意外と小ぶり

世界遺産ジャイアンツ・コーズウェイ 日帰りツアー<英語/ダブリン発>by Extreme Ireland
★★☆☆☆
投稿者:なおさん
参加日:2019/02/14
『ゲーム・オブ・スローンズ』(Game of Thrones)というテレビドラマシリーズを知っているだろうか。世界的に大変人気のドラマなのだそうだ。僕は、その名さえ知らなかった。そして、実は、このツァーの行き先のほとんどは、そのドラマのロケ地なのだそうだ。しかし、そのドラマに関する知識がまったく無いものだから、行く道中でガイドが盛んにしゃべることがさっぱり判らないという結果につながった。もっとも、帰宅後に大急ぎでネット検索したが、その程度の付け焼き刃では、行ったところとの繋がりはさっぱり判らなかった。
途中、風景は変わらないが、携帯がアイルランド・ヴォーダフォンからイギリス・ヴォーダフォンに変わるので、北アイルランドに入ったと言うことが判る。アイルランドに対応している僕のWIFIは使えなくなってしまったのである。毎日この境界を越えて勤務したりしている人は、この携帯会社の変更に、どう対応しているのだろうか。
10時にダークヘッジ(Dark Hedge)というところに着く。何の変哲も無い牧場地帯の真ん中のホテルである。トイレ休憩だと思っていたら、ガイドがこっちに来い、と盛んに手を振る。ついていったところは、これまた何の変哲も無い並木道である。何しに行ったのか最後まで判らないままに引き返す。後で調べたら、この『ゲーム・オブ・スローンズ』のオープニングに出てくる並木道なのだそうだ。霧が出ていると、大変幻想的なのだそうだ。全く興味の無い場所だったので、写真を撮らなかった。
10時40分 キャリック・ア・リード(Carrick-a-Rede)吊橋到着
コーズウェイ海岸と崖から少し離れた岩礁であるキャリック島とを結んだロープ製の吊り橋である。全長20mで、海上からは30mの高さがある。バスが駐車したところから1.1km歩いたところにある。このあたりは崖が切り立っているので、小船でも本土からは海に下ろせない。そこで地元の漁師は、ロープ1本でキャリック島にわたり、そこからウィンチで小船を海に下ろして漁をしていたのだそうだ。ロープ1本では危ないと、グレードアップして吊り橋になった結果、観光名所になったのだが、人一人がやっと通れる細い吊り橋である。両岸に番人がいて、島に行く人間と帰る人間とを交互に渡らせている。まさに度胸試しの橋である。ここも『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケ地だそうだ。
本命の世界遺産ジャイアンツ・コーズウェー(Giant Causeway)に着いたのは12時30分、ここで、昼食時間込みで、2時半まで自由時間となる。火山活動により形成された玄武岩の柱状節理が見物の場所である。Causewayとは、土手道、すなわち浅海に土を盛って作った道などを意味する。日本で言えば、だいだらぼっちに相当する巨人がそれを作ったという伝説があるところから、ジャイアンツ・コーズウェーの名がある。実を言うと、かなりがっかりした。スケール的には東尋坊の方が大きいのではあるまいか。全体として狭い場所で、時間潰しのため、すみずみまで歩き回ったが、1時間しか必要なかった。僕以外の人も早めにバスに引き上げてきたから、同じような印象だったのだと思う。おかげで、予定より早くバスは出発することになった。
15時過ぎにダンルース城(Dunluce Castle)に着く。海に突き出した半島状の断崖の上に作られた城である。大西洋の荒波が打ち寄せ、強風が吹き付ける城で、生活環境としては最悪だと思うのだが、城主一族が小さな子供も含めて、ちゃんとここに住んでいたというから驚き。城主の名はマクダネルといい、最後のマクダネルが、ジェームズ・マクダネルで、この男が後にスコットランドのジェームズ6世、つまりエリザベス1世亡き後のイングランドのジェームズ1世になった男である。ここも『ゲーム・オブ・スローンズ』のロケ地として使われていたとか。
あちこちで早めに切り上げたおかげか、バスは予定の19時45分よりだいぶ早く、19時10分くらいにはダブリンに帰り着いた。
結論としては、まあ面白かったが、『ゲーム・オブ・スローンズ』にそれなりの知識を持っていない限り参加することは勧めない、というところか。
キャリック・ア・リード吊り橋を渡る
キャリック・ア・リード吊り橋から下を見る
キャリック・ア・リード吊り橋の遠景
これがジャイアンツ・コーズウェイ本体
ジャイアンツ・コーズウェイの遠景、二つの半島の間である。
玄武岩の柱状節理
ダンルース城から大西洋を望む
ダンルース城内の領主館の跡