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エメラルド寺院の見どころ|一度は参拝したい!格式高いタイの聖地

バンコク観光の定番スポット「エメラルド寺院」。この寺院は、ラーマ1世によって建てられた王宮の敷地内にあり、タイの寺院のなかでもひときわ格式の高い寺院として知られています。寺院自体はもちろん、敷地内にあるエメラルド仏や仏塔、仏像なども見どころのひとつです。

観光スポットとして有名な寺院ではありますが、現地の人にとっては神聖な場所なので、訪れる際に守るべきマナーや注意点もいくつかあります。この記事では、エメラルド寺院の歴史や見どころをはじめ、アクセス方法や服装の注意点などについても紹介します。

2020/02/14

エメラルド寺院の基本情報

エメラルド寺院は、「ワット・ポー」「ワット・アルン」とともにバンコク三大寺院のひとつとして知られており、タイ旅行での定番観光スポットにもなっています。ここからは、そうしたエメラルド寺院の基本情報や歴史を紹介します。  

正式名称:ワット・プラ・ケオ

エメラルド寺院の正式名称は「ワット・プラ・ケオ」といいます。タイでは有名な観光スポットのため、現地オプショナルツアーなどで立ち寄ることの多い寺院です。タイ国内にある観光可能な寺院は僧侶がいる寺院がほとんどですが、ワット・プラ・ケオには僧侶がいません

営業時間

拝観可能時間は8時30分~16時30分なので、じっくり見学したい方は、なるべく早めの時間に訪ねましょう。なお、チケットの販売は15時30分までとなっています。

拝観料

ワット・プラ・ケオを見学するには、500バーツ(約1,813円)の拝観料がかかります。事前に用意しておけば、窓口で慌てることなくチケットを購入できますよ。

位置情報、アクセス方法

エメラルド寺院はタイの首都バンコクから車で40分ほど進んだところにある、バンコクの王宮敷地内にあります。エメラルド寺院への移動手段は、タクシーか水上バスの利用がおすすめです。

タクシーで行く場合は、エメラルド寺院ではなく「ワット・プラ・ケオ」と伝えるとスムーズに現地へ連れて行ってもらえます。バンコクの中心街であるスクンビット周辺からは約40分、フアランポーン駅からは約15分で到着します。

水上バスを利用する場合、BTSサパーンタクシン駅から数分のところにある「サトーン船着場」を利用しましょう。なお、ツーリスト用の青い水上バスの場合は「エメラルド寺院」で、オレンジフラッグの水上バスでは「N9/ターチャン船着き場」で下船します。後者の水上バスを利用すれば、およそ30分でターチャン船着場に着き、下船後徒歩数分でワット・プラ・ケオのある王宮へ到着します。

歴史

エメラルド寺院の歴史はチャクリー王朝が始まった1782年までさかのぼります。トンブリ王朝から現王朝のチャクリー王朝に変わり、ラーマ1世が即位したとき、バンコクに王都を置くとともに王宮内に護国寺を建設します。それがエメラルド寺院です。

エメラルド寺院は宮殿と歴代国王を守る「王室守護寺院」として建てられたため、タイ国内で最も格式の高い寺院とされています。その神聖さや威厳、格式は現在まで受け継がれており、タイの人々から敬われています。

エメラルド寺院の見どころ

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エメラルド寺院で有名なのは仏陀像ですが、ほかにも見どころが多くあります。ここからは、エメラルド寺院の見どころをいくつかピックアップしてみましょう。

本堂中央にある翡翠(ひすい)の仏陀像

本堂中央に鎮座しているのが、エメラルド寺院という名の由来にもなった、本尊の「エメラルド仏」。この仏像は、宝石のエメラルドのように見える翡翠でできた緑色の仏陀(ぶっだ)像です。エメラルド仏の見どころは衣装。暑季と雨季、そして乾季の年に3回衣替えが行われ、季節によって衣装のデザインが異なるので、何度見ても新鮮な発見があります。なお、衣替えの儀式はタイ国王自らが毎回行っています。

この翡翠の仏陀像が安置されている堂内は、撮影が禁止されています。どうしても仏陀像の写真を持ち帰りたい方は、ポストカードを購入するとよいでしょう。

また、エメラルド寺院の境内には、古代インド神話で鬼神とされている悪魔「ヤック」の巨像が複数体配置されています。このヤック像は寺院内を見守るように配置されており、そのほとんどが本堂を向いて立っています。その理由は本堂に鎮座しているエメラルド仏を悪霊から守るためです。

回廊に描かれた壁画

エメラルド寺院がある王宮の敷地は、屋根付きの回廊に囲まれています。この回廊の壁には「ラーマキエン(ラーマーヤナ)」という古典文学の叙事詩が描かれており、ラーマ王の活躍が記されています。ラーマキエンの壁画の枚数は178枚にもおよび、文字が読めなくても、壁画を見ればどのようなストーリーかわかるように、細部まで精巧に描かれています。

プラ・シー・ラタナ・チェディー

「プラ・シー・ラタナ・チェディー」と呼ばれる黄金の仏塔(ぶっとう)も見どころのひとつです。スリランカ様式で造られたこの仏塔は、エメラルド寺院のなかでも大きく華やかで、王宮の顔ともいえる存在感があります。この仏塔は、ラーマ4世がアユタヤに存在する「ワット・プラシー・サンペット」という仏塔に似せて造ったと伝えられており、塔内に仏陀の遺骨である「仏舎利」が納められています。

アンコールワットの模型

エメラルド寺院のなかには、カンボジアの世界遺産である「アンコールワット」の模型があります。これは、ラーマ4世がアンコールワットを訪れた際に造形美に深く感動し、そのことを周囲に伝えるために作らせたといわれています。ラーマ4世の統治時代、カンボジアはタイの属国であったため、比較的簡単に国王がアンコールワットを訪問できたのです。

これらの見どころのほか、敷地内には王宮や宮殿、「ワット・プラ・ケオ博物館」などもあります。特に博物館では、王宮内で過去に使われていた装飾品のほか、衣替え用の衣装を着用したエメラルド仏のイミテーションなどを見ることができるのでおすすめですよ。

エメラルド寺院を観光する際の注意点

エメラルド寺院はタイの定番観光地なので多くの観光客が訪れますが、現地の人にとって寺院は信仰の対象です。観光する際にはいくつかの注意点があるため、ひとつずつ確認していきましょう。

寺院内部の写真撮影は禁止

エメラルド寺院では、本堂内だけでなく、本堂以外でも写真撮影が禁止されている場所があります。このような場所にはカメラのマークに大きなバツ印が描かれた看板が掲げられているので、そうした看板がある場所での撮影は控えましょう。撮影可能かわからないときには、近くにいる警備員や施設の係員、ツアーガイドに確認するのがおすすめです。

服装チェックがある

エメラルド寺院では、入場時に必ず「服装チェック」が行われます。これは神聖な王宮や寺院に入場するのにふさわしい服装かを確認するためのものです。この服装チェックはかなり厳しく、引っかかってしまうと入場を拒否されてしまいます。   服装のルールに違反しないためにも、エメラルド寺院を観光するときは、肌の露出が多い服装を避けましょう。たとえば、ショートパンツやミニスカート、キャミソール、タンクトップなどはNGとされています。このほか、レギンスやスキニーパンツのように体のラインがわかるものや、肌が透けて見えるシースルー素材のもの、ダメージジーンズなども不可です。

エメラルド寺院を訪れるのであれば、パーカーやストールなど軽く羽織れるものを持参するとよいでしょう。肌を隠すための巻物を有料で貸してくれるお店もありますが、手続きに時間がかかるケースもあります。上着などを忘れた場合は、付近にある露店でストールなどの巻物を購入するという方法もありますよ。

また、タイでは軍人以外の迷彩服の着用は禁止されているので、現地に行く際は迷彩柄の洋服を着たり持って行ったりしないように気をつけましょう。政治色の強い赤や黄色の服も避けた方がよいでしょう。

エメラルド寺院を訪れるなら現地オプショナルツアーがおすすめ!

タイの歴史や文化に触れられるエメラルド寺院は、バンコク旅行の際には外せない観光スポットのひとつです。とはいえ、バンコク周辺には見どころが多くあるため、ほかの観光地を巡っているうちに、時間がなくなってエメラルド寺院を訪問できなかったということも少なくありません。スムーズにエメラルド寺院観光を楽しみたいなら、現地オプショナルツアーの利用がおすすめです。ベルトラでは、エメラルド寺院をはじめ、三大寺院を巡る現地オプショナルツアーも用意しているので、ぜひチェックしてみてください。

※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。

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