中正紀念堂とは?台湾の歴史を学べてグルメも楽しめる巨大施設の魅力

八角形の青い瓦屋根が印象的な中正紀念堂(チョンジェンジーニェンタン)。台北観光の代表的なスポットで、台湾旅行のリピーターの中には「中正紀念堂にだけは毎回必ず訪れる」という人もいるくらい人気のある場所です。この記事では、その魅力や歴史のみならず、紀念堂周辺の見どころスポットも紹介します。

2020/02/14

中正紀念堂の基礎知識

まずは中正紀念堂の基本から紹介します。営業時間やアクセス方法、歴史についてもチェックしましょう。

中正紀念堂にまつわる歴史とは?

ここは日本統治後に台湾を統治し、1975年に亡くなった蒋介石総統を記念し、1980年に建てられた建築物です。中正というのは蒋介石の字(あざな)のこと。亡くなった翌年、ちょうど蒋介石90歳の誕生日である1976年10月31日に着工し、5年目の1980年、命日である4月5日に一般開放されました。台湾人の蒋介石への思いが表れているようですね。

開館時間とアクセス

中正紀念堂の開館時間は9:00~18:00で、紀念公園は5:00~24:00まで開放しています。

最寄り駅はMRT「中正紀念堂」駅で、施設名が駅名なのでわかりやすいですね。駅の5番出口を出ると正門が目の前にあるので、徒歩0分で着きます。

中正紀念堂の見どころ

中正紀念堂を訪れたら、どんなスポットを見るべきなのでしょうか。広大な敷地の中で特に注目してほしいポイントをまとめました。

衛兵交代式と蒋介石のブロンズ像

中正紀念堂の一番の見どころは、本堂で行われる衛兵の交代式です。この交代式を見るために訪れる観光客も多くいます。

衛兵交代式には、台湾の陸、海、空軍から選りすぐりの精鋭たちが選ばれています。交代式に選ばれる衛兵は身長や体力などが重要視されるほか、イケメンが多いと言われていて、観光客の中にはリピーターも多数。暑い日も寒い日も直立不動で警備を行い、交代式では足並みのそろった凛々しい姿を披露し、見ているこちらまで背筋が伸びます。陸軍の制服は緑色、海軍は夏が白色、冬は濃い紺色、空軍は青色と、制服の色で所属を見分けられるのでぜひチェックしてみてください。

衛兵交代が見られる時間帯は9:00~17:00で、1時間おきに行われます。毎回定刻通りに始まるので、開始10分前になると本堂にある蒋介石像の正前には人だかりができます。

そんな衛兵交代式が行われる蒋介石の巨大ブロンズ像の高さは、6.3mにもおよびます。この銅像の向きには意味があり、蒋介石の故郷であり最期まで帰国が叶わなかった中国大陸の方向を向いて座っているといわれています。優しい微笑みが印象的な像なので、ぜひ表情も確認してください。ちなみに、銅像前の階段を合計すると89段になり、これは蒋介石の享年89歳を示しているとのこと。こんなところにも蒋介石愛が感じられますね。

中正紀念堂のシンボルともいえる八角形の屋根は、「忠、孝、仁、愛、信、義、和、平」という孫文が唱えた八徳を表しています。天井には国章である「青天白日」の徽章を見ることができます。このように、建物のいたるところに中華思想を表す仕掛けが施されている点も注目したいポイントです。

蒋公文物展視室

蒋公文物展視室は本館1階にあります。ここは、台湾の歴史を語る上で欠かせない蒋介石の人生や、彼が生きた時代の背景、そして日本人もぜひ知っておきたい台湾と日本との深い関係なども覗き見ることができる貴重な場所です。愛妻家としての一面や、若い頃の姿、晩年の穏やかな笑顔、さらに肉声などを知ることもできます。

国家両庁院(国家戯劇院、国家音楽庁)

中正紀念堂の前方両脇には中国古典風の建物があります。これは国家戯劇院と国家音楽庁で、コンサートや演劇などさまざまな催し物が行われています。入場券は建物の前で販売しているほか、ウェブサイトからも購入できるので、興味がある方はアクセスしてみてください。

自由広場と大中至正門

西側にある大きな白亜の正門は「自由広場門」とも「大中至正門」とも呼ばれます。日が落ちるとライトアップされてきれいです。

この門をくぐった先にある広大な広場では、ランタンフェスティバルやライブなどさまざまなイベントも開催され、市民の憩いの場として親しまれています。結婚写真の撮影スポットとしても人気で、晴れた休日に訪れれば花嫁花婿の姿を見られることもあります。

中正紀念堂周辺の観光スポット

続いて、中正紀念堂を訪れたらセットでめぐりたい観光スポットを紹介します。食べ歩きやランチにおすすめのおいしいグルメも要チェックです。

総統府(ゾントンフー)

ここは台湾の国家元首が執務する官邸で、日本でいうところの霞が関に相当します。身分証明書の携帯と、手荷物検査、金属探知機をクリアすれば内部の見学も可能です。平日の午前中、1階部分のみ公開していますが、年に数回、総統府が決定する休日参観日には全館公開されます。台湾と日本の関係、歴史への理解が深められる場所なので、中正紀念堂と一緒に観光することをおすすめします。

国立台湾博物館(クオリ―タイワンボーウーグアン)

日本統治時代の1915年に建てられた博物館です。台湾の動植物や原住民族を中心に、テーマ別の企画展も行われています。日本語音声ガイドを借りられるので、中国語がわからなくても楽しむことができます。展示はもちろん、建物の美しさも必見です。

春水堂(チュンスイタン)

タピオカドリンクをはじめとしたお茶専門店として、日本でも人気の春水堂。なんと中正紀念堂の敷地内にも店舗があります。タピオカミルクティーのアイデアを生んだお店でもあり、冷たいお茶を気軽に楽しむ文化を作ったのもこの春水堂なのです。食事メニューが豊富なのでランチをしても、ドリンクをテイクアウトしても楽しめます。

杭州小籠湯包(ハンゾウシャオロンタンバオ)

続いて小籠包のお店を見ていきましょう。「杭州小籠湯包」は、おいしくて安いお店として観光客や地元の人から支持されています。中正紀念堂からも近く、さっと立ち寄ってちょっとしたおやつ代わりに食べるのもいいかもしれません。ランチタイムは行列になることもありますが、14:00以降は比較的スムーズに入店できます。初めて訪れる人は店名にもなっている「小籠湯包」を試してみてください!8個入りで約120元(約438円)です。

金峰魯肉飯(ジンフォンルーロウハン)

台湾グルメの中でも人気の高い魯肉飯(ルーロウハン)を取り扱うお店の中でも、特に有名な「金峰魯肉飯」。MRT「中正紀念堂」駅の2番出口からすぐのところにあります。看板メニューの「魯肉飯」はトロトロに煮込まれた豚肉がたまらないおいしさ。サイズは大中小と3種類あります。どれも25元(91円)~50元(182円)ほどで食べられます。

※2020年1月23日時点のレート:1元=約3.65円

台北の主要観光地&グルメ店をめぐるツアー

中正祈念堂を含む台北の主要観光地を効率的にめぐるなら、ベルトラでも紹介している現地オプショナルツアーへの参加がおすすめ。日本語ガイドがつけば、その場所に秘められた歴史をより詳しく知ることができます。また、観光後はそのまま空港まで送り届けてくれるプランもあり、帰国直前まで観光したい人、週末旅行で台湾に訪れた人から人気を集めています。

※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。

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