インドネシアに出かけたら必ず訪れたい場所のひとつが「ボロブドゥール寺院遺跡群」。カンボジアの「アンコールワット」、ミャンマーの「バガン」とともに世界三大仏教遺跡に数えられます。2012年にCNNが行った調査「死ぬまでに見たい27の絶景」では、見事1位に選出されました。この記事では、そんなボロブドゥール寺院遺跡群の見どころやアクセス方法、おすすめのホテルなどを紹介します。
ボロブドゥール寺院遺跡群とはどのような遺跡なのでしょうか。まずは概要などの基本情報を見ていきましょう。
「ボロブドゥール寺院遺跡群」は、インドネシアのジャワ島中部、ジョグジャカルタ郊外に位置する世界最大級の大乗仏教寺院跡です。「ボロブドゥール寺院遺跡群」の中心となる「ボロブドゥール寺院」はジョグジャカルタを治めていた仏教国「シャイレーンドラ朝」の王家が命じて8世紀後半~9世紀前半にかけて建立されたとされています。9世紀中頃、王朝が衰退し、ボロブドゥール寺院はジャングルに覆われてしまいます。その理由は、火山の噴火によって埋もれたという説と、他宗教による破壊を避けるために意図的に埋めたという2つの説があります。
およそ1000年の時を経て、1814年にイギリスの東インド会社の社員であり、のちのシンガポールの創設者として知られるトーマス・ラッフルズが遺跡を発見。当時、寺院の上にはジャングルの木々が生い茂っていたそうです。ボロブドゥール寺院は解明されていない謎が多いことでも知られています。仏教遺跡ということはわかっていますが、寺院なのか王の墓なのかなど、建てられた理由さえも不明なのです。
1991年、ボロブドゥール寺院は、同様にシャイレーンドラ朝によって建造された、2つの遺跡「ムンドゥ寺院」「パオン寺院」と共に「ボロブドゥール寺院遺跡群」として世界遺産に登録されました。同じくジョグジャカルタ近郊にある世界遺産「プランバナン寺院群」と共に、ジャワ建築最高傑作と称されています。
ボロブドゥール寺院遺跡群は、古都・ジョグジャカルタから約42km離れた場所に位置しています。ジョグジャカルタまでは、首都・ジャカルタやバリ島のデンパサール空港からそれぞれ飛行機で1~1.5時間ほどで到着します。
ジョグジャカルタ空港からボロブドゥール寺院遺跡群へのアクセスはタクシーで約Rp.250,000(約2,000円)で、1.5時間ほどかかります。バスを利用する場合は、ジョグジャカルタ市内の「ジョンボル バスターミナル」からローカルバスに乗って約1.5時間。料金の目安はRp.25,000(約200円)前後です。ジョグジャカルタ空港から直通バスの「DAMRIバス」も利用できます。料金はおよそRp.75,000(約590円)です。
終点のボロブドゥールバスターミナルから遺跡周辺までは約1kmの距離。バスやタクシーの料金は高めに請求されることも考えられるため、遺跡観光付きのツアーに参加するのが最も安心です。
※2019年12月時点の為替レートを参考にしています
ボロブドゥール寺院は、午前6時~午後5時に一般公開されています。サンライズツアーの参加者は午前4時30分から入場することができます。日の出を見たい場合は、必ずサンライズツアーに参加する必要があります。
入場料は、インドネシア人以外の大人は25USドル(約2,800円)、3歳から10歳の子供は15USドル(約1,700円)です(3歳以下は無料)。
※2019年12月時点の為替レートを参考にしています
建物全体が仏教的な宇宙観を表す「曼荼羅」である、ともいわれるボロブドゥール寺院遺跡群。特に注目したい見どころを紹介しましょう。
ボロブドゥール寺院は日の出の美しさでよく知られていて、サンライズツアーも毎朝行われています。日が昇る前の暗闇のなか、遺跡を上り、上部から日の出を待ちます。朝日に照らされた神秘的な遺跡の光景は素晴らしく、きっと感動をもたらしてくれるでしょう。日の出を見るためには、「マノハラ・リゾート・ホテル」が催行するサンライズツアーに参加する必要があります。宿泊者以外でもツアーに参加することができ、毎朝4時から受付が始まり、4時30分から寺院の敷地に入ることができます。価格は、外国人訪問者はRp.475,000(約3,800円)です。美しい日の出を見るためには、乾季(5~10月)のシーズンに訪れるのがおすすめです。
ボロブドゥール寺院を眺めると、階段ピラミッドのような形をしていることがわかります。盛り土の上に造られていて、内側に空間がないことも特徴のひとつ。構造は9層からなり、基壇1層、方形壇5層、円壇3層で構成されています。
方形壇の回廊には、仏教に関する物語の場面を描いたレリーフや装飾用のレリーフが2,672枚も確認されています。これらのレリーフは、回廊の内側と外側にある神聖な場所を守るための欄楯(らんじゅん)にはめ込まれています。レリーフの見事な構図や浮彫彫刻の技術、表現の優雅さで知られ、見るものを圧倒してやみません。
回廊を上ると、ストゥーパと呼ばれる仏塔が並ぶ円壇部分に到着します。円壇部は3層構造となっていて、72基の釣鐘型(つりがねがた)ストゥーパが規則正しく並んでいます。それぞれのストゥーパの内部には仏像が安置されており、壊れたストゥーパから仏像がのぞく姿もみらえます。回廊とは打って変わって、円壇には装飾は施されておらず、悟りの境地、つまり神のいる世界を表しているといわれています。
ツアーなどを利用して日帰りで訪れることも可能ですが、せっかくなら遺跡のあるエリアに宿泊して楽しみたい物。ボロブドゥール寺院遺跡群を観光する際におすすめのホテルを紹介します。
ボロブドゥール寺院の裏庭に位置する“世界遺産の中にあるホテル”。宿泊料金には、ボロブドゥール寺院の入場券が含まれており、遺跡観光の拠点として最適です。前述のサンライズツアーもこちらのホテルが催行しています。もともと遺跡の発掘や調査を行う研究者の宿泊所だった建物をホテルに改築したものなので豪華ではありませんが、ジャワ様式建築の平屋のコテージや緑あふれる庭園があり、リラックスして滞在できます。レストランでは遺跡を見ながら食事を楽しむこともできます。
MANOHARAは、Borobudur Temple地区内で唯一の宿泊施設です。真野原 あなたが滞在するとき快適さと完全さを与える5ジャワ現代的なデザインの部屋があります。真野原へは車で簡単にア…
ボロブドゥール寺院遺跡群から東へ約4km、車で5分ほどの場所に位置するホテルです。客室はバンガロータイプで、アジアンリゾートテイストのインテリアに囲まれて、ゆっくり寛ぐことができます。評判のよいホテルで、旅行者にも安心。レンタサイクルの貸出なども行っているため、周辺の散策も楽しむことができます。マノハラホテルのサンライズツアー参加者の送迎も行っています。
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Plataran Borobudur Resort & Spa, An enchanting hideaway set against the backdrop of magnificent Bor…
1000年の時を超え、現代によみがえった巨大な仏教遺跡「ボロブドゥール寺院遺跡群」。いまだ解明されていないことも多く神秘に満ちた遺跡は、知れば知るほど興味がわきます。きっと誰もが一度は訪れてみたいと思うはず。訪れる際はぜひ1泊して、サンライズツアーに参加するのがおすすめ。ベルトラでも日帰りだけでなく、1泊2泊のツアーも用意しています。早朝の澄んだ空気の中に遺跡が浮かび上がる光景は、きっと一生の思い出になるはずですよ。
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。