海外旅行の計画を進めるにあたって、行き先の気候や治安、物価事情のリサーチは欠かせないもの。比較的、東南アジアの物価は安いイメージを持つ人が多いと思いますが、ここでは日本とカンボジアの物価比較について紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
カンボジアの現地通貨単位はリエル【Riel】です。(略:R、KHR)紙幣の種類は20以上ありますが、実際に流通している貨幣は18種類のみで、硬貨の流通はありません。
外国人観光客であれば、リエルがなくてもUSドルの利用が主流であるため、日本円をリエルへ両替する必要はありません。日本国内ではリエルは手に入らないため、出発前に用意しておきたい場合は、USドルへ換金しましょう。カンボジア旅行では、小額紙幣を使う機会が非常に多いので、1ドル札を多めに準備して持参すると便利です。その他、外国人が利用するホテルやレストランはもちろん、お土産探しに便利なマーケットなどでもUSドルがそのまま使えます。ほとんどのお店ではカンボジア通貨とUSドルで値段を表記しているので、リエルをUSドルに換算する必要もなく安心です。その他、アンコールワットなどの世界遺産や観光名所の入場料もUSドルで支払いが可能です。
アメリカドルのセント硬貨は流通していないため、例えば、お釣りが0.5US$のときは2000Rが返ってくるなど、セントの代わりに補助単位としてリエルが使われることが多くあります。コインなしでお札だけで旅行できるのもカンボジアならではです。
なお、カンボジアのクレジットカード普及率は高いとは言えません。主要なホテルや観光地のレストランなどでは、VisaやMastercard、JCBが使えるところもありますが、ローカルな食堂や屋台ではクレジットカードは受付けられないため、常に現金を持ち歩いていたほうが無難です。
1US$=4000Rと覚えておきましょう。銀行や両替所のレートが1US$=4100Rだとしても、1US$=約4000Rと換算されることがほとんどです。日本円で計算すると、100リエル=約2.9円となります。
両替には、空港内や市内の銀行、高級ホテル、両替所などを利用できます。レートがあまりよくない空港で無理して交換する必要はありませんが、空港から市内への移動手段はタクシーが中心で、料金は一律となっています。日本からUSドルを持ち込まない場合は、最低でもタクシー代程度を空港で両替するといいでしょう。
シェムリアップやプノンペンのような都市部であれば、街中の銀行や両替所はもちろん、主要ホテルのフロントなどでも日本円の現金(紙幣のみ)を両替することができます。都市部では円からUSドルへの両替が可能なところもあります。また、大抵の場所では、日本円だけでなくベトナムドンやタイバーツなどの外貨をリエルへ換金することも可能なので、東南アジア周遊旅行の場合でも安心して外貨両替ができます。
両替をしてもらったら、金額があっているかどうか確認しましょう。これと併せて必ずチェックしたいのが紙幣の状態。カンボジアでは、破れた札や汚れた札は受け取ってもらえないことがあるため、両替後やお釣りを受け取る際は、紙幣が破れていないか、汚れはないかを確認しましょう。また、印刷、偽造された大量の偽札が出回っており、大きな問題となっています。そのため、支払い時には100ドル札はもってのほか、5ドルや10ドル紙幣を差し出しても受取拒否される場合があります。
カンボジア人の平均年収は約24万円。中国や韓国の企業が積極的に進出しており、日系企業の進出も近年増加しています。経済成長が右肩上がりで最低賃金も上昇し続け、最低月収は現在170USドル(約1万8,000円)となっています。この最低月収は基本的に工場の作業員などの従業員に適用されています。英語などの外国語が堪能な人材であれば、おおよそ300USドル以上が相場となってきています。また、大卒・院卒でビジネスレベルの英語や中国語を中心とした外国語が通用するのであれば、月給は400USドル以上となります。さらに博士課程を修了したエキスパートに分類される医師や技術者であれば、月給1,000USドル以上をもらっています。
ただ、カンボジア国民の生活は決して豊かとは言えず、国民の半数が1日2USドルにも満たない生活費で生活しており、貧困層は800万人を超えると推定されます。
プノンペンでは空き巣、住居への押し込み強盗、ひったくりなどが頻発しており、拳銃等の凶器を使用する凶悪犯もいます。在住邦人や日本人観光客もスリやひったくりに加え、ホテル侵入窃盗事案や、セントラル・マーケット、ワット・プノン、寺院周辺などの観光エリアでの詐欺事件など、外国人をターゲットにした犯罪も発生しています。
シェムリアップは特に事件が多発しているエリアはないですが、アンコール遺跡群などといった外国人が多く集まる場所にて、遺跡観光中にスリやひったくりなどに合う事件が発生しています。特に夜の街中では酔っ払いが多く、派手な喧嘩騒ぎになることもあります。常に注意を怠らないように心がけて行動しましょう。
カンボジアの諸物価は日本よりも安く、だいたい日本の約3分の1といったところ。物やサービスによっても異なりますが、輸入品等は高くなる傾向にあります。また、外国人が集まる観光エリアや都市部では観光客価格があり、レストランやカフェなど、場所や店舗によっては日本と同じかそれ以上なる場合もあります。
■水
カンボジアの水道水は衛生的に問題があるため、ミネラルウォーターを購入して飲むのが一般的です。高級レストランであっても、「ミネラルウォーターを使用」と明記のないお店では、差し出された水は飲まないほうが無難です。ミネラルウォーターは街中の商店をはじめ、あらゆる場所で売られているので購入に困ることはありません。500mlのペットボトルは1本2,000R~と、日本円で約50円程度で手に入ります。
種類にもよりますが、330mlのコーラなどの缶ジュースはだいたい100円が目安で、日本の水準と比較してもそれほど安くないと言えます。また、常夏の国カンボジアならではの飲み物といえば、南国フルーツを使ったフルーツスムージー。シェムリアップを歩いてるとよく見かける屋台などでは、1杯120~180円程で買うことができます。お酒好きな人にとって気になるビールの価格ですが、1杯約50円からレストランで飲むことができ、330mlの缶ビールがなんと水の値段と同じくらいとなっています。その他カクテルなどのアルコールは300円程度からとビールに比べると割高になり、高級レストランやホテルで頼んだ場合は1,000円前後かかります。
■家賃
カンボジア人の貧困層世帯が利用しているアパートは、1ヶ月40USドルほどで借りられるところもありますが、衛生面、安全面、利便性の観点から日本人が住むには適していないと言えます。逆に高級なアパートメントだと、1ヶ月4,000USドルほどの家賃が必要なところもあります。景色の良い一等地に建っており、警備員やフロントサービス、ハウスクリーニングなどのサービスがついたアパートメントで、富裕層には需要があるようです。中間の価格帯の住居は、1ヶ月の家賃は300~900USドルが相場です。
日本人が多く住むプノンペンエリアで、清潔さと安全性が保たれているコンドミニアムの1室を借りると、400~500USドルは必要になります。シェムリアップでは、一戸建てとアパートの賃料はそこまで大きく変わりませんが、マンションは値段が張ります。また、オールド・マーケットなどがある中心部から離れるほど安くなります。立地条件や築年数、近隣物件との競合具合なども賃料に影響します。中心部から15分くらい歩くエリアだとワンルーム200~400USドル、便利な立地で小綺麗な1DKで500USドル以上必要になります。
シェムリアップでは、選択肢が幅広く、高級ホテルからゲストハウスまでホテルの種類や数が豊富です。高級ホテルは優雅で贅沢な滞在ができるリゾートホテルが多いのが特徴です。最近ではプールを備えているワンランク上のゲストハウスや、ヴィラ風の高級ホテルが増えています。
一方、プノンペンでは、小~中規模のおしゃれなエコノミーホテルやミニホテルが増加しています。多くのホテルでは屋上プールやルーフトップバーなどを兼ね備えており、プチリゾート気分を味わうことができます。年々、町のシステム整備が進み、外国人観光客向けの宿泊施設やカフェが急増しています。
ホテルの料金は、乾季のハイシーズンは高く、雨季のオフシーズンは割安になるといったように、時期で大きく変わります。高級ホテルでは1泊100~500USドルで、行き届いたサービスに加え、レストラン、バー、スパなど設備が充実しています。中級ホテルになると1泊50~300USドル、エコノミーホテルでは1泊30~200USドルでいずれも客室設備は一通り揃っており、不自由はなく十分滞在できます。また1人旅やバックパッカータイプの旅行をする場合で、より費用を抑えたい人にはゲストハウスがおすすめ。シェムリアップエリアを中心に多く存在するゲストハウスでは、1泊5~20USドルで宿泊できるところもあり、宿泊費を安く抑えることで大幅に旅費を節約することができます。
価格帯には幅があり、町なかのレストランは1食5USドル~、ホテル内などの高級店や有名な高級カンボジア料理店などであれば30USドル~となります。さらに、地元の人々が日常的に利用する庶民的な食堂や屋台であれば1USドルで食事することも可能で、日本と比べて、はるかに激安でご飯を済ませることができるのでおすすめです。
例えば、カンボジア料理は通称クメール料理と呼ばれていますが、中でも日本人の口にあうとして人気なアモックという料理があります。シェムリアップのパブストリートにあるレストランでは500円前後で食べることができます。一方、ホテルなどの高級店に行く場合は、1,000円以上する場合もありますので、食事をする場所によって大幅に値段が異なります。どこで食事を楽しむかで、食費も大きく節約することができるでしょう。
旅行者が最もよく利用する交通手段はトゥクトゥクです。通常のトゥクトゥクは交渉制で、1km1USドル~(プノンペンでは1km1.50USドル~)となります。カンボジアのトゥクトゥクは普通の50cc程度のバイクに座席を取り付けたものが一般的でしたが、ここ数年、シェムリアップやプノンペンの都市部では、車体の小さなトゥクトゥクが増加中で、多くはメーター制を採用しています。パスアップ【PassAPP】やグラブ【Grab】といった配車サービスのアプリが便利で人気を高めており、初乗りは2,000R~3,000R、車種によっては6,000Rからとなっています。
トゥクトゥクよりも料金が安く、小回りがきき、近距離ルートの移動に便利なバイクタクシーもあります。普通のバイクの後部座席に客を乗せて走るもので、料金は交渉制となります。一般のバイクタクシーは交差点などで客待ちをしていたり、大通りなどで手を挙げれば止まってくれますが、英語が通じない場合が多いので、利用する際は少々難しいかもしれません。
なお、カンボジア国内はタクシーの数が少なく、半日か1日チャーターとして使う場合が多いです。車種、車の状態、行き先、人数、時間、ドライバーの言語能力などの条件で料金は大きく変わり、基本的に1日8時間で30ドル~と、交渉制となります。
専用車やトゥクトゥクに乗って観光地を巡る、貸切チャーターの利用もおすすめです。日本語ガイド付きのプランであれば、言語の心配もいりません。
カンボジアのお土産は、パッケージや品質、素材にこだわったアイテムが多く、女性には嬉しいスキンケア商品や雑貨のほか、ばらまきみやげに便利なお菓子など豊富に選択肢があります。カンボジアにはアンコール・ナイトマーケットやオールド・マーケットなど、お土産の買い物にも楽しいスポットがたくさん。ここではオススメの商品と併せて値段を紹介します。
■ クロマー
カンボジアでは万能布として、日よけや汗拭きとして日常的に使われているクロマー。また、首や腰に巻いてファッション雑貨として使ったり、バッグのようにちょっとした小物を入れたりできるカンボジア人には欠かせないアイテムです。デザインや素材によって値段は異なりますが、マーケットで購入する場合は約300円~、雑貨店では2,000円ほどする場合もあります。
■ 石鹸
シェムリアップを中心に石鹸やナチュラルコスメを扱っているお店がたくさんあります。なかでも人気なのが「クル・クメール」【Kru Khmer】。カンボジア産のオーガニックハーブやミネラルを使用し、手作りで素材の魅力を最大限に活かしたアイテムが魅力的です。石鹸だけでなく、バスソルトやハンドクリームなど取り扱い商品も豊富で、約300~500円ほどで購入できます。
カンボジア産ハーブやオーガニック素材にこだわり、カンボジア王国シェムリアップからハンドメイドのスパ・ボディケア製品をお届けしています。
■ アンコールクッキー【Angkor Cookies】
カンボジア産のカシューナッツをたっぷり使用したアンコール・ワットの形が人気なアンコールクッキーは、日本人女性により創業されました。1箱12枚入りで約1,200円。カンボジアの物価から考えると少し割高で観光客用のお土産と言えます。
カンボジア、シェムリアップにある、アンコールワットに訪れた記念のお土産といえばアンコールクッキー Best cookie factory and souvenir shop in Cambodia,…
■ ドライフルーツ
南国カンボジアでは美味しいフルーツも忘れてはいけません。マンゴーやパパイヤ、いちごなど種類も充実していて、日本と比べて値段も安く、1袋200円程度で購入できます。日持ちもするので自分へのお土産としても最適です。スーパーマーケットやコンビニ等で簡単に手に入ります。
カンボジア本土からバスや観光ツアーを利用して行くことができいるロン島。ロン島への高速船が出る町、シアヌークビルへは、首都プノンペンからバスで片道約4時間でアクセスできます。ボート乗り場からロン島までは約45分。
印象的な海の美しさと、まだあまり名が知られていないことから、カンボジアの秘境とも言われています。観光客向けの施設が整ってきており、高速船発着所付近にはたくさんのバーやレストランが立ち並び、欧米人旅行者でごった返しているため、夜もにぎやかです。リゾート地や離島といえば割高のイメージが強いですが、ロン島の物価はカンボジア国内の物価と同じくらい。400円程度で食事でき、缶ジュースや缶ビールも100円ほどです。
カンボジアにはリエルという通貨があるものの、旅行中に使用するのはUSドルがほとんど。カンボジアの物価は安いと言えますが、外国人が集まる観光エリアや都市部では観光客用の物価があるため、場所やサービスによっては日本と同等またはそれ以上になる場合もあります。事前に現地の物価情報を把握し、どれくらいの出費になるか予算を組んで出発に備えましょう!現地オプショナルツアーに参加すれば効率の良い時間の使い方もできて、ダブルで嬉しいですよ。
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。