台北で最も長い歴史を持つ「龍山寺(ロンシャンスー)」。正式名称は「艋舺龍山寺(マンカーロンシャンスー)」で、地元の人々も参拝に訪れる有名なお寺の一つです。台北市万華区に位置し、台北最強のパワースポットとしても有名で、台湾旅行ではずせない観光地のひとつです。この記事では、龍山寺の見どころ、参拝方法、台湾式おみくじの引き方や周辺情報を紹介します。
龍山寺は清時代の1738年に創建されました。200年以上の歴史の間に、何度も修復や再建がありましたが、今もなお美しい外観を残しています。華やかな建築物や、頭上に広がる龍が天に昇っていく姿を描いた「飾り天井」など、精巧な彫刻は圧巻です。ご利益は、恋愛、仕事、学業、健康、安産など多岐にわたるため、老若男女問わず参拝できます。周辺には風情ある町が広がっているので、参拝後は周辺散策もおすすめです。
元々は仏教寺であった龍山寺ですが、儒教や道教と混じり合い、今では100以上の神々が祀られています。
日本では「観音さま」や「観音菩薩」と呼ばれている「観世音菩薩」が龍山寺のご本尊ですが、道教の媽祖(航海の守護女神、天上聖母)、関聖帝君(関羽)、良縁の神様である月下老人も祀られており、多くの人が拝礼しています。自分の願い事を叶えてくれる神様を見つけてみてはいかがでしょうか。ここでは6人の神様と主なご利益を紹介します。
文昌帝君(学問):運命全体をつかさどる学問の神様。
文殊菩薩(合格祈願):正殿に飾られている。学業向上、合格祈願の神様。
月下老人(恋愛):恋愛成就、良縁の神様。
普賢菩薩(厄除け):息災延命、災難回避の神様。
薬師如来像(病気):病気全般の神様。
観世音菩薩(全般):龍山寺のご本尊。空襲の際に唯一、難を逃れたと言われている。
住所:台湾台北市萬華区台北市広州街211号
地下鉄板南線が通る「MRT龍山寺駅」より徒歩3分。地下改札口を出て、北側の地下ショッピングセンターを通り、エスカレーターで地上に出ると、龍山寺の目の前に到着します。
台北駅から龍山寺駅までは、板南線で約5分と近く、中心地からのアクセスも抜群です。台湾鉄道を利用する場合は「万華駅」が最寄り駅となり、徒歩約7分で龍山寺に到着します。
開館時間:6:00~22:20(入場は22:00まで)
※施設の営業時間や営業日等は時期によって予告なく変更になる場合があります。
龍山寺は早朝から夜遅くまで年中無休で礼拝が可能です。夕方には、幻想的なライトアップを楽しめます。観光客が多い表通りは問題ありませんが、裏道などは治安が良いとはいえないため、一人旅や女性の旅行者は明るい時間に参拝することをおすすめします。
龍山寺を訪れることが決まったら、気になるのは正しい参拝方法。見学時の注意点や参拝方法を紹介します。
龍山寺の入り方には決まりがあります。右手にある入口「龍門」から入り、参拝が終わったら、左手にある出口「虎門」から出るよう気をつけましょう。また、入口の龍門では敷居をまたぎ、左足から入るのが作法です。敷居を踏まないように気をつけてください。入口すぐ左側にある、日本語の参拝ガイドを入手するとスムーズな参拝が行えます。
下記の順番にならい心を込めてお参りしましょう。
1.右手にある入口「龍門」を、敷居を踏まないよう左足から入る。
2.入ると、右手に売店があるので線香1本を受け取り、ろうそく2本を購入。
※ろうそくは5元(約18円)で購入可能。
※2020年4月13日時点のレート:1元=約3.62円
3.ろうそくに火をつけ、三川殿の左右の燭台にそれぞれ1本ずつお供えする。
4.三宝仏(前殿)の前に行き、神様に自己紹介。名前、生年月日、現住所を伝える。
5.線香を両手に持ち、頭上に掲げ、三川殿に並ぶ仏像に三拝(3回礼拝をすること)をし、線香をお供えする。
6.正殿に向かい、ご本尊である観世音菩薩にお参りをする。
7.本殿の右側から後殿に向かい、右側:文昌帝君、中央:天上聖母殿、左側の関聖帝君の順にお参りをする。
以上の参拝方法で正しくお参りをしましょう。多くの参拝客が訪れるため、龍山寺の中では静かに見学することをおすすめします。
龍山寺に来たらぜひ挑戦したいおみくじ。無料で引くことが出来ますが、いくつかの手順があり、簡単には引くことができません。ここでは台湾式おみくじの引き方を紹介します。
1.筊を投げる(1回目)
最初におみくじを引いてもよいか神様に確認が必要です。筊(ポエ)と呼ばれる赤い三日月型の木片を2つ手に取り、心の中で願い事を唱えて投げます。2つの筊の表と裏が出れば、おみくじを引いても問題ありません。表と裏が出ない場合でもご安心ください。投げるチャンスは3回あります。最初からやり直しましょう。
2.おみくじを引く
神様に確認が取れたら、ようやくおみくじを引けます。おみくじの束を上下に振り、1番飛びでたおみくじ棒を引いたら、番号を確認しましょう。
3.筊を投げる(2回目)
今度は、引いた番号に間違いがないか神様に確認をします。1回目と同様に、筊を投げ、表と裏が出れば引いた番号で問題ありません。引き出し所へ向かいましょう。
4.引き出し所へ
番号が書かれた引き出しから、おみくじを1枚取り出します。内容は中国語で書かれていますが、日本語スタッフがいる時は内容を解説してくれます。
龍山寺に参拝後は、お守りを買いたい方も多いのではないでしょうか。龍山寺の出口付近でお守りや数珠を販売しているので、参拝後に覗いてみましょう。家族や友人など、大切な人へのお土産として買うこともおすすめです。お守りの種類はたくさんありますが、特に人気のお守りは「縁結び」のお守りで、蝶の形やハートの形など、見た目にもかわいいお守りです。60元(約217円)で販売しています。
お参りのあとは下町の雰囲気が残る周りを散策して楽しみましょう。台湾人の日常生活にも取り入れられている占いを体験や、観光スポットなど、様々な楽しみ方を紹介します。
「剥皮寮」は100年あまり前の古い街並みが残るエリアです。レンガづくりの建物や歩道は、写真撮影スポットとしても観光客に人気です。現在は、展覧会や特別展などを催しています。昔ながらの建物と現代のアートと融合した素敵なスポットにぜひ行ってみてください。
台北市萬華区の昔懐かしい路地裏の中に「剥皮寮」と呼ばれる古い町並みを保存したエリアがあります。ここは百年あまり前の清朝時代の町並みを残しており、紅色のレンガ、アーチ型の歩道、花が彫刻された窓の格子な…
台湾人は占いに対する信仰心があり、日々の生活にも取り入れています。龍山寺の地下には、台北最大級の占い横丁が広がっており、40軒以上の占いブースが並んでいます。日本語が通じる占い師も多く「日本語OK」の看板も増えています。占い方法や料金は店舗により異なるため、よく吟味してお店を決めましょう。
2017年にオープンした、比較的新しい観光スポットです。1935年に日本人により建てられた市場を改修して作られた施設で、現在は市場の歴史展示、カフェ、料理教室などが建物内に入っています。特に中庭が美しいと評判で、写真撮影をしようと多くの人が訪れています。観光中の一休みに、訪問してみてはいかがでしょうか。
夜市は台湾旅行でかかせない観光スポットですが、龍山寺の近くにある夜市は、ヘビ料理を提供するお店や、薬草が売られているお店など不思議な雰囲気の夜市です。ローカルなレストランやマッサージ店もありますが、治安がいいとは言えないため、一人旅や女性の旅行者は注意しましょう。
華西街観光夜市は台北市で最も国際観光級美食夜市として有名。従来滋養強壮、薬膳、芸術品、雑貨、軽食を主に、食べる方面では豊富で新鮮な海産物が有名である。そして、この夜市で最もおいしいレストランと言われ…
地元の人々にも愛され、暑い時には行列が出来る老舗かき氷店です。トッピングはすべて手作りで、研究を重ねてできたこだわりの味には定評があります。白玉や煮豆など約30種類用意されており、8種のトッピングがかかる「八寶冰」が特に人気のかき氷です。龍山寺からもほど近く、参拝後の休憩におすすめです。
1946年創業の老舗料理店。台湾の伝統料理である肉圓(バーワン)が名物。肉やタケノコなどの餡を皮で包んだ台湾のB級グルメで、ぷにゅぷにゅとした食感が楽しめます。45元(約163円)で楽しめる美食。日本にはない食文化を体験してみてはいかがでしょうか。
100年近く続く老舗料理店では、イカの旨味を追求した伝統のスープが名物。魚介ダシを使い、カジキなどのすり身団子が入った、とろみスープは絶品です。日本語表記のメニューもあるので注文も安心です。
麺線とは、ソーメンを温かいスープで煮込んだ台湾のローカルグルメ。台湾には麺線を販売するお店がたくさんありますが、こちらのお店は、にんにくが盛り沢山で、トッピングで牡蠣を選ぶことができ、地元の人からも愛されています。朝から営業しているので、朝食にもおすすめです。
地元の人にも観光客にも人気がある台北のパワースポット「龍山寺」。龍山寺を含む台北の主要観光地を1日で効率よくめぐるには、現地オプショナルツアーへの参加や貸切チャーターの利用がおすすめです。日本語ガイド付きであれば、更に台湾の文化や歴史への理解を深めることが出来ます。自由に気兼ねなく観光を楽しめる貸切チャーターは、家族や友人との観光におすすめです。
※1元=約3.62円(2020年4月13日時点)
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。