Photo by photoAC

波上宮に行こう!沖縄の崖の上に佇む歴史深い神社

斎場御嶽やガンガラーの谷など数々のパワースポットが集まる沖縄ですが、波上宮もパワースポットとして知られています。断崖の上にあるその姿だけでも荘厳な雰囲気が感じられる一方、地元の人にも愛される神社で、「なんみんさん」や「なんみん」という名で親しまれています。この記事では波上宮の歴史、アクセス方法、楽しみ方や周辺のランチスポットについて紹介します。

2020/10/01

波上宮の歴史&ご利益

まずは当宮が特別とされている理由でもある歴史と、ご利益についても合わせて紹介します。

那覇市に位置する神社

沖縄県南部、那覇市内の国際通りから車で約5分という便利な場所に位置しています。波の上という名前がついている通り、沖縄らしい綺麗な青い海に突き出した岩の上に立っています。下に見えるビーチは「波の上ビーチ」で、別名「開運ビーチ」としても有名です。

■初詣スポットとしても人気

地元の人にも崇拝されている波上宮は、沖縄を代表する初詣場所でもあります。正月三が日には大変混雑し、多くの人々が新たな年の幕開けに参拝へ訪れています。

歴史

創建の年代は不詳ですが、昔より理想郷である海神の国「ニライカナイ」の神々を信仰してきた沖縄で、祈りを捧げる聖地、拝所の一つとして由来されたといわれています。本殿の裏には沖縄で古来より信仰されている御嶽の鳥居があります。波上宮を望みながら、航路安全祈願と航海無事の感謝を願っており、人々も常に豊漁、豊穣を願っていたとのこと。1522年には琉球へ漂着してきた真言宗の僧、日秀上人が当宮を再興し、熊野信仰を広げたと伝えられています。明治の御代には官幣小社に列格し、総鎮守とされてきました。

その後戦争により被災してしまいましたが、1953年(昭和28年)に御本殿と社務所、1961年(昭和36年)に拝殿が再建されました。1993年(平成5年)に社殿が復興、翌年に諸境内整備が竣工されました。

■琉球八社とは

琉球王府より特別な扱いを受けてきた八社があります。沖宮(おきのぐう)、識名宮(しきなぐう)、普天満宮(ふてんまぐう)、末吉宮(すえよしぐう)、安里八幡宮(あさとはちまんぐう)、天久宮(あめくぐう)、金武宮(きんぐう)、そして波上宮がその八社の一社です。波上宮はなかでも最も格式の高い神社、琉球国一之宮として崇敬されました。

■祀られている神様(御祭神)

伊弉冊尊(いざなみのみこと)、速玉男尊 (はやたまをのみこと)、事解男尊 (ことさかをのみこと)が御祭神です。本土の熊野三山と関係する神社で祀られる神様は「熊野権現」です。

縁結び、安産祈願

波上宮のご利益として恋愛成就や良縁祈願、安産祈願が最も有名です。女神である伊弉冉尊 (いざなみのみこと)が御祭神の一人として祀られていることが理由とされます。その他にも家内安全、厄除、商売繁盛、合格祈願、海上安全、幸運長寿など多くのご利益を授かることができる神聖な場所です。

波上宮のアクセス&営業時間

Photo by photoAC

沖縄空港から気軽に訪れることのできる波上宮の基本情報を紹介します。おすすめの参拝時間を含め、営業時間も事前に確認しましょう。

主な交通手段と料金

住所は沖縄県那覇市若狭1-25-11で、さまざまな方法でアクセスできます。

1、ゆいレール

沖縄にはゆいレールと呼ばれるモノレールがあります。沖縄空港から向かう場合は、「那覇空港駅」よりおおよそ11分、「旭橋駅」で下車します。その後徒歩約15分~20分で到着です。運賃は大人270円、小人140円です。

2、バス

25番、26番、もしくは99番のバスに乗車し、「県庁北口(モノレール県庁前駅)」で下車します。その後徒歩約3分の場所にあるパレットくもじ前バス停より2番、5番、15番もしくは45番のバスに乗車し、「西武門」で下車します。徒歩約3分で到着します。運賃は480円です。

3、タクシー

那覇空港からタクシーで行くと約10分で到着します。値段も深夜料金など割増を除くと1,500円いかない程度なので、4人以上だとバスよりお得です。荷物が多いときにもおすすめです。

4、レンタカー

沖縄旅行でレンタカーを利用する人は多いと思いますが、気軽に訪れることができるので便利です。空港から国道58号線にある久茂地交差点を左に曲がり、直進します。久米至聖廟がある交差点を左に曲がり、道路にある看板を確認し進んでいくと到着します。タクシーと同様、約10分ほどです。

■駐車場

車を利用する時に不安なのが駐車場ですが、20台所有の無料駐車場があります。混雑時には近隣の有料駐車場も利用できます。

営業時間

24時間参拝が可能です。定休日も特にありません。スケジュールに組み込みやすいので心配もいらないですね。昼間はやはり混み合うので、早朝や深夜あたりを狙うと良いでしょう。

波上宮観光の楽しみ方

訪れるだけでももちろんパワーを感じることができますが、波上宮をもっと知ることができるおすすめの楽しみ方を紹介します。

1、御朱印集め

旅の目的として神社巡り、御朱印を集める人も増えてきています。訪れた記念として振り返ることができるのも魅力で、神社によってデザインが異なります。参拝をしないと意味がないので、御朱印だけを目的としないよう注意しましょう。

■オリジナルの御朱印帳

波上宮ではオリジナルの御朱印帳を購入することができます。デザインがとても沖縄らしく鮮やかで沖縄の伝統的な染め物・紅型(びんがた)の生地を使用しています。波上宮だけのオリジナルで、黄色をベースとした素敵なデザインなのでお土産にも最適です。

2、お守り

ご利益が多様なため、お守りの種類も豊富です。特に「縁結び御守」として赤と青の2つの貝型のものが人気があります。小さな鈴もついていて、可愛らしいデザインになっています。その他にも御朱印帳のように紅型をあしらった「健康御守」も鮮やかな色合いに目を引く、沖縄らしいデザインになっています。

3、御祈願

通常の参拝とは異なり、特別なお願いごとは社殿に上がって各種御祈願を受けることができます。代表的な御祈願を紹介します。

■厄払い

厄年の年齢には思いもよらぬ災難や凶事が降りかかると言われてきました。そんなを厄年を無事災いなく過ごせるように神様にあやかってお祈りするご祈願です。

■お宮参り

お宮参りもしくは初宮参りは赤ちゃんが無事に生まれ、生後1か月を過ぎた頃に感謝と今後の健やかな成長をお祈りする行事です。興味のある人は、季節や赤ちゃんの体調、日にちの都合に合わせて検討してみてください。

■神前式(結婚式)

日本の伝統的な挙式スタイルとして神前式も行っています。ゲストに結婚の証人となってもらう人前式とは違い、神仏に結婚の誓いを交わします。厳かなパワースポットでの式は、より一層絆が深まるのではないでしょうか。

■なんみん祭

毎年5月17日には1980年から神様を称える儀式とされる例大祭が開催されます。例大祭の前後にはなんみん祭と呼ばれるお祭りが繰り広げられ、神幸祭や琉球舞踊、演舞大会やビーチ綱引き大会などのさまざまな催し物が開催されています。

観光の所要時間

所要時間は大体30分~1時間です。美しい赤瓦の拝殿や狛犬ではない、魔除けとされるシーサーを眺めながら、ゆっくり参拝しましょう。時間があれば波の上ビーチで海水浴も楽しむのもおすすめです。

近くにある史跡

■護国寺

波上宮の隣に位置する護国寺は察度王時代(1350年〜1395年)の間に建立されたと言われ、沖縄に現存する寺院として最も古いお寺です。琉球王朝時代幕末には外国人の接待所としても使用されていたこともありました。イギリスの宣教師の記念碑「ベッテルハイム記念碑」や孔子を中心に祀った「仲地紀仁・顕彰碑」なども建っています。

■久米孔子廟

古代中国の春秋時代の思想家で有名な儒教の創始者である孔子、その門弟(四配と呼ばれる顔子、曾子、子思子、孟子)を祀る廟です。1944年(昭和19年)の第2次世界大戦沖縄戦の際に一度焼失し、若狭に移転しましたが、2014年(平成26年)にゆかりの地への再建がやっと叶い、久米至聖廟が建設されました。

■旭ヶ丘公園

沖縄の歴史を感じることのできる公園です。戦争中に沈められた疎開学童を乗せた日本の貨物船「対馬丸」に関する資料館や慰霊碑、顕彰碑が多く建てられています。展望台があり、那覇市内を見渡すことができます。

波上宮周辺でランチにおすすめの食事スポット

旅行に来たなら沖縄料理も堪能したいですよね。観光途中に立ち寄れるおすすめランチスポットを紹介します。

ステーキハウス88 辻本店

波上宮から歩いて5分ほどの場所にある人気のステーキレストラン。アメリカ文化の影響を受けている沖縄では、ステーキがご当地グルメとして親しまれています。「ステーキハウス88」は国際通りにも3店構える人気ステーキハウスで、テイクアウトも可能です。米軍統治化時代からルーツがあり、ボリューミーでメニューも豊富なので家族連れにもおすすめです。

そば家玉那覇ウシ商店

波上宮から徒歩5分強自家製のもちもち麺が特徴的な沖縄そばのお店です。カツオベースのスープもクセになる、全てにこだわった沖縄そばは一度は堪能したい逸品です。豚バラ肉や野菜を豚肉の茹で汁や和風だし汁で炊き込んだ、沖縄の炊き込みご飯「ジューシー」もセットにすることができます。

カレー カフェ沖縄式 那覇市久米店

波上宮から徒歩7分ほどの場所にある、名前の通り沖縄式の独自のメニューが魅力のカフェ。「古酒カレー」では沖縄のお酒、泡盛を使用しています。さらにぶくぶく茶と呼ばれる沖縄の伝統的な飲み物を「ぶくぶく珈琲」として楽しめます。どのメニューもユニークで連日行きたくなるカフェです。

沖縄旅行を充実させるなら現地オプショナルツアーがおすすめ!

波上宮の他にも、沖縄には魅力あふれるスポットが点在しています。旅行で訪れる際は、どのように過ごすか迷ってしまうはず。「マリンアクティビティをしたいけど装備品はどうしよう」「伝統工芸も体験したいけどどこがいいかわからない」「星空鑑賞はどこで見たら一番綺麗なの?」というように、最初から予定を立てるのは大変ですよね。ベルトラでは、体験談や人気ランキングも合わせておすすめの沖縄アクティビティやスポットを紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。

この記事に関連する記事はこちら

この記事に関連する旅行記はこちら