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日本ワインの基礎徹底ガイド|日本産のブドウ品種や産地を紹介!

近年、日本ワインの発展が著しく、お店やレストランなどでもよく見られるようになってきました。長い歳月をかけて行われてきた品質向上により、世界でも受賞する日本ワインが登場しつつあります。今回はそんな注目の日本ワインの基礎知識について紹介します!

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2020/07/20

日本ワインの基礎知識

日本でのワイン造りは明治初期から中期に始まったとされる説が有力であり、日本ワインを語るには外せない山田宥教氏、詫間憲久氏の両名が山梨で本格的な日本ワイン造りを開始したのが最初といわれています。

日本ワインは、「国産ブドウ」のみを原料として日本国内で製造されたもののみが日本ワインと名乗ることができます。大枠として「国内製造ワイン」というものがあり、その中に海外原料を使用し造られたワインが80%以上を占めているので、国内で製造されているワインのうち、「日本ワイン」を名乗ることができるワインは約20%しかないのです。

日本ワインの主な産地

実は日本ワインは、北は北海道、南は鹿児島、沖縄ではフルーツワインなど、ほとんどの地域で造られています。稼働ワイナリー数は2019年時点で300軒を超えており、ワインの生産量は山梨県、長野県、北海道、山形県、岩手県が8割を占めています。

全ワイナリーの中でも3割が山梨県に集中していますが、近年では長野県や北海道でも生産が急増しています。

日本ワインの特徴

日本ワインは果実味が強く、繊細な味わいであるのが特徴的です。甲州やマスカット・ベーリーAなどの日本固有品種をはじめ、多岐に渡る日本のそれぞれの土地に合う外来品種があります。たとえば新潟では、海に近い地質を活かしてスペインでよく生産されるアルバリーニョという白ブドウを造っており、その一方でデラウェアや野生ブドウなどよりフルーツ感を楽しめるワインも醸造していて、南北でさまざまなタイプのワインが生産されています。

気候特性

南北に長い日本列島は、全体的に内陸性気候の地域が多いですが、北と南で気候特性が異なります。

たとえば北海道では梅雨がない反面、秋が短くブドウの成育期間も短くなりますが、山形まで南に下ると、秋雨もなく十分な成育期間を取ることができます。また山梨では、湿気の少ない甲府盆地が生産のメインとなり、日本有数の産地として知られています。地域によって気候特性が変わるため、日本ワインは土地の多様性も楽しめます。

日本ワインの代表的ブドウ品種

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日本でも欧州で人気のカベルネ・ソーヴィニョンやメルロなどの黒ブドウ、ナイアガラやデラウェアなどの白ブドウが栽培されていますが、実は日本で生まれた日本固有の品種が多く栽培されています。その代表的な4つの日本のブドウ品種を紹介します。

赤ワイン

■マスカット・ベーリーA

「岩の原葡萄園」の創設者であり、“日本ワインの父”とも呼ばれる川上善兵衛氏によって開発された、日本独自の品種です。東北から九州まで広く栽培されており、特に山梨県や山形県、島根県や岡山県が有名です。

味わいは酸味が特徴的で、それをベースに甘味も感じられます。タンニンは少なく、軽やかな味わいのため、シンプルな味付けのお肉や味噌系の料理とも相性が良いとされています。

■ブラック・クイーン

マスカット・ベーリーAと同様に、川上善兵衛氏によって開発された品種の1つで、新潟県や長野県、山梨県で主に生産されています。皮が濃い黒紫色のためワインの色味も濃く、豊富な酸味とタンニンでしっかりとしたボリューム感のあるワインに仕上がります。

白ワイン

■甲州

奈良時代からあるとされる、日本を代表する固有品種です。耐病性が強く日本での栽培に適しており、酸味と果実味のバランスが良いのも特徴です。近年では品質向上により「登美の丘 甲州」などのコンクールでも受賞し、世界的に評価を受けており、2010年にはO.I.V(国際ブドウ・ブドウ酒機構)のリストに品種として掲載を認められました。

色味が淡いピンクであり、日本酒の雰囲気のような吟醸香が特徴です。とがった特徴がなく、繊細な味わいのため和食に合わせやすいのが魅力でもあります。

■リースリング・フォルテ

日本固有のブドウ品種「甲州三尺」とヨーロッパのドイツなどでよく生産される「リースリング」を交配した、サントリー開発の品種です。フレッシュな果実味が特徴的で、すっきりと爽やかに飲める白ワインになります。

日本ワインの代表的産地の特徴

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北海道

小樽や余市町のある後志地方が道内随一のワイン生産地であり、次いで石狩平野の端に位置する空知地方でワイン生産が盛んです。近年では上川地方の、ラベンダー畑で有名な富良野一帯でもワイナリーが設立されています。

日本の中でも梅雨がなく、比較的湿気の少ない北海道では、ヨーロッパ系のブドウ品種を栽培することができます。白ブドウ品種のナイアガラが最も醸造量が多く、他にもドイツ系のケルナーやバッカスなどが多いですが、近年では空知地方や余市町を中心にピノ・ノワールの醸造も急増しています。

山形県

日本海側は海洋性気候の特徴があり、内陸は盆地で気候や土壌が農業に適している土地で、古くから果樹栽培が盛んでした。赤ワインはマスカット・ベーリーAやブラック・クイーンを主な品種としており、白ワインではデラウェアが栽培面積で全国1位です。

山形は夏から秋にかけての寒暖差が大きく、それによってワインは香り高く凝縮した味わいに仕上がります。

山梨県

日本ワイン造りの発祥の地ともいわれる銘醸地、山梨は日本ワインの生産の40%近くを占めており、ワイナリー数も80軒以上と全国最多です(2020年7月時点)。日本固有の白ブドウ品種「甲州」が特に多く栽培され、甲州ワインは世界のワインコンクールで受賞するほどの実力があるワインです。

生産は甲府盆地の中でも北東エリアが盛んであり、「登美の丘」や「まるき葡萄酒」など、著名なワイナリーが所在する勝沼も北東部となります。盆地のため降水も少なく、昼夜で寒暖差が大きいため、ブドウ栽培に最適な土地です。

長野県

山梨県に次いでワイン造りが盛んであり、30軒以上のワイナリーがあります(2020年7月時点)。4つの盆地に沿うように、桔梗ヶ原、千曲川、日本アルプス、天竜川の4つのエリアから成り立つ信州ワインバレーがあり、標高500m以上の高地に位置するため、少ない降雨量と長い日照時間、昼夜の寒暖差が大きく、ブドウ栽培に適した環境が整っています。

メルロやマスカット・ベーリーAなど赤ワインのブドウ品種が生産量の約65%を占めており、火山灰による水はけのよい土壌で、しっかりした果実味とスパイシーさがある味わいが特徴です。数々のコンクールで受賞するワインも登場しています。

日本には魅力あるワインが満載!各地の地ワインを楽しもう

日本ワインは歴史こそ浅いですが、ワインを活性化させるために醸造家たちが貢献し、飛躍的な発展を見せています。都道府県でそれぞれの味わいがあるので、飲み比べてみるのも楽しいですね。ベルトラでは国内ワイナリーに訪問する現地オプショナルツアーもあるので、観光と一緒にワインを楽しみたいという方にもオススメです!ぜひ行ってみたい産地、ワイナリーをチェックしてみてください。

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