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台湾「北投温泉」の特徴|利用時の注意点と周辺の観光スポット

台北北部、陽明山のふもとに位置する北投温泉(ベイトウウェンチュエン)。台北市内からMRT(地下鉄)に乗れば、30分~40分ほどで到着するアクセスのよさで、立ち寄り湯として訪れる観光客が多い人気スポットです。この記事では北投温泉の特徴から、台湾の温泉を楽しむ際の注意事項まで幅広く紹介します。

2020/02/14

北投温泉とは?

台北の奥座敷とも呼べる北投温泉は、どのようにして誕生したのでしょうか。温泉好きならぜひ知っておきたい泉質についても見ていきましょう。

北投温泉の歴史や特徴

北投温泉は、1894年にドイツ人によって発見された温泉です。その後の日本統治時代に開発され、1913年に日本人向けの温泉旅館が建設されたことをきっかけに台湾の温泉地の先駆け的な存在として発展してきました。日本統治が終わったころ、一時はさびれてしまった時期もありましたが、今世紀に入ってから再び活気を取り戻し、今ではにぎやかな温泉郷として人気を博しています。

町の中心部の公園は観光の目玉で、かつて公衆浴場だった北投温泉博物館や水着を着用して入る混浴露天風呂があります。その周りには高級温泉旅館やホテルといった建物が並んでおり、多くのホテルがMRT「新北投」駅か「北投」駅からの送迎バスを用意しています。

泉質について

北投温泉には、白硫黄泉、青硫黄泉、鉄硫黄泉という種類の、3つの泉質があります。pH2.5〜6.5の酸性泉で、温度は37℃~40℃程度です。北投温泉の泉質は台湾では珍しく、酸性が強いことで有名。また青硫黄泉には、秋田県にある玉川温泉のラジウム泉と同じ成分が含まれており、健康にいいといわれています。

ホテルでは主に、美肌の湯として知られる白硫黄泉を楽しめます。北投温泉はもともと日本人が開発を手掛けただけあって、旅館やホテルも日本人にとって親しみやすい雰囲気なのが特徴の一つです。日本の石川県の名湯「和倉温泉加賀谷」の姉妹旅館「日勝生加賀谷(リーションションジアウーフー)」では、日本流のおもてなしを提供しています。大浴場の日帰り入浴も行っているので、台湾で日本式温泉を楽しんでみてはいかがでしょうか。

台北からのアクセス

台北市内から北投温泉へ行くにはMRT(地下鉄)を利用します。「台北車站」駅からMRT淡水信陽義線に乗り、「北投」駅で下車して乗り換え。新北投支線に乗って終点の「新北投」駅で下車します。所要時間は30分ほどの行程で、料金は35元(127円)ほどです。

※2020年1月23日時点のレート:1元=約3.65円

台湾の温泉利用時の注意点

日本の温泉街と似ている台湾の温泉ですが、異国ならではのマナーやルールがあるので利用の際は注意が必要です。ここでは北投温泉を含め、台湾の温泉に入る際に気をつけたいことについて紹介します。事前に知識さえ身につけておけば、マナー違反にならずに温泉を楽しめますよ。

台湾の温泉は水着の着用が原則

日本の温泉と最も異なる点は、水着の着用がマストだということ。熱帯圏である台湾では、体を温めるために温泉に入るといった考え方は一般的ではなく、人々はレジャー感覚で温泉を楽しんでいます。日本でいうところのプールやスパに近いといえるでしょう。老若男女が同じ浴槽を使ってレジャーを楽しむので、マナーとして水着の着用が必要です。施設によってはキャップ着用が必要な場合もあります。

ちなみに、台湾の温泉すべてが水着着用なわけではなく、日本式と呼ばれる裸で入浴する温泉も存在しますが、まだメジャーとはいえません。台湾で温泉に行くときは水着とキャップを持参すれば、まず問題ないと考えてOKです。

利用時間に制限あり

台湾の温泉は、利用の際に「1時間まで」「2時間まで」などと時間制限があるところが多いのも特徴です。これもすべて制限があるというわけではなく、また時間も施設によってさまざまなので、入浴前に確認しましょう。

貸切個室温泉「湯屋(タンウー)」でゆったり

台湾の公衆浴場は、日本と違って休憩室や更衣室がない、もしくは簡易的な施設が多いのが特徴です。浴室には洗い場がないケースもあり、抵抗がある観光客もいるかもしれません。

観光の際、ゆったり温泉を楽しみたい人は「湯屋」を利用しましょう。これは貸切の個室風呂のことです。少し値は張りますが、リラックスして温泉に浸かりたい人にはおすすめです。

ただし、こちらも利用時間に制限があることが多く、また“2人以上”が利用条件の場合もあるので、個人で行く際には注意しましょう。

台湾の温泉の料金は?

台湾の温泉の料金相場は、公衆浴場なら300元~400元(1,095円~1,460円)ほど。ホテル併設の湯屋を利用する場合は、1,300元~3,000元(4,745円~10,950円)と価格に幅があります。全体としては日本よりやや高めといえるでしょう。

北投温泉付近のおすすめ観光スポット

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北投温泉付近には、温泉以外にも観光スポットが充実しています。ここでは温泉とセットでめぐりたいおすすめスポットを紹介します。

地熱谷(ティールーダー)

北投公園内にある、北投温泉の源泉の1つが地熱谷。ここは、沼地からおよそ90℃の高温温泉がボコボコと沸き上がる様子が見どころの場所です。崖下から湯気が立ち上がってくる様子はまさに大分県の地獄谷温泉!このあたりは硫黄のにおいも濃く、五感で台湾の温泉を楽しめます。この熱湯は「青湯」と呼ばれる翡翠色の酸性泉で、特殊な岩石の影響で微量のラジウムが含まれています。ここから流れ出る温泉と川の水が交じり合う河原では足湯を楽しめます

台北市立図書館北投分館(タイペイシーリートゥーシューグアンベイトウフェングアン)

台北市立図書館北投分館は、台湾初のエコに配慮して設計された図書館。木材と鋼材だけを利用し、地形に合わせて建設されました。さらに太陽光発電や屋上緑化、雨水回収などの設備も取り入れている徹底した省エネ仕様の施設です。公園の緑と調和するデザインのモダンな建築で、内装は吹き抜けが開放的な空間となっています。ぜひ見学してみてください。

北投図書館

著名な温泉地である北投には、台湾初のエコ建築の図書館もあります。この斬新なデザインの図書館は、樹木が生い茂る、豊かな自然に恵まれた北投公園の中にあります。温泉博物館の隣です。この図書館はエコ建築九大…

北投温泉博物館(ペイトウウェンチュエンボーウーグアン)

かつての北投温泉公共浴場を修復したレトロな建物で、現在は北投温泉の歴史などを学べる博物館として運営されています。1913年に日本人の建築家によって設計された建物は、1階が赤れんが造りで2階が木造とユニーク。整備された周辺の芝もあわせて、ひときわ目を引く存在です。

館内には浴場時代の浴槽などが保存されているほか、北投地域の歴史や風習などを紹介するコーナー、展望フロアなどがあります。2階には畳敷き大広間があり、風通しのいい休憩所として人々が集まっています。

北投温泉博物館
北投溫泉博物館

復興公園

新北投駅の近くにある公園です。ここでは毎日、地元の人々が足湯を楽しむために集まる姿が見られます。園内にある足湯はなんと無料!休日にはかなり混み合いますが、観光客でも気軽に立ち寄ることができる嬉しいスポットです。最初に水道で足を洗うのがマナーなので、忘れないように注意してください。足湯の温度は約43℃~44℃で、少し熱めの設定になっています。屋根があるので、雨の日でも安心して足湯を楽しめますよ。

リーズナブルかつ清潔感のある温泉の選び方

台湾の温泉はローカル感のあるものから高級旅館の中に設置されたものまでさまざま。ご紹介したように北投温泉内にもバラエティ豊かな温泉が立ち並びます。ちょっと贅沢に行きたいけど、予算が合わないといった人には現地オプショナルツアーの参加がおすすめ。ベルトラでは、日本人に合った温泉宿をリーズナブルな価格で案内するツアーや、食事付きの日帰り温泉なども用意しています。ガイド付きのツアーなら初めて台湾へ旅行に行く人も安心ですよ。

※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。

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