のため宿泊できず、個人での入島が認められていません。シミラン諸島へ行くのであれば、必ず現地の日帰りツアーに申し込む必要があります。出発時間が早いほど現地滞在時間が長くなるので、滞在時間を考慮してツアー選びをしましょう。食事はツアーに含まれていることが多く、港などで取るか、ダイビングツアーなどでは船でランチを取ることが多いようです。もちろん宿泊はできないため、シミラン諸島のツアーにはホテルの予約などは含まれません。
タイの観光地ではある程度の英語は通用します。シミラン諸島のツアーは外国人観光客も多いので、英語ならほぼ通じると思って間違いないでしょう。ただし、全てのツアーに日本語ガイドが同行するわけではありません。日本語ガイドが必要な方は、事前に日本語ガイドが付くか否かを確認してツアーに申し込みましょう。
シミラン諸島はタイが国を挙げて自然保護に力を入れている地域です。訪れる観光客も自然保護に気を配る必要があります。不用なゴミをむやみに捨てるのは避け、海やビーチを汚すような行為は慎みましょう。
シミラン諸島は、世界中からダイバーが集まる人気のスポットです。自然保護のため訪問できる期間が定められているうえ、訪問時の注意点も多くありますが、それゆえに美しい自然が残されていて素晴らしい体験を味わえます。ベルトラではこのシミラン諸島を満喫できる期間限定の現地オプショナルツアーも多数用意しています。ぜひチェックしてみてください。
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。