「アジアの交差点」ともいわれるシンガポール。テクノロジーに優れた未来的な観光地、というイメージを持っている方もいるかもしれません。都会的なシンガポールにも植物園が2つあり、それぞれ進化を続け、シンガポール観光の人気スポットに数えられています。この記事では、2大植物園の魅力と周辺のホテル情報などをまとめて紹介します。
気候の特徴や主要観光スポットなど、まずはシンガポール観光の基本をおさえておきましょう。
シンガポールは熱帯国のため高温多湿の傾向にあり、1年を通じてあまり変化がありません。季節は4月~9月までの乾季と10月~3月までの雨季がありますが、気温差もあまりないのが特徴です。
年間の平均気温は26℃〜27℃前後で、12月から1月ごろまでは気温が少し下がり、過ごしやすくなります。雨季は日本の梅雨とは異なり、雨が振り続けるわけではなくスコールが頻繁に起こるので注意しましょう。
日本の寒い年越しとは打って変わって、暖かい環境での盛大なカウントダウンを楽しめます。比較的治安がいいとされ、家族旅行でも年末年始のデスティネーションとして人気があります。常夏のシンガポールでも11月ごろからクリスマスのイルミネーションが行われるので、訪れた際はぜひチェックしてみてください。
シンガポールの象徴的存在が集まるエリアであるマリーナ地区の代表的な観光スポットを紹介します。
シンガポールを代表するリゾートホテルです。巨大な船形がまたがるように乗っているユニークな屋上が有名で、日本でもCMなどでよく目にします。世界各国から観光客が集まるこの施設のなかには、カジノやショッピングモールなども併設されています。
東京23区より少し広く、「常夏のコスモポリス」や「アジアの交差点」と呼ばれることもあるシンガポール【Singapore】。そのなかでもシンガポールのランドマークとして知られ…
上半身はライオン、下半身は魚というシンガポールのシンボルがある公園です。マリーナ・ベイ・サンズのマリーナを挟んだ向かい側にあります。マーライオンを撮影する人たちで常に賑わう人気スポットです。
シンガポールのシンボルであり、人気観光スポットであるマーライオン。なぜマーライオンはシンガポールの象徴なのでしょうか…
シンガポールを360度見渡せる世界最大級の観覧車です。最高到達地点は165mに達し、その高さは42階建てに匹敵します。言うまでもなく絶景を眺められる必見スポットです。ゴンドラに乗って、空中遊覧を楽しみながら食事ができるサービスもあります。
その名の通り、富をもたらすとして風水を基に設計された世界最大級の噴水です。1998年にギネスブックに登録され、パワースポットとして知られています。巨大なショッピング・モール、「サンテック・シティ・モール」の敷地内にあります。金運アップを狙うならこのパワースポットは外せません。
一大ショッピングエリアとして有名なオーチャード地区には数々のショッピングセンターやグルメ店、おしゃれなカフェなどが立ち並びます。高級なものからカジュアルなもの、もちろんお土産まで何でも揃うエリアです。ショッピングを満喫できるので、ローカル感を味わいたい観光客にも人気があります。
シンガポール本島のすぐ南側に位置する島でリゾートアイランドとして知られています。「ユニバーサルスタジオ・シンガポール」や水のテーマパーク「アドベンチャー・コーブ・ウォーターパーク」、巨大水族館「シー・アクアリウム」など、エンターテイメント施設が集まっています。
都会のオアシスとして親しまれている壮大な植物園です。82ヘクタールある「ボタニックガーデン」と、101ヘクタールの敷地にある「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」があります。東京ドームで比較すると、それぞれ約17個分と21個分にも相当します。訪れた人を楽しませる見どころたっぷりの植物園は、シンガポールに来たらぜひ立ち寄りたい観光スポットです。
シンガポール初の世界遺産となった「ボタニックガーデン」は150年以上の歴史を持つ美しい植物園です。シンガポールの国立庭園の構想は、1822年に博物学者であるスタンフォードラッフルズ氏が「植物園および実験園」を開発したときに始まりました。
農業園芸社会によって英国景観運動のスタイルで設立、レイアウトが行われたといわれています。庭園はすぐにイギリスの植民地政府に引き渡され、その後数十年にわたって主にランやゴムの研究所として運営されていました。東南アジアのゴム産業の発展は、この研究成果によるといわれています。1859年に開園し、現在庭園はシンガポール政府の法定委員会である国立公園委員会によって管理されています。
ボタニックガーデンはオーチャード地区の北側に位置しています。広大な土地のためゲートもいくつかありますが、最寄りのMRT駅は「ボタニックガーデン【Botanic Gardens】」駅になります。中心部からはタクシーで約15分です。
営業時間は5:00~24:00、なんと入場無料です。値段を気にせず訪れることができるのでお財布に優しいですね。しかし、エリアや施設によっては異なることもあるので事前に確認しましょう。
ナショナル・オーキッド・ガーデンは8:30~19:00までとなり、大人S$5(12歳未満は無料)、シニア(60歳以上)はS$1で有料です。
※S$=シンガポールドル
唯一の有料施設であるナショナル・オーキッド・ガーデンは世界最大級の洋ラン園です。1928年に始まったガーデンズのラン栽培プログラムによって、豪華に展示できる場所に発展していきました。 ガーデン内には1,000種を超える種と2,000種の雑種が展示されています。交配種であるオンシジューム・ゴールデンシャワーというランのアーチは、フォトジェニックスポットとして人気です。
様々な植物を鑑賞できる植物園ですが、散策していると野生の動物にも出会うことができます。たくさんの野鳥やオオトカゲが見られることで有名です。動物にも注目してみるとさらに楽しめること間違いなしです。
ボタニックガーデンでは毎週末異なるツアーがボランティアによって実施されています。(毎月第5土曜日を除く土曜日に開催)。ウォーキングツアーとなっており、無料で参加できます。そのなかには日本語のみでガイドをしているレインフォレストツアーもあります。スケジュールの最新情報は公式サイトで確認し、機会があればぜひ参加してみることをおすすめします。
植物園内には食事や休憩する場所も設けられています。とにかく広い敷地なのでお腹も空いてしまうことでしょう。なかでも人気のお店は「ハリヤ【The Halia】」と呼ばれるジンジャーガーデン敷地内にあるレストランです。敷地内には、中南米や東南アジアなどの熱帯地方に分布するショウガ科に属する植物が250種以上展示されています。
レストランは木を使った自然な雰囲気でリラックスできる空間となっています。アジアのインスピレーションと融合したヨーロッパ料理や、マレー語で生姜を意味する「ハリア」にちなんで名付けられた生姜を使ったメニューも楽しむことができます。
全エリアの隅々を周りたいなら、5時間ほどを想定しておくとよいでしょう。要所だけ、あるいは半分のエリアを見学する場合は3時間ほどが目安となります。
マリーナ地区にある巨大植物園で、これまでの植物園とは少し違った2012年オープンの近未来型の施設です。「ベイ・サウス・ガーデン」、「ベイ・イースト・ガーデン」、「ベイ・セントラル・ガーデン」という3つのゾーンで構成されています。
オープン年からワールド・ビルディング・オブ・ザ・イヤーや2013年、シンガポールでのプレジデント・デザイン・アワードなどの数多くの賞と称賛を得ています。 2015年にはフラワードームがギネス世界記録で最大のガラス温室して登録されました。
MRTで向かう場合の最寄り駅は「ベイ・フロント【Bay Front】駅」です。出口Bからはドラゴンフライ・ブリッジ前とドーム型植物園をつなぐシャトルバスも出ています。9:00~20:30で、一日乗り放題はS$3ほどです。
施設(ゾーン)ごとに異なるため、滞在日数や時間に合うようにあらかじめ確認しておきましょう。
ベイ・サウス・アウトドア・ガーデンズ【Bay South Outdoor Gardens】
5:00~翌2:00
フラワー・ドーム、フローラル・ファンタジー、クラウド・フォレスト【Flower Dome, Floral Fantasy, Cloud Forest】
9:00〜21:00(最終入場券販売20:00)
スーパーツリー・グローブ&OCBCスカイウェイ【Supertree Grove&OCBC Skyway】
9:00〜21:00(最終入場は20:00)
ファーイースト・オーガニゼーション・チルドレンズ・ガーデン【Far East Organization Children’s Garden】
火曜日~金曜日 10:00~19:00、土曜日・日曜日 9:00~21:00(最終入場は18:30)
※前日月曜日が祝祭日の場合は火曜日休業となります。
敷地内に入るのは無料ですが、以下施設は有料です。最新情報は公式サイトをチェックしてください。
フラワー・ドームとクラウド・フォレスト共通チケット
大人:S$28、子供(3歳~12歳): S$15
フローラル・ファンタジー
大人: S$20、子供(3歳~12歳): S$12
スーパーツリー・グローブ
大人: S$14、子供(3歳~12歳): S$10
OCBCスカイウェイ
大人: S$8、子供(3歳~12歳): S$5
涼しく乾燥した地中海性気候を再現した世界最大の温室です。23°C~25°Cで保たれており、5つの大陸のエキゾチックな植物を9つの異なる庭園に分けて展示しています。 樹齢1,000年のオリーブの木や珍しいバオバブの木も見ることができます。1.2ヘクタールの敷地に展示されている780種、約2万8,000株以上の植物群は圧巻です。季節ごとに変わる世界中の花を集めた鮮やかなフラワー・フィールドも見逃せません。
熱帯山地に見られる低温多湿な雲霧林を再現した温室です。クラウドフォレストでは、世界で最も高いとされている屋内の滝が35mの高さの山から流れ落ちる姿が有名です。園内は熱帯高地から海抜2,000mまでの植物が生息し、熱帯植物を見学することができます。「クラウド・ウォーク」と「ツリー・トップ・ウォーク」の2種類の空中遊歩道から、着生生物のランやシダなどを間近で鑑賞できます。
ガーデンズバイザベイでひときわ目を引く高さ25m〜50mの18つのスーパーツリー。このうちの2つを接続している高さ22m、長さ128mのOCBCスカイウェイに沿って散歩し、庭園とマリーナベイのパノラマ景観を爽快に楽しむことができます。
2019年4月にオープンした、花、芸術、テクノロジーを融合させた幻想的な体験を提供してくれる施設です。ダンス、フロート、ワルツ、ドリフトの4つの異なるコンセプトがあり、カラフルな施設なので、写真スポットとして現地の人にも人気があります。「フライト・オブ・ザ・ドラゴンフライ【Flight of The Dragonfly】」と呼ばれる4Dライドでは、とんぼの視点からガーデンズ・バイ・ザ・ベイを冒険できます。臨場感あふれるライドは1m以上という身長制限があるので、お子様と訪れる際は注意してください。
夜はライトアップが行われ、幻想的な雰囲気がより増し、日中とは違った雰囲気を味わえます。人工ガーデンならではの光り輝く圧巻の夜景は見逃せません。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの名物のショーとなっている「ガーデン・ラプソディ【Garden Rhapsody】」は、スーパーツリーが音楽に合わせて様々な色に変化していくショーです。約15分間のショーは見る人をSFのようなファンタジックな世界に連れて行ってくれます。ツリーの真下でもスカイウェイからでも、スーパーツリー・グローブ内からも綺麗に見ることができます。お気に入りの場所を見つけて眺めてみてください。
とにかく広大な植物園なので、全体を隅々までゆっくり周るのであれば2日に分けたほうがいいかもしれません。1日で主要のスポットを巡る場合、それぞれ1時間ほどと考えて4時間、移動やギフトショップに寄る時間なども加えると合計5時間ほどあると安心です。事前に地図を確認して計画しておきましょう。
ホテルが立ち並ぶシンガポール。ここでは、植物園や主要観光地に近いおすすめのホテルを2つほど紹介します。観光のスタイルに合わせて滞在計画を立ててみてください。
賑わいをみせるオーチャードロードから徒歩約10分の場所にある最高級ホテル。15エーカーの緑豊かな敷地内にあり、都会にありながら自然豊かなリゾートを味わえるゴージャスな滞在を実現できます。ボタニックガーデンまでは車で15分ほどです。
テニスコートや屋外プールなど設備が充実しているホテルで、オーチャードロードから徒歩約10分のところにあります。ボタニックガーデンまでは徒歩約16分、空港までのシャトルも無料で運行しており、立地がよく、家族連れにも安心のホテルです。
シンガポールは公共交通が発達していますが、高温多湿のなか移動するのは思っている以上に体力を使ってしまいます。目的地に着くまでに疲れてしまわないよう、旅行時には貸切チャーターなどの現地オプショナルツアーを上手に利用して、移動の手間を少しでも楽にするのがおすすめです。ぜひベルトラのラインナップも参考にしてみてください。
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。