タイの三大寺院に数えられるワット・アルン(Wat Arun)は、歴史や文化を感じられるタイの代表的な寺院です。タイ仏教よりもヒンドゥー教色の強い寺院で、三島由紀夫の小説『暁の寺』に登場することでも知られています。この記事では、ワット・アルンの基本情報や見どころとともに、周辺にあるおすすめのホテルやレストランなどについて紹介していきます。
ワット・アルン(Wat Arun)は10バーツ硬貨の裏面にも描かれている、タイを代表する寺院の1つ。「ワット・プラケオ」「ワット・ポー」とともに、三大寺院として有名です。「暁の寺」とも呼ばれる、ワット・アルンへのアクセス方法や営業時間などを見ていきましょう。
カオサンロード付近やMRT(地下鉄)ブルーラインのイッサラパーブ(Itsaraphap)駅からは約1kmの距離で、徒歩なら10分~15分ほどで行けます。日差しが強いので、歩く場合は日焼け対策も忘れずに。
カオサンロード付近からタクシーで行く場合、所要時間は5分ほどです。スクンビット周辺からは、まずワット・ポーに移動して、そこから船などを利用することになります。ただし、スムーズに移動できた場合でも約40分かかるうえ、渋滞の多いエリアなのであまりおすすめできません。
ワット・ポーからは、渡し舟や水上バスで対岸のワット・アルンへ渡ることができます。「ターティアン船着場」から渡し舟と水上バスが約30分間隔で出航しており、水上バスなら1分~2分、渡し舟なら5分ほどで到着します。
バンコク市内からワット・アルンへ行く場合は、BTSサパーンタクシン駅で下車し、「サトゥーン船乗り場」から水上バスで向かいましょう。水上バスでの所要時間は片道約20分です。なお、ワット・アルンから水上バスでバンコクに戻ることも可能です。
ワット・アルンの全景を眺めるなら、チャオプラヤー川の上がベストスポットともいわれます。チャオプラヤー川の風情ある景色やローカルな雰囲気を楽しみながら、ワット・アルンを眺めるのもいいですよ。
ワット・アルンの営業時間は、7時30分~17時30分までです。早い時間の方が観光客も少ないため、静かな寺院をゆっくりと散策できます。
拝観料として50バーツ(約181円)を支払います。
タイは仏教徒の多い国ですが、ワット・アルンはヒンドゥー教の影響を受けたクメール様式の建築物で、ほかの寺院とは違ったデザインを見ることができます。
ワット・アルンには5つの仏塔があり、中央の大仏塔の周囲に小さな仏塔が四方を囲む形で建設されています。仏塔は古代インドの世界観で世の中心にあるとされている「須弥山(しゅみせん)」をイメージしてつくられており、色鮮やかな陶器のかけらで装飾が施されています。晴れた日には装飾がキラキラと輝いてとても美しい光景を見せてくれます。
大仏塔には階段があり、中腹あたりまで上ることが可能です。階段がとても急なので手すりに必ずつかまりましょう。また動きやすい服装で行くことも大事です。
仏塔の左側には本堂があります。この本堂はラーマ2世が建立したもので、ワット・アルンが建設された初期から存在しているものです。本尊はラーマ2世の顔に似せて彫られたものといわれており、また台座部分にはラーマ2世の遺骨が納められているとされています。 なお、門の前にはヤックという高さ約6mの巨大な鬼の像が2体立っていて、本堂を守っています。
ワット・アルンは昼訪れてゆっくり仏塔などを見るのもいいのですが、チャオプラヤー川に映える夜景が特に美しいと評判です。毎日18時30分ごろから21時までライトアップされ、幻想的なワット・アルンの姿を楽しめます。
対岸にあるカフェやレストランなどから、ワット・アルンの夜景を眺めながら食事やお酒を味わうのが特におすすめです。時間が遅くなるにつれ、夜景を見に訪れる観光客が増え、大変混雑するのでなるべく早めにレストランやカフェに移動しましょう。
ワット・アルンの夜景を楽しめる場所や撮影できるところはたくさんあります。ワット・アルンの夜景は、対岸からチャオプラヤー川越しに全体を眺めるのが最もおすすめです。ライトアップされたワット・アルンの壁に使用されている装飾が光を反射して、キラキラと輝く素敵な写真を撮影することができるでしょう。川面に映る光まで含めて撮影してくださいね。
素晴らしい夜景を眺めつつ食事を楽しみたいなら、寺院全体を一望できるレストランを選ぶのがベスト。そこでワット・アルンの夜景が見られる、特におすすめのお店を紹介します。なお、ここで挙げるレストランやカフェは人気があるため、確実に席を取るには、事前に予約を入れておきましょう。
ワット・アルンの対岸にあるゲストハウスに併設されています。渡し舟の船着き場からは徒歩約1分とアクセスがよく、テラスで夜景を楽しむことが可能。タイ料理とアジア料理のメニューがあり、バーやワインセラーもあるので、食事だけでなくお酒も楽しむことができますよ。
ワット・アルンの対岸にあるレストラン。チャオプラヤー川沿いに建っている「サラ・アルンホテル」内に併設されているので、宿泊先をサラ・アルンホテルにすると遅くまで夜景を楽しめます。ワット・アルンの真正面にあるため、夜景だけでなく昼間も、太陽の光を浴びて美しく映えるワット・アルンの景色を眺めることができますよ。タイ料理やアジア料理のほか、ベジタリアン向けのメニューも注文可能です。
「ワット・プラケオ」と「ワット・ポー」は、ワット・アルンの対岸にあります。渡し船や水上バスに乗ればすぐにアクセスできるので、ぜひ足を伸ばして三大寺院を巡ってみましょう。
ワット・プラケオはエメラルド色の本尊が祀られていることから、「エメラルド寺院」という名でも知られています。本尊のエメラルド仏は年3回衣替えをするので、どの衣装が見られるか、楽しみに訪れる方が多くいます。現在のチャクリー王朝が開かれたと同時に王の守護寺院として建立された、厳格で格式の高い寺院です。
ワット・ポーは、お釈迦様が亡くなるときの様子を表している巨大な黄金の涅槃仏(ねはんぶつ)が見どころです。足の裏には美しい螺鈿細工が施されているので、ぜひじっくり見ることをおすすめします。マッサージの総本山ということで有名な寺院でもあり、由緒正しいタイ古式マッサージを受けることも可能です。
ワット・アルン周辺は、三大寺院巡りで訪れる観光客が多く、ホテルなどの宿泊施設も数多く存在します。そのなかでも観光客に密かな人気がある2つのホテルを紹介していきます。
ワット・ポーの徒歩圏内にある河川沿いのホテル。ホテルやバー、コーヒーショップやカフェなどがあり、チャオプラヤー川に映るワット・アルンを1日中楽しむことができます。バルコニーやミニバー、パティオやルームサービスの利用が可能。フロントデスクは24時間対応の上、多言語サービスやツアー、チケット案内なども受けられるため、旅慣れしていない方にもおすすめです。
Surrounded by heritage sites like Wat Arun and the Grand Palace, Riva Arun Bangkok offers 25 rooms …
リバーサイドテラスがあり、豪華なタイ料理を楽しみながらライトアップされているワット・アルンを一望できます。対岸のワット・アルンに渡る船着場も近く、ワット・プラケオ、ワット・ポーへは徒歩約7分~15分で行けるため、三大寺院をメインにする日の宿泊におすすめ。部屋数が15室のブティックホテルですが、フロントデスクは24時間対応可能、無料Wi-Fiやランドリー設備、ルーフトップテラスもあり、滞在中も快適に過ごせます。
三大寺院巡りの最後にワット・アルンを訪れて夜景を楽しむ方も多いのですが、美しい夜景をじっくり堪能するなら、ロケーションのよいホテルやレストランを利用するのがおすすめです。ベルトラでは、バンコクの市内観光や寺院巡り、夜景観賞をセットにしたツアーも用意しています。タイ旅行の最後に幻想的な夜景を楽しみたいなら、ぜひツアー内容をチェックしてみてください。
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。