祇園の花街にある八坂神社(やさかじんじゃ)は、京都観光の際には必ず訪れたい、代表的な観光スポットのひとつ。京の東側を昔から守ってきた八坂神社は、日本神話の重要な神様、素戔嗚尊(すさのを)を祭神とする神社の総本社で、疫病退散、無病息災のご利益があるとされています。また境内には複数の摂末社(神社の管理下にある小さな神社)も祀られており、神様の集まるパワースポットとも言えます。
この記事では八坂神社の歴史や基本情報、事前に知っておきたい見どころやご利益、周辺の観光スポットを徹底的に紹介します!
八坂神社の主祭神は、素戔嗚尊(すさのを)、櫛稲田姫命(くしなだひめのみこと)、八柱御子神(やはしらのみこがみ)の三柱で、日本神話でも重要な神様が鎮座されています。
斉明天皇2年(656年)に高麗からの使節「伊利之(いりし)」が、素戔嗚尊を山城国(やましろのくに、現在の京都府南部)の八坂にお祀りしたことが始まりと言い伝えられています。
まだ日本で神道と仏教が融合して信仰されていた頃は、「祇園社」と呼ばれていました。この「祇園」というのは、お釈迦様が生まれた地「祇園精舎」に由来すると伝えられています。祇園精舎の守護神とされる中国道教の牛頭天王(ごずてんのう)は、日本神話の素戔嗚尊と同一視され、強い力を持った災厄払いの神様として崇敬を集めており、現在の八坂神社に疫病退散のご利益があるとされる所以と考えられます。
慶応4年(1868年)の神仏分離令によって「八坂神社」と改称され、現在でも「祇園さん」「八坂さん」の愛称で親しまれています。
住所:京都府京都市東山区祇園町北側625
JR京都駅からアクセスする場合は、乗換なしで行ける市バスの利用が便利です。市バス206系統に乗車し、バス停「祇園」で下車してすぐのところにあります。他にも最寄り駅は2つあり、京阪線、阪急線も利用可能です。京阪利用の場合は「祇園四条駅」で下車して徒歩約5分、阪急利用の場合は「阪急河原町駅」で下車して徒歩約8分です。
境内には参拝者用の駐車場があり、車でのアクセスも可能です。他にも周辺には、有料のコインパーキングなどがあります。
八坂神社は24時間開放されており、拝観料も無料です。閉門時間もありませんので、境内を自由に参拝できます。お守りや御朱印、ご祈祷をお願いする場合は、社務所の営業時間9:00~16:00にあわせて参拝するのがおすすめです。
西楼門は八坂神社の四条通側に立つ楼門で、八坂神社のトレードマーク的存在です。応仁の乱で焼失しましたが、明応6年(1497年)に再建し、大正2年(1913年)に移設、増築したものが現在まで残っています。ここの写真スポットは門手前の石段。下から写真を撮ると、鮮やかな朱色の門がフォトジェニックに写ります。
南楼門はその名の通り八坂神社の南側にある楼門で、こちらが八坂神社の正門です。建立当時の南楼門は残念ながら幕末に焼失してしまいましたが、明治時代に再建されたものが現在まで残されています。南楼門の正面にある石鳥居は国の重要文化財に指定されており、この鳥居をくぐって参道に入るのが正式な参拝方法です。
本殿の建物は承応3年(1654年)に徳川家綱によって再建されたものです。本殿と拝殿がひとつの屋根でつながった、仏教建築に近い構造の「祇園造」が用いられており、この様式は八坂神社特有のものとされています。日本最大級の神社神殿と言われており、国の重要文化財に指定されています。
境内にある複数のお社のひとつで、美人と名高い三柱の女神が祀られています。美容にご利益があると言われ、女性を中心に厚い信仰を集めています。社殿前に湧き出る神水は「美容水」と呼ばれ、数滴手にとって肌につけると肌が健康になり、心身ともに美しくなれると評判です。
境内にある複数のお社のひとつで、「大国主神(おおくにぬしのみこと)」が祀られています。大国主神は大黒様として知られる福の神で、良縁のご利益があると言われています。縁結びの神様として親しまれています。
この他にも境内には製鉄鍛冶の神様を祀る刃物神社や、疫病退散のご利益のある疫神社など、複数の摂末社が祀られています。
白朮祭は新年最初のお祭りで、元旦の午前5:00から執り行われます。大晦日の19:00から行われる除夜祭のあと、参拝者の願いが記された「をけら木」を焚べて御神火が焚き上げられます。この御神火は大晦日の夜から元旦の早朝まで、火縄をくるくると回しながら火を絶やさぬよう焚かれ続け、京都のお正月の恒例行事となっています。
燃え残った火縄は「火伏せのお守り」として台所に置いておくと、火災除けとしてのご利益があります。
白朮祭のあとは、初詣。三が日は大勢の参拝者で賑わいます。参道には屋台が立ち並び、1月3日には新年のお祈りをする「元始祭」が行われます。普段は結婚式などで使用されている舞殿では「初能奉納」が執り行われたり、「かるた始め式」などイベントも目白押しで、活気のある様子でお正月を祝います。
毎年3月に約2週間に渡って行われる、東山地域一帯で行われるライトアップイベント。八坂神社の境内では108基もの灯籠に灯りがともされ、情緒豊かな空気感に包まれます。期間中は重要文化財である本殿も、特別に拝観することができます。
周辺の二年坂や産寧坂などでもライトアップが実施されており、行灯の優しい光に照らされる京都の街並みは、まるで古都の時代にタイムスリップしたかのような雰囲気を味わうことができます。
7月1日から7月31日まで1ヶ月間にわたって開催される、八坂神社の恒例行事。1000年を超えて続いているという伝統的なお祭りで、全国から見物客が訪れます。日本三大祭のひとつにも数えられ、豪奢な山鉾(やまぼこ)、神輿の巡行で有名です。日本の夏祭りの起源をたどる上で貴重な文化として、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
祇園祭の歴史は、貞観11年(869年)に日本各地に疫病が流行したとき、66本の鉾を立てて祇園の神様をお祀りし、疫病から免れるよう祈ったことが始まりとされています。日本神話の故事にちなんで、「蘇民将来子孫也(そみんしょうらいのしそんなり)」という、疫病退散の御札を身に着けて執り行われます。現在の特徴的な山鉾は、室町時代頃から見られるようになったと言われています。
期間中、最も盛り上がりを見せるのが、7月17日(前祭)と24日(後祭)に行われる山鉾巡行。前祭では朝9:00より33基もの山鉾が、四条通から河原町通を練り歩きます。山鉾の装飾は町によって異なり、それぞれ個性的な姿かたちを作り上げており、必見です。最大で12トンにもなる鉾を力強く担ぎ上げる町衆の熱と、祭そのものが持つはつらつとしたエネルギーを、一生に一度は肌で感じたいですね。
八坂神社の授与所では、祀られている神様のご利益にちなんだお守りをいただく事ができます。「蘇民将来守」は厄除けのご利益が期待でき、厄年の方に人気です。美御前社のご利益が得られる「美守」は心身の美しさ、大國主社のご利益が得られる「良縁成就守」は恋愛関係の良縁だけでなく、人間関係やお仕事など、さまざまな縁を結んでくれる神徳が期待できます。
八坂神社では初穂料500円で、手書きの御朱印を受けることができます。また、八坂神社は龍穴という力の湧き出る場所に建てられたという伝説から「青龍朱印」の特別な御朱印や、祇園祭期間中のみもらえる「御霊会朱印」など、限定の御朱印も授かることができます。他にも美御前社や大國主社など、境内にある神社の御朱印も頂くことができますので、お参りを追えた後に、いただいていきましょう。
おみくじは、授与所で引くことができます。内容が良ければ持ち帰り、悪ければ境内に用意されている専用の紐に結んでいきましょう。
八坂神社に隣接する円山公園は、夜桜の名所。公園全体に数多くのソメイヨシノが植えられており、一斉に開花する様子は圧倒的です。また樹齢80年以上を超える大木の枝垂れ桜は、神秘的な雰囲気をまとっています。春の京都に来たら、必ず訪れたい公園です。
京都旅行で欠かせない定番スポットの清水寺は、八坂神社から徒歩約20分。この2つの寺社を結ぶ「ねねの道」は京都らしい風景が満載な写真スポット。豊臣秀吉の妻ねねから名付けられたこの小径では、趣深い京の風情を楽しむ事ができます。二年坂、産寧坂は古の京都の雰囲気を残した街並みが続き、お土産屋さんやカフェもあるため、一休みもできちゃいます。また周辺には明治維新に活躍した新選組や坂本龍馬のゆかりの地もたくさんあり、誰もが楽しめる定番のおすすめルートです!
八坂神社から円山公園を通り抜けて徒歩約20分にある平安神宮は、あわせて観光しやすいスポットのひとつです。平安神宮の庭園にはススキ、アジサイ、スイレン、ハナショウブなど四季折々の植物に溢れていて、訪れる時期によって違う表情を楽しめるので、リピーターの方にもおすすめです。
大黒山延命院金剛寺にあるお堂。カラフルなお守りがたくさん結び付けられている「くくり猿」が有名です。病気平癒のご利益があるとされており、特に腰痛、頭痛、神経痛等に悩む方から厚い信仰を受けています。ポップな色合いはフォトジェニックで、絶好の写真スポット!
江戸時代初期から愛され続ける、湯豆腐の老舗。お店の豆腐工房で作られた、できたてのお豆腐をいただけます。客間には自然豊かな庭を一望できる贅沢な作りとなっていて、ゆったりと食事を楽しみながら上質なひとときを過ごせます。
住所:京都市東山区清水3丁目340番地
京都市有形文化財にも指定されている、歴史ある迎賓館でお茶を楽しめる、歴史深いカフェ。
アフタヌーンティーや季節のフルーツを使ったサングリアなど、洗練された甘さのスイーツメニューはもちろんのこと、調度品にもこだわり、芸術的な美しさも楽しむことができます。カフェタイムにはピアニストによる生演奏が聞けることも。
住所:京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604
老舗料亭、中村楼が運営するお茶屋さん。名物の田楽豆腐は480年以上も変わらぬ味で受け継がれており、参拝者に愛され続けています。食事メニュー以外にも、抹茶パフェなど甘味メニューも豊富です。
住所:京都市東山区祇園八坂神社鳥居内
八坂神社周辺は必見スポットが目白押しなので、人力車での観光がおすすめ。京の風を肌で感じながら、京都を知り尽くす俥夫さんの解説に没頭してみるのはいかがでしょう。VELTRAでは貸切人力車の現地オプショナルツアーを紹介しており、現地到着後すぐに観光をスタートすることができ、快適に旅を楽しめます!貸切案内なので、観光ルートの相談や、現地情報もじっくり聞くことができます。他にも、着物レンタルサービスなど個性豊かな現地オプショナルツアーをご紹介しています。ぜひ一度チェックしてみてください!
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