台中観光のおすすめスポット｜台北からの日帰りモデルコースは？

台中の基礎知識

台中の中心地である台中市は、人口が約280万人で台湾第二の都市と呼ばれています。1年を通じて雨が少なく、台風の被害も少ない、気候に恵まれた土地です。台湾では「文化城」と呼ばれ、住みやすい町ナンバーワンに選ばれています。

台中市は、かつて中西部を束ねる町として栄え、発展してきました。日本統治時代に碁盤の目のような町並みが作られ、今でも整然と通りが並んでいます。町の中心部にはこの頃に建てられた歴史建築が数多く残り、修復され、保存されて今も利用されています。

近年では市内を流れる柳川や緑川などの河川が美しく整備され、観光都市として国内外から人気を集めています。

新幹線で台北→台中に行く場合

観光拠点として利用されることの多い台北から台中までのアクセスは、①新幹線（高鐡、高鉄）②高速バス③電車（台鐵、台鉄）のいずれかを利用して行くことができます。

新幹線を利用する場合の所要時間は約45分～1時間で、最短で台中市まで到着することができます。運賃は700元（2,555円）です。

新幹線台中駅は少し中心地から離れているため、新幹線を降りたら台鐵「新烏日」駅から台鐵「台中」駅まで移動します。こちらの所要時間は約10分で、電車賃は15元（55円）ほどです。バスを使って台中市内に出る場合の値段も、同じく15元（55円）ほどです。

高速バスで台北→台中に行く場合

費用を抑えたい人は高速バスを利用するのも手です。台鐵「台中」駅まで2時間40分ほどで到着します。運賃290元（約1,058円）で、新幹線よりも半額以上安くなります。大きな荷物は日本の高速バス同様、トランクに収納してくれます。

デメリットとしては、場合によって新幹線の3倍近い時間がかかってしまうこと。さらに、週末は混み合うので予約しておかないと席の確保が難しいこともあります。

台鐵で台北→台中に行く場合

新幹線ではなく、台鐵に乗って台北から台中まで行く方法もあります。鉄道好きな人や、台湾のローカルな魅力を感じながら鉄道旅行したい人にはおすすめです。2時間ほどかかるのと、大きな荷物がある場合は取り扱いが大変なのがデメリットですが、山間部を走る山線の電車に乗れば乗り継ぎなしで台中まで行けます。所要時間は1時間半～2時間ほど、運賃は375元（1,368円）です。

※料金は目安です。時期によって異なる場合があります。（2020年1月23日時点のレート：1元＝約3.65円）

台中のおすすめ観光スポット

台中には最新トレンドスポットから、歴史的史跡、グルメが楽しめる夜市など観光するのに困らないスポットが数多くあります。ここではその中でも特におすすめの5選を紹介しましょう。

宮原眼科（ゴンユェンイェンクー）

もとは日本人医師が開業した眼科で、老朽化した建物をリノベーションしたことにより、インスタ映えするスイーツショップに生まれ変わった場所です。ファンタジー映画に出てくる図書館を思わせる内装で、SNSでも常連のファッショナブルなスポットです。お土産におすすめの焼き菓子やパイナップルケーキは、おしゃれな包装でつい手にとってしまいます。インパクトのあるビジュアルで人気のアイスクリームもぜひチャレンジしてみましょう！

高美湿地（ガオメイシーティー）

「台湾のウユニ塩湖」という異名を持つ高美湿地。台中から北西へ20kmほど行った先にある大甲渓の河口に広がる湿原です。潮や天気などの条件が重なると、周囲の風景を鏡のように反射して、ボリビアの「ウユニ塩湖」を思わせる絶景を見られるということで人気を集めています。絶景を見るには、夕方に干潮を迎える日、かつ晴れていて風のない日を狙って行くのがコツです。ベストシーズンは3月〜10月といわれています。

高美湿地へ行くには台鐵「清水」駅に行き、そこからさらにタクシーかバスに乗って向かいます。電車、バス共に本数が少ないので、ここは現地オプショナルツアーに参加するか貸切チャーターを利用して行くのが賢い方法といえるでしょう。

宝覚寺（バオジュエスー）

全身黄金色というインパクトのある弥勒大仏像が迎えてくれる宝覚寺。台中では数少ない仏教寺院で、黄金色の柔和な大仏像は「台中大仏」と呼ばれています。参道にある白い弥勒像は撫でると開運のご利益があるともいわれています。さらに、ここは日本ともゆかりが深い寺院で、境内には日本統治時代に台湾で亡くなった日本人の共同墓地があります。日本人にとっては縁の深い場所。ぜひ手を合わせに行きましょう。アクセス方法は「台中」駅からバスに乗り、「新民高中（健行路）」で下車。目の前が宝覚寺です。

逢甲夜市（フォンジアイエシー）

逢甲大学のそばで開催される夜市が逢甲夜市です。規模が大きく、学生が多く訪れるため非常に活気のある夜市です。週末の夜には、安くてかわいい服や雑貨の掘り出しものを目当てに学生たちがたくさん集まります。もちろんおいしいグルメ屋台もあり、食べ歩きしながらショッピングするのがおすすめの過ごし方です。有名なのは「地瓜球（ディグァチウ）」というさつまいもを揚げたスナックで、長い行列をつくっている人気の屋台もあります。おやつとしてつまみながらあれこれ見て歩くのが逢甲夜市流の楽しみ方です。

彩虹眷村（ツァイホンジュエンツン）

別名「レインボービレッジ」（虹の村）と呼ばれる彩虹眷村。眷村というのは軍人村を意味します。建物の老朽化に伴い空き家が増えたため、この一帯は取り壊される予定でしたが、ある退役軍人が壁画にアートを描き始めたことから一気に話題になり、いまや一大観光地として名を馳せるようになりました。ペインティングを施したのは1924年生まれ、現在95歳の黄永阜（ホアン・ヨンフー）さん。黄さんの描くアートは赤や黄色などのカラフルな色合いが特徴で、見ていると元気になるとして評判です。現地の人からは「彩虹爺爺（虹のお爺さん）」と呼ばれて今も親しまれています。運がよければ、虹のおじいさんに会えるかもしれません。

台中の観光日帰りモデルコース

台中の主要観光地を含めたモデルコースを紹介します。台北から日帰りで観光できるコースで、おすすめスポットで紹介した観光地も存分にめぐることができるので、ぜひ旅の参考にしてください。

新幹線で台北から台中へ

朝8時スタート！新幹線で台北から台中まで楽にアクセスできます。乗車する台北駅付近には朝だけ営業しているおいしい朝ごはんのお店もあるので、乗車前に食べるか車内に持ち込んでもいいかもしれません。

朝から彩虹眷村へ

なるべく早い時間に訪れておきたい彩虹眷村。カラフルなペンキで描かれた絵の数々は、インスタ映え確実。早い時間に行くと写真映りがきれいなので特におすすめです。高鉄「台中」駅からはタクシーかバスを利用して10分ほどです。

国立台湾美術館に立ち寄り

台中市内の中心にある入場無料の美術館へ。朝9時から開いているので、混む前に立ち寄りましょう。美術館を囲む庭にも作品が置かれていて、朝の散歩におすすめ。清々しい朝の空気に触れながらアートを楽しめます。高鉄「台中」駅からタクシーで約10分、バスで約20分の距離にあります。

春水堂でランチ

美術館の地下1階には、タピオカミルクティーで有名な「春水堂」があります。日本でも大人気の春水堂は、実は台中発祥のお店。本店でタピオカミルクティーと台湾料理のランチを楽しみましょう。台湾式まぜそばや大根餅など、台湾に来たら押さえておきたい定番料理を味わえます。

フォトジェニックな宮原眼科へ

食後のデザートを求めて街歩きをしながら、日本にもゆかりのあるおしゃれなリノベーションカフェへ。インパクト抜群のアイスクリームやチョコレートで元気をチャージしましょう。美術館からは車で約10分の距離にあります。台鉄「台中」駅までは徒歩で5分～10分程度です。

鹿港老街を散策

レンガ造りのレトロな街並みが人気の鹿港（ルーガン）老街。細い路地を探検しながら、名物の肉まんや台湾スイーツなどを食べ歩きして、ローカルな台湾を感じましょう。

台中市内からのアクセスはバスで、道路状況によって2時間ほどかかることもあります。鹿港行きのバスは「干城駅」が始発ですが、宮原眼科からは2つ目のバス停「金沙百貨」の方が近いです。

高美湿地で絶景を堪能

夕暮れどきを待って、お待ちかねの高美湿地へ。水面に夕日が映る幻想的な風景は、カメラを取り出すのも忘れてしまうほどの絶景です。台中に来たら、高美湿地の景色はぜひ目に焼きつけておきたいところ。鹿港老街からは車で約35分です。

再び高鉄「台中」駅へ

高美湿地から高鉄「台中」駅まではバスで1時間半ほど。到着後、新幹線で台北へ戻ります。乗車前に台湾の名物駅弁「高鉄弁当」を購入するのもおすすめです。毎日11時半～12時半、17時半～18時半の間に販売されています。

台中市内から、隣の彰化県にある鹿港老街や高美湿地までめぐるのはちょっと大変。このプランをほぼ網羅した現地オプショナルツアーがあるので、移動手段を気にせず観光を楽しみたい方はこちらをおすすめします。

台中観光と一緒に高美湿地を訪れるならツアー参加がベスト

見どころの多い台中ですが、自然豊かなこのエリアを観光するなら高美湿地はマストで訪れてほしいスポット。移動がネックになりますが、ベルトラで紹介している現地オプショナルツアーや貸切チャーターを利用すればぐっとハードルも下がります。事前に天気や季節を確認して、美しい台中の景色を楽しんでください。

※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。