クメールのルーツを感じ、風と愉しむことができました!

郊外3大遺跡(ロリュオス・バンテアイスレイ・クバールスピアン)じっくり観光ツアー
★★★★★
投稿者:あさぴ
参加日:2015/04/30
友人とのアンコール遺跡群を巡る旅の3日目にこのツアーに参加。郊外ということもあり、きちんと足とガイドさんも付いている現地ツアーを選んで参加したのですが、これが大正解!このガイドさん、日本語が達者で、しかも歴史的な背景などもいろいろ教えてくれるのでとても勉強になりました。時折オヤジギャグが飛び出すところがお茶目ではありますが、カンボジアという国そのものの現状にも触れ、とても有意義なツアーとなりました。

肝心の遺跡群ですが、先ずはバンテアイ・スレイ。シェムリアップ市街から車で1時間ほどのところですが、道中一緒に参加されていた方が急な腹痛に見舞われるハプニングが。途中使えるトイレがないので車内は緊迫しましたが、せまい道を運転手さんが巧みにとばして無事バンテアイ・スレイに辿り着き事無きを得ました(笑)。

バンテアイ・スレイの特徴は赤茶けた石で、青空との対比がとても美しい遺跡です。ここにあるレリーフ彫刻はとても精巧で、今では修復できる人がいないくらいだとか。残念ながら中心部分は閉鎖されているため中に入れませんが、「東洋のモナリザ」と称されるデヴァータ像は遠くからでもとても美しく見えました。ただ、肝心の口元が崩壊してしまっているのは残念ですが。。

次の目的地はクバール・スピアン。車で15〜20分ほどの移動の後は40分の山道トレッキング。途中坂のきつい場所もありましたが森の中を歩くのはとても気持ちのいいものでした。ようやく辿り着いたこのクバール・スピアンは水中の遺跡として有名ですが、私たちが訪れたのは乾期だったため、川の水はすっかりなくなっていました。。その分川辺に施されたレリーフがはっきりと見えて、それはそれで良かったのでしょう。来た道を下りながら戻ると丁度お昼時。少し車で移動してロードサイドのガーデンレストランにて皆でランチをいただきました。時間調整なのか、ランチ後は同じ敷地内の小屋でハンモックに揺られながらしばしお昼寝。この日も蒸し暑い日だったので、涼しい風に吹かれながらのランチ、ハンモックに揺られての小一時間の休憩は体力回復の意味でも良かったです。また、ツアーというものはえてして慌しいことも多いですが、異国の地でこんなにゆったりできるのは気持ちのいいものです。。

最後はロリュオス遺跡群。シェムリアップ方面まで戻るようなかたちで車で移動。ちょっと雲行きが怪しかったのですが、やはり道中は降られた後のようで所々に水たまりが出来ていました。最初に立ち寄ったのはロレイ。元々は巨大な貯水池の小島に立てられた寺院のようですが、今は水はすっかり涸れてしまっています。修復に時間がかかるため、修復前のものと修復後のものが混在。修復の過程が見えてくるようでなかなか興味深いものがありました。

お次のプリヤ・コーはアンコール・ワットよりも前の時代のものですが、6基の祠堂を配し、ヴィシュヌ神、シヴァ神、ブラフマー神を祀る祠堂群はなかなか威厳に満ちていました。

最後はバコン。小型のアンコール・ワットといった風情で、中央に鎮座する階段状の寺院は、伽藍の周囲に環濠を配する最初のピラミッド型寺院とのことです。上まで登ると逆光に映える祠堂がとても美しく、ツアーの最後を飾るのに相応しい遺跡でした。

アンコール・ワットやアンコール・トムと比べると圧倒的に観光客が少なく、その分まさにじっくりと遺跡を堪能できました。私たちにとっては旅の最終日にあたるツアーでしたが、アンコール・トム、アンコール・ワットを観た後にクメールの歴史や文化を少し深堀りできた感じで、順番も大正解だったのでは、と思っています。
バンテアイ・スレイ。遺跡の赤さが特徴的。
バンテアイ・スレイ。精緻なレリーフにため息。
食後はハンモックでまったり。
プリヤ・コー。静かで悠久の時間を感じます。