慧日山東福寺(えにちさんとうふくじ)は京都五山の一つに数えられ、普門院や公明院など25もの塔頭寺院を抱える、由緒正しいお寺です。当時京都最大規模の伽藍を有していたことから、「東福寺の伽藍面(がらんづら)」という呼び名も持っています。
数多くの国宝や重要文化財を所蔵し、紅葉名所として有名な通天橋などもあり、深い歴史と風光明媚な景色が魅力的な東福寺。ここでは基本情報や周辺のオススメスポットを徹底解説します!
臨済宗東福寺派の大本山である東福寺は、聖一(しょういち)国師を開山とし、釈迦如来を本尊に迎え、1236年(嘉禎2年)から1255年(建長7年)の19年をかけて創建されました。当時の摂政であった九条道家(くじょうみちいえ、九條とも)が、京都最大の大伽藍を建立し、奈良で最も勢力を誇っていた東大寺と興福寺になぞらえ、「東福寺」と名付けられました。火災によって数度焼失された建物もありますが、その度に再興が行われてきました。
数多くの塔頭の他、日本最古の浴室や「東司」と呼ばれる便所なども残されていて、室町時代の禅僧の日常生活を知る上の貴重な資料になっています。
住所:京都府京都市東山区本町15丁目778
東福寺へのアクセスは京阪電車かJR、京都市バスの利用が便利です。京都駅からのルートは、JR奈良線に乗り換え「東福寺駅」で下車。駅からは徒歩約10分で到着します。
祇園方面のからのアクセスも良好です。京阪「祇園四条駅」から乗車し、最寄り駅の「東福寺駅」もしくは「鳥羽街道駅」で下車します。駅から東福寺までは徒歩約10分です。
また、最寄りのバス停「東福寺」もありますので、市バスの利用も便利です。88系統、202系統、207系統、208系統に乗車し、「東福寺」バス停で下車。バス停から東福寺までは徒歩約4分です。
通天橋、開山堂:大人600円、小中学生300円
東福寺本坊庭園(方丈):大人500円、小中学生300円
共通拝観券:大人1,000円、小中学生500円
11月10日~11月30日は通天橋、開山堂の拝観料が大人1,000円に変更となります。通天橋、開山堂と庭園の共通券はこの期間には販売がないためご注意ください。
拝観時間は、4月~10月末までは9:00~16:00、11月~12月の第1日曜日までは8:30~16:00、12月第1日曜日~3月末までは9:00~15:30となっています。境内全体を拝観するには約1時間ほど必要となり、拝観最終時間の30分後には閉門されるため、時間に余裕を持って訪問するのがおすすめです。
東福寺は紅葉スポットとしても有名で、シーズンの11月中旬から12月上旬には混雑が予想されます。混雑を避けるにはシーズンオフや、早朝の訪問がおすすめです。
通天橋は(つうてんきょう)、偃月橋(えんげつきょう)、臥雲橋(がうんきょう)とあわせて「東福寺三名橋」のひとつです。境内を流れる渓谷「洗玉澗(せんぎょくかん)」にかかっており、本堂と開山堂を結んでいます。長さ約27mの屋根付きの木造橋で、秋には美しく色づいた紅葉が一面に広がるため、京都で最も有名な紅葉スポットとしても人気です。また新緑の季節には生き生きと輝く青もみじも美しく、季節を問わず楽しむことができます。
方丈とは、禅寺では住職の居室として利用されている建物です。大方丈を中心に、東西南北に4つの庭園が作られており、釈迦の一生を表す8つの局面になぞらえ「八相の庭」とも呼ばれています。
東庭には星座の「北斗七星」、南庭では古代中国の「蓬莱神仙思想」が表現され、西庭、北庭では苔と敷石で「市松模様」があしらわれるなど、枯山水の伝統的な手法を用いながらも斬新な作りとなっています。東西南北それぞれの庭からストーリーを感じることができます。
古くより焼失と再建が繰り替えされてきましたが、現在の庭園は、作庭家重森三玲によって1939年(昭和14年)に完成されたものです。東福寺の創建された鎌倉時代の風格を残しつつも、現代的なアプローチで再現された禅宗庭園として高く評価されており、2014年には国指定の名勝に登録されています。
本堂は東福寺の主要な建物で、法堂と仏殿を兼ねています。創建当時の法堂には15mにも及ぶ大きな釈迦如来像が鎮座していたとされていますが、戦火に巻き込まれ、法堂、仏殿と共に1881年(明治14年)に焼失してしまいました。1917年(大正6年)から再建工事が行われ、1934年(昭和9年)に現在の姿が完成しました。高さ25.5mと、昭和時代の木造建築としては最大級の建物となっており、建築史上高い価値が認められています。法堂の天井には、堂本印象による「蒼龍図(雲龍図)」が描かれています。
禅宗の道場として南北朝時代から利用されてきた禅堂は、現存する最古最大の道場とされています。歴史的価値の高さから、国の重要文化財にも指定されています。現在でも毎週日曜日に坐禅会が行われており、実際に坐禅修行を体験することもできます。
東福寺の三門は室町時代の中期、1405年(応永12年)に建立されました。日本に古くから伝わる建築様式の和様、鎌倉時代初期に見られる禅宗様、東大寺にも見られる大仏様といった、3種類の建築様式が見られます。国宝にも指定されている三門ですが、残念ながら内部は一般公開されていません。しかし、3月14日~3月16日の涅槃会の時期には特別公開が行われ、門に上がる事ができます。楼上からは京都南部の一帯を一望することができ、京都三大涅槃図のひとつと言われる「大涅槃図」も見ることができます。
境内には約2,000本ものカエデが植えられており、一斉に色づく姿は幻想的な美しさがあります。特に通天橋は東福寺で最も有名な紅葉スポットで、風情ある木造橋を渡りながら紅葉を鑑賞することができます。まるで紅い雲の中を歩いているような感覚で、東福寺でしか体験できない絶景を楽しむために、例年多くの拝観者で賑わいます。
ゆば庄 洛寿庵
住所:京都府京都市南区東九条北烏丸町8
明治18 年の創業以来、国産大豆と地下水にこだわり、タンパク質量が多く最高品質の湯葉のみを提供しています。本格的な京湯葉懐石を楽しむことができます。
祭
住所:京都府京都市東山区泉涌寺雀ケ森町1-3
京都の家庭料理、おばんざいが楽しめる定食屋さん「祭」はランチに是非立ち寄りたいお店です。おふくろの味で心もお腹も満足すること間違いなし。
麺道楽 大
住所:京都府京都市東山区今熊野池田町4-14
京都風のおだしがきいた、コシが強めのうどんが地元の方から愛されているうどん屋さん。うどんだしを使った親子丼も人気です。地元で取れた卵や九条ネギを使っていて、京都グルメを存分に楽しめます。
竹情荘
住所:京都府京都市東山区本町15丁目756−2
風情あふれる庭や茶室を眺めながら、和菓子をいただけるカフェ。お抹茶以外にもコーヒーや抹茶オレ、和ハーブティーなどのメニューがあり、休憩がてら気軽に利用できるのも嬉しいですね。ゆっくりと流れる贅沢な時間を楽しみながら、京都らしさを満喫できます。
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