バンコクにあるカオサン通りは「バックパッカーの聖地」とも呼ばれるほど人気のある観光地です。にぎやかで昼も夜も楽しめる場所なので、観光客はもちろん、タイ在住者も訪れるほど。そんなカオサン通りへのアクセス方法や周辺のおすすめ観光スポット、人気のホテルやレストランなどを紹介していきます。見どころ満載の場所なので、タイという国を満喫したい方はぜひ参考にしてください。
カオサン通りはタイの首都バンコクのプラナコーン区にある通りの名称です。カネサンロードと呼ばれることもあります。ワット・ポー寺院や、エメラルド寺院とも呼ばれるワット・プラケオ寺院からも近く、観光地巡りの合間に立ち寄れる場所です。
この通りの周辺は、かつては安宿(ゲストハウス)や旅行代理店が多かったため、「バックパッカーの聖地」と呼ばれていました。インターネットの普及にともない、旅行代理店の数が減り、バックパッカーが訪れるというよりは、カオサン通りの雰囲気を味わいたい一般の観光客が増加しています。
また近年では、クラブやディスコが増えて観光客だけでなくタイに住む地元の若者もよく訪れます。宿泊場所も安価な宿だけでなく、おしゃれなホテルも増えてきています。
カオサン通りの近くには電車が通っていないので、アクセスするにはタクシー、バス、船、トゥクトゥクのいずれかを利用することになります。それぞれの交通機関を利用したアクセス方法を見ていきましょう。
BTSのナショナルスタジアム駅、国鉄のフアランポーン駅、エアポートレイルリンクのパヤータイ駅のいずれかの駅からタクシーでカオサン通りへ向かいましょう。各駅から20分ほどで到着します。
タクシーには事前に値段を交渉するタイプと、走行距離と乗車時間で料金が決まるメータータイプのものがあるので注意が必要です。メータータイプのほうが金銭トラブルを避けやすいので、可能であればメータータイプに乗車しましょう。
バンコク市内の路線バスを利用する方法もあります。バンコクの市街地にあるビクトリーモニュメントから乗車する場合、コックン・ワかデモクラシーモニュメントで下車することになります。降りるバス停の位置がわからない場合は、乗車時にカオサン通りへ行くことを運転手に伝えておけば、降りるバス停に着いたら知らせてくれますよ。
スワンナプーム国際空港から直接カオサン通りへ向かう場合は、S1バス(高速バス)を利用しましょう。およそ1時間でカネサン通りに到着します。
カオサン通りの近くにはチャオプラヤー川が流れているため、船で行くことも可能です。川沿いに船着場が点在しているので、各船着場から乗船して、プラ・アーティットという船着場で降り、10分ほど歩くと到着します。
船の色によって観光用と普通用に分かれているので、船に乗る時間を短くしたいのなら、急行の船であるオレンジ色の船に乗るとよいでしょう。
トゥクトゥクとは三輪タクシーのことで、タイでは近距離の移動によく使われる交通手段です。観光などの旅行者は価格設定を高めにされる場合が多いので、値段に不信感がある場合はきちんと交渉しましょう。
カオサン通りエリアには屋台やカフェ、マッサージ店、お土産屋さんがたくさんあるので通りを散策するだけでも楽しいですが、周辺にも観光スポットがあります。ここでは、そうした観光スポットの中でも特に注目してほしいスポットとして、バンコクの三大寺院であるワット・ポー、ワット・アルン、ワット・プラケオを紹介します。
ワット・ポーは14世紀のアユタヤ王朝時代に建てられた寺院で、ラーマ3世により改修されて現在の姿になりました。内部には全長46m、高さ15mの横たわった仏像、涅槃仏(ねはんぶつ)があります。
ラーマ3世によって医学の府とされ、大学が置かれていたことから、建物内には医学に関する書物などが置かれています。またタイ古式マッサージの総本山となっており、敷地内でタイ古式マッサージを受けられます。
注意点として、ワット・ポーは神聖な場所なので肌の露出が激しいと入ることができない場合があります。ノースリーブや短パンなどは避けましょう。
ワット・ポーと同様にアユタヤ王朝時代に建てられたものです。当時は小さな寺院で名称も異なりましたが、トンブリ王朝時代にエメラルド仏が祀られたことでワット・アルンと名付けられました。なお、エメラルド仏は現在、ワット・プラケオに移されています。
敷地内には5基の仏塔があります。中でも中央にある、陶器片で飾られた高さ75mもの大仏塔が太陽の光をきらきらと反射する様子は圧巻です。「暁の寺」と称されるほど朝焼けが似合うお寺ですが、夕方から夜にかけてのライトアップされた姿もおすすめですよ。
ワット・プラケオには翡翠(ひすい)でできた仏像、エメラルド仏が祀られていることから「エメラルド寺院」とも呼ばれています。トンブリ王朝からチャクリー王朝に変わる際に王朝を守る菩薩寺(ぼさつじ)が建てられたことがワット・プラケオの始まりで、敷地内にはそうした歴史を垣間見られる博物館や宮殿など見どころが満載です。ただし、他の寺院よりも服装のチェックが厳しいので注意が必要です。
カオサン通りはバックパッカーの聖地だったこともあり、格安ホテルやゲストハウスが多くありますが、シティホテルのようなきれいなホテルもたくさん立ち並ぶようになりました。カオサン通りで人気のホテルを見ていきましょう。
「ヌーボ・シティ・ホテル」はカオサン通りから500mほどの場所に位置しており、ワット・アルンなどの観光名所までは約2kmと便利な立地のホテル。プールやフィットネスセンターがあるので、ホテルでゆっくり心身を整えられます。
カオサン通りまでの距離は約300m。近くにはコンビニや旅行代理店もあるので、滞在中はストレスなく過ごせるでしょう。静かで落ち着いた雰囲気のホテルで、屋上のプールからは街並みを楽しめます。
カオサン通りには飲食店が多く立ち並んでいるため、レストランも豊富です。低価格でタイ料理を楽しめるカジュアルなレストランも多く、気軽に入店できますよ。
カオサン通りで落ち着いてタイ料理を味わいたいのなら、テラス席のある「Elephant Bar&Restaurant」がおすすめ。ガパオライスやパッタイといったタイの伝統的な家庭料理を味わうことができます。「DANG DREAM」というビルの2階にあるお店なので、カオサン通りを眺めながら食事を楽しめる点も魅力です。お店に訪れる際は、「DANG DREAM」ビルを目印にすれば迷うことなく到着できるでしょう。
おしゃれな雰囲気の中で食事を楽しみたいのなら、「THE ONE AT KHAOSAN」がおすすめ。店内はスポットライトで照らされていて、客席は階段式です。音楽も流れているので、カオサン通りのにぎやかな空気を感じながらタイグルメを味わえます。メニューはタイ料理が中心で、トムヤムクンやパッタイなどは200バーツほどで注文できます。飲み物の種類が100種類以上あるのも魅力です。
カオサン通りの屋台はおいしい料理を安価で食べられるので、観光客から地元民まで、多くの人が食事に訪れます。たくさんある屋台の中から、特におすすめの屋台を紹介します。
大きなエビを使った贅沢なトムヤムクンを食べられる屋台です。トムヤムクン以外の料理もはずれがないので、何を頼んでもおいしく食べられるでしょう。特に、カニを使ったプー・パッ・ポン・カリーはやみつきになること間違いなしです。
「ロティ・マタバ」は、マッサマンカレーとロティが有名なお店です。もとは屋台でしたが、現在は食堂のようなお店になっています。ロティとはパンのようなもので、このロティで具を包んで焼いた料理をマタバといいます。どちらもインドやパキスタンでよく食されています。ムスリム系のお店なので、メニューに豚肉は使われていません。
KARIM ROTI MATABA Official Site
カオサン通りの周辺にはマッサージ店が多いので、歩き疲れたときに立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。迷わず入りたい、人気のマッサージ店をチェックしておきましょう。
「チャイディー」はカオサン通りから10分ほどの場所にある老舗マッサージ店です。タイ古式マッサージを30分150バーツから受けられます。ほかにも、リフレクソロジーと呼ばれるタイ古式フットマッサージや、ヘッドマッサージといった部分マッサージも扱っています。
カオサン通りから1本北の道にあるマッサージ店「シェワ・スパ」では、タイマッサージを30分150バーツから受けられます。このほか、フェイシャルケアやボディケアなども申し込めます。ネイルサロンもあるので、ビューティーサロンのように、まとめて全部やってもらいたい方におすすめです。
カオサン通りにはたくさんの観光客が訪れるので両替所の数も多いですが、きちんと両替所を選ばなければ、レートの悪いところで両替することになってしまいます。基本的にはいくつかの両替所でレートを確認、比較して、レートのよいところを選ぶのがおすすめです。
カオサン通りでレートがよいとされているのは「レインボーエクスチェンジ」です。チャクラポン通り側からカオサン通りに入り、70mほどのところにあります。見つけてすぐに両替するのではなく、きちんとレートを確認してから利用しましょう。
カオサン通りにはお土産屋さん、レストラン、屋台、マッサージ店など多くのお店が並んでいるので、食事にも買い物にも困ることがありません。近くにはバンコクの三大寺院もあり、観光に適した通りといえるでしょう。ベルトラではカオサン通りも満喫できる街歩きツアーなども用意しているので、ぜひチェックしてみてください。
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。