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フランスワインの銘柄|選ぶポイント&有名ワインを紹介!

フランスワインと一口に言えど、赤・白・スパークリング、メルローやユニブランなどのぶどう品種、さらには地名とたくさんのワードがあり、何を基準に選べばいいか迷ったことはありませんか?今回はそんなフランスワインを選ぶときに役立つ情報はもちろん、日本の風物詩「ボジョレー・ヌーヴォー」についても紹介していきます。

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2020/05/18

フランスの有名・人気銘柄

フランス全土でワインは造られていますが、数ある産地のなかでもシャンパーニュ地方、ボルドー地方、ブルゴーニュ地方は特に有名であり、権威あるワインを生み出しています。どのようなワインが有名なのか、スパークリング・赤ワイン・白ワインに分けて紹介していきます。

※産地や品種については以下の記事へ

スパークリングワイン

■ シャンパーニュ地方

発泡性ワイン、すなわちスパークリングワインのなかでも、シャンパーニュ地方で造られ、AOC(原産地統制呼称)規定を満たしているワインのみがシャンパンを名乗ることができます。特にモエ・エ・シャンドンの「ドン・ペリニョン」はシャンパーニュ地方で醸造されているなかでも「シャンパンの王様」と呼ばれていて、その名を1度は耳にしたことがある人も多いはず。ドン・ペリニヨンは収穫の出来がいい年にのみ造られるので、まさに最高のヴィンテージとなるのです。黄金色の辛口スパーリングは、みずみずしさと熟成された味わいがあり、初心者にもおすすめのシャンパンです。

赤ワイン

■ ヴォーヌ・ロマネ(ブルゴーニュ地方)

古来よりブルゴーニュ地方のなかでも、気候や地質など1番ワイン造りに適しているテロワール(ぶどうを取り巻く自然環境)であることから、「神に愛された地」と讃えられているヴォーヌ・ロマネ。その地を代表する有名銘柄が「ロマネ・コンティ」で、ワインをよく知らなくても名前だけ知っている、という人も多いのではないでしょうか。ワイン好きなら一生に一度は飲んでみたい、1本100万円を超えるブルゴーニュ最高峰のワインとされています。特級畑(グラン・クリュ)のワインのみロマネ・コンティを名乗ることができ、農薬などを使用しない有機農法(ビオディナミ農法)を主として、ブドウも一つ一つ手摘みで行うなど、人の手で丹精込めて造られ続けてきました。生産は毎年6,000本と、世界中のニーズに対して極めて少数となるため、価格が高騰し、高嶺の花となっています。

■ ジュヴレ・シャンベルタン(ブルゴーニュ地方)

ブルゴーニュ地方でロマネ・コンティを代表するヴォーヌ・ロマネと並んで知られている醸造地が、ジュヴレ・シャンベルタンです。水はけのいいテロワールがぶどうを育てるのに最適で、13世紀からワインが造られ、かつてはナポレオンまでも魅了したといわれています。

味わいはしっかりとした骨格を備える男性的なワインですが、9つのグラン・クリュとプルミエ・クリュはテロワールが異なり、それぞれの特徴的な味わいを持っているため、飲み比べることでテロワールの違いを楽しむこともできます。

■ ポイヤック(ボルドー地方)

ボルドーのメドック地区に位置するポイヤックは、「シャトー・ラフィット・ロートシルト」や「ラトゥール」、「ムートン・ロートシルト」などの第1級シャトーが3つも所在する、ボルドーのなかでも1級の村です。海のように広大なジロンド川左岸にあり、水はけのいいぶどう造りに適した土地のため、果実味のしっかりしたカベルネ・ソーヴィニョンが主体のワイン造りが盛んです。

白ワイン

■ モンラッシェ(ブルゴーニュ地方)

ブルゴーニュ地方の最高級白ワインといえばモンラッシェ。畑はわずか8haと小さいですが、所有者が多いため生産者によって全く味が異なるのも特徴です。「モンラッシェ/ル・モンラッシェ」と畑の名前のみの銘柄が特級ワインと名乗ることができ、特級のモンラッシェは15年以上の熟成で味が大きく変化し、赤ワインのような大物となります。

■ ムルソー(ブルゴーニュ地方)

ムルソー村で作られる白ワインは、ブルゴーニュ地方の中でも最高級のひとつであり、石灰岩層を含む土壌のため、良質なシャルドネが造られることで有名です。果実味が濃く、フルーティーなアロマはクリーミーな料理やお魚などによく合います。

■ シャブリ(ブルゴーニュ地方)

シャブリ村はブルゴーニュ地方の北に位置し、主にシャルドネを使用してワインが造られますが、同じブルゴーニュ地方のシャルドネでもシャブリ村は少し異なります。

シャブリ村一帯は、1億5千年前は海の底であり、その地層が隆起してできた石灰質の土壌であるため、海辺で造られたようなミネラル感あふれる味わいが特徴的です。生牡蠣と合わせて飲まれることが多いですが、淡白な白身や野菜ともよくマッチします。

■ ソーテルヌ(ボルドー地方)

世界的にも有名な甘口ワインの産地として挙げられるのが、フランス・ボルドーのソーテルヌ。「シャトー・ディケム」を筆頭に、白カビをつけて極限に糖度を高めた「貴腐ワイン」が主であり、限定的なエリアと厳しい環境でしか造られないため、希少価値も高いです。

ボルドー地方の五大シャトー

五大シャトーとは

フランスを代表する銘醸地のひとつであるボルドー、その中でも最高級ワインとして有名なのが「五大シャトー」と呼ばれるものです。

ボルドーのメドック地区ではシャトー(生産者)の格付けが制定されており、その歴史は1855年のパリ万国博覧会、ナポレオン3世の時代まで遡ります。格付けは生産者の名声と取引価格で決定されており、特に後者が重要視され格付けされていました。

メドック地区に所在するシャトー全体のうち61銘柄が第5級から第1級まで格付けされ、第1級に格付けされているのは五大シャトーと呼ばれる5つの銘柄のみ。その有名な5つをまとめて見ていきましょう。

シャトー・マルゴー

メドック地区マルゴーに位置する第1級シャトーです。1855年パリ万博の格付け時に唯一テイスティング得点で満点を獲得し、第1級にランク付けされました。カベルネ・ソーヴィニヨンを主体としており、その優美で高貴な女性的な味わいから「ワインの女王」とも呼ばれています。アメリカ文学作家アーネスト・ヘミングウェイの愛したワインとしても有名で、彼の孫娘はこのワインに因んでマーゴと名付けられました。

シャトー・ラトゥール

メドック地区ポイヤックに位置する第1級シャトーであり、パリ万博時に第1級に格付けされたシャトーのひとつです。「ラ・トゥール」はフランス語で塔を意味し、その塔が描かれた特徴的なエチケット(ラベル)がシャトー・ラトゥールを印象づけています。

カベルネ・ソーヴィニヨンが80%主体、残りはメルローなどのブレンドで、骨太で男性的な味わいが大きな特徴。長く熟成させればさせるほど味わい深くなる、飲み頃の追求を楽しめるワインです。

シャトー・ラフィット・ロートシルト(またはロスチャイルド)

メドック地区ポイヤックに位置する第1級シャトーであり、こちらもパリ万博時に第1級に格付けされたうちのひとつです。格付け時の取引額が最高値だったことから、第1級の格付けのなかで筆頭といわれることも。また、18世紀のルイ15世の愛妾ポンパドゥール夫人が気に入り、宮廷でも飲まれるようになったことから「王のワイン」とも呼ばれています。長期熟成のポテンシャルがとても高く、その味わいは気品があり、エレガンスさを体現しています。

シャトー・ムートン・ロートシルト

メドック地区ポイヤックに位置するシャトー。パリ万博の格付け時は第2級として格付けされましたが、その後多数の生産者の意見があり、1973年に異例の第1級に昇格となりました。

醸造や熟成方法などで革新的な改革を行い、またエチケットにダリやミロなど現代アーティストを起用したことでも有名。アメリカ・サンフランシスコでジョイントワイン(共同で造られたワイン)を仕掛けるなど、他のシャトーにはない革命児として名を馳せています。

シャトー・オー・ブリオン

五大シャトーのうち、4つのシャトーはメドック地区ですが、オー・ブリオンは唯一メドック地区外のグラーブ地区に位置するシャトーです。パリ万博の当時は大変有名であったため、異例の選出として第1級に格付けされました。

重厚なボディの味わいが発揮されるまでに長い熟成期間を要し、品種比率がメドック地区と異なるのも特徴です。メドックのシャトーはカベルネ・ソーヴィニヨン主体が多いのに対し、オー・ブリオンはメルローがカベルネ・ソーヴィニヨンより多くなる場合があるなど、個性的なワインとしても知られています。

毎年秋に解禁!ボジョレー・ヌーヴォー

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ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日は毎年11月の第3木曜日。毎年、日本では1大イベントのように、秋になると「ボジョレー・ヌーヴォー」が店頭で宣伝されているのが風物詩ですね。

ブルゴーニュ地方のボジョレー地区で造られるその年の新しいお酒という意味からボジョレー・ヌーヴォーと呼ばれており、現地時間0時解禁のため、時差の関係から日本がほぼ最速の解禁といわれています。特徴としては、一般的な造り方の長期熟成とは異なり、「マセラシオン・カルボニック」という独自製法によって短期生産・熟成が行われます。ぶどう品種はボジョレーが一大産地となっているガメイを主に使用しているため、軽めの酸味と口当たりで、気軽に楽しめる味わいとなっています。

2020年の解禁日は11月19日木曜日。今年はどんな味か、わくわくしながら解禁日を待ちましょう!

ワイン選びの基準|フルボディ・ミディアムボディ・ライトボディの違いは?

お店でワインを注文するときに、フルボディやミディアムなどの表記を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。この違いが分かると、ワインも選びやすくなります!

「ボディ」とは、端的に言えば味の濃淡を表しています。フルボディは熟成されたものが多く、味わいも重厚で渋み(タンニン)があるものが多いです。フルボディはお肉料理ともよく合いますが、熟成が進んだワインは単体でも楽しまれます。一方、ライトボディは口当たりも軽く渋みも少ないため、すっきりとした果実味が楽しめ、ワインが初めての方や濃厚さが苦手な方に好まれやすいです。ミディアムボディはその名の通り、ライトボディとフルボディの中間の味わいであり、少し渋みは感じるものの果実味の軽やかさもあります。品種ではサンジョヴェーゼやメルローがそれにあたります。

なお、ボディの表現は赤ワインのみに使用されます。白ワインの表現は甘口~辛口を使用し、甘味が少なくスッキリとしたものは辛口、甘味があるものはその通り甘口と表現できます。しかし一概に辛口、甘口といっても、樽の香りや熟成で味わいは変わるので、ひとつの目安としてみるのがおすすめです。

どのボディ、味わいが好みに合うかは人それぞれ異なります。自分はどのようなワインが好きなのか、ぜひ探求してみてください。

フランスワインは個性豊か!まずはポイントを押さえよう

フランスワインは星の数ほど種類が多いですが、まずは産地と品種のポイントを押さえたら少し選びやすくなります。例えばブルゴーニュはシャルドネの産地だったな、と頭の片隅に知識があれば、ワインを探すときや注文するときの取っかかりになりますね。ベルトラでも、この記事で紹介した有名どころや家族経営の醸造所など、様々なワイナリーを訪問できるツアーがそろっているので、ぜひチェックしてみてください。

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