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長谷寺|壮大な山々に囲まれた、花の御寺

真言宗豊山派の総本山であり、西国三十三所観音霊場の第8番礼所。686年(朱鳥元年)、天武天皇の病気治療を願って道明上人によって創建されました。

言わずもがな登廊や仁王門などの重要文化財も見どころだが、何と言っても季節ごとに咲き誇る様々な花が特徴です。

牡丹をはじめ、境内には桜、アジサイ、紅葉、しゃくなげなどが植えられており、別名「花の御寺」とも呼ばれ、人々の信仰を集めています。

2020/09/24

長谷寺の基本情報

国宝や重要文化財について

近鉄奈良駅およびJR奈良駅から小1時間程かかる長谷寺。奈良中心部から少々離れますが、そこにも国宝や重要文化財に指定されている歴史的建造物や仏像が沢山あります。

代表的な国宝は、本堂や銅板法華説相図、蒔絵経箱など。

また、本尊である十一面観世音菩薩立像、雨宝童子立像などは重要文化財にしていされています。

歴史

長谷寺は、山号を豊山(ぶさん)と称し、正式名称は「豊山神楽院長谷寺」といいます。

万葉集では「隠国(こもりく)の泊瀬(はつせ)」とうたわれており、昔にこの土地は「豊初瀬(とよはつせ)」「泊瀬(はつせ)」などの美しい異名もあったので、初瀬寺、泊瀬寺、豊山寺とも言われていました。

686年(朱鳥元年)、道明上人により天武天皇の銅板法華説相図(千仏多宝仏塔)の安置、727年(神亀4年)、徳道上人は聖武天皇の)勅を奉じて、霊木を使い十一面観世音菩薩を造ったことが、長谷寺の発祥と言われています。

御朱印、お守り

御朱印は本堂横にある納経所でいただくことができます。

また、長谷寺といったらやはり「牡丹」。「ぼたん花守り」と呼ばれるちりめんで牡丹を型どったお守りは11色あり、縁結びの可愛らしいお守りです。

拝観料、拝観時間

入山時間

8:30〜17:00(4月〜9月)/9:00〜17:00(10月〜11月・3月)/9:00〜16:30(12月〜2月)

牡丹まつり期間等時間延長あり

入山料金

大人:500円/中・高校生/500円/小学生:250円

アクセス

電車でお越しの場合

近鉄長谷寺駅から徒歩15分

お車でお越しの場合

大阪方面から

西名阪自動車道を天理インターで降り、国道169号線を桜井方面>桜井市内で国道165号線へ左折(東進)、初瀬西の信号を左折し門前町へ

名古屋方面から

名阪国道を針インターで下り、国道369号線を榛原・桜井方面>榛原で国道165号線を右折(西進)、初瀬西の信号を右折し門前町へ

※有料駐車場(70台)があります。

普通車:500円、大型バス:2,000円

混雑情報

長谷寺では、「ぼたんまつり」の時期には通常より多くの参拝客が訪れます。

例年4月中旬から~5月初旬のゴールデンウィーク期間に開催されます。ぼたんまつり期間は入山可能時間が延長される場合がありますが周辺は交通規制が行われる場合もありますので、公共交通機関を利用することをおすすめします。ゆったりと滞在するためにも、お時間には余裕を持ってお越しください。

長谷寺の見どころ

本堂

長谷寺の本堂は、小初瀬山中腹の断崖絶壁に懸造り(舞台造)されていて、まさに、山の中に建立され周囲を緑に囲まれています。

2004年に国宝に指定された現在の本堂は、江戸幕府三代目将軍の徳川家光の寄進によって1650年(慶安3年)に造営されました。

また、本堂からは昭和の名塔と讃えられる五重塔も見られますので、ぜひ写真も撮ってみてください。

登廊

平安時代の1039年(長歴3年)に春日大社の社司中臣信清が子の病気平癒の御礼に造ったもので、重要文化財に指定されています。百八間、三九九段、上中下の三廊に分かれており、下、中廊は1894年(明治二十七年)再建で、風雅な長谷型の灯籠を吊るしています。

どこまでも続くように見える長い登廊は、静かで荘厳な雰囲気が漂っています。

花とこよみ

前述の通り、長谷寺は別名「花の御寺」と呼ばれるほど花に溢れている色鮮やかな寺院です。

4月中旬~5月上旬には一番の象徴である牡丹が咲き乱れ「ぼたんまつり」が催行されます。

年間を通して様々な花が咲きますが、6月~7月に見頃を迎えるアジサイも大変有名です。

散策路には四季折々で咲く花が異なり、季節ごとに特別な表情になるのが印象的ですね。

十一面観世音菩薩立像

長谷寺の御本尊である十一面観世音菩薩立像は、高さ三丈三尺六寸(1018.0cm)であり日本最大級の木造仏です。

右手に錫杖、左手に水瓶を持って方形の大磐石という台座に立つ、いわゆる長谷寺式十一面観世音菩薩と呼ばれ、威風堂々たる姿で収蔵されています。

この像は、度重なる火災で再造を繰り返しており、現在の御尊像は、室町時代の1538年(天文7年)に大仏師運宗らによって造立されたものです。

写経道場

長谷寺には写経道場があり、予約不要で写経の体験をすることができます。

写経とは経典を書写することで、一字一字丁寧に模写することで精神が落ち着くとともに、仏様を作るような尊い行いとされています。

予約不要のため、お時間が許す方はぜひ立ち寄りください。

長谷寺周辺のお食事スポット

おすすめのランチ

●  田中屋

お店おすすめの胡麻豆腐を始め、胡麻豆腐も付いた山菜定食や冷やしそうめん定食など、優しい味わいが特徴の和食が人気です。

事前予約をすれば精進料理も注文が可能です。身体も喜ぶ郷土料理をぜひお楽しみください。

お弁当、食べ歩き

●  総本家 寿屋

創業以来60年間草餅を作り続ける老舗です。手摘みの自然よもぎ飲みを使って作った草餅はたべた瞬間口いっぱいに風味が広がります。

住所:奈良県桜井市初瀬755

● 花遊茶屋

長谷寺門前町の始まりにあるお土産屋です。その場で食べられる草餅やとち餅がとても人気で、素朴ながら古き良き和風スイーツを味わえます。

また、初瀬参道沿いには多くのお土産店が軒を連ねているので、風情ある風景と一緒にお土産屋食べ歩きの散策をお楽しみください。

季節ごとに鮮やかな花で溢れる長谷寺

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近鉄奈良駅、JR奈良駅より電車で30~40分で長谷寺駅へ、それから15分ほど歩いて長谷寺に到着します。中心分からは少々離れているまでも、色鮮やかな花や山々に誘われて、古から多くの人が参拝に訪れています。

ご覧になりたい花の時期に合わせて参拝されるのもいいかもしれませんね。

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※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。

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