戦争などで亡くなった英霊を祀る、日本でいう護国神社に相当する「忠烈祠」。毎時行われる兵隊たちの「衛兵交代式」の儀式を目的に、観光地としても人気のスポットです。ここでは、忠烈祠の基本情報や見どころ、周辺観光スポットを紹介します。
忠烈祠は台北市中山区にあります。周囲には1万坪以上の草原が広がり、山々に囲まれた場所にあります。約5万2千平方メートルの敷地面積に、大門、大殿、山門、武烈士祠などの建物があり、鮮やかな赤色の柱や白い大理石の床が目を惹く建物は、厳格な雰囲気を際立たせています。
忠烈祠の正式な名称は「国民革命忠烈祠(こくみんかくめいちゅうれつし)」です。一般的には「忠烈祠(ちゅうれつし)」や「台北忠烈祠(たいぺいちゅうれつし)」と呼ばれています。
忠烈祠は1969年に創建されました。日本の靖国神社に相当する目的の建物で、辛亥革命(中華民国成立時)や抗日戦争、国共戦争で、戦没した約33万人の兵士が英霊として祀られています。現在も、台湾の国家元首が毎年春と秋に参拝をしており、台湾友好国の政府要人たちも訪れています。
台北駅から忠烈祠へ向かう場合には、MRTとバスの利用で簡単にアクセスが可能です。MRT淡水信義線で圓山駅へ向かい、圓山駅よりバスの紅2、21、208バスに乗り「忠烈祠」下車後、徒歩約3分で到着します。台北駅からタクシーを利用する場合も、所要時間は約15分ほどです。
拝観料は無料です。
参拝時間は、9:00~17:00です。記念式典が行われる3月29日、9月3日の前日から当日の正午には一般公開の制限があるため要注意です。
※ 施設や営業日や営業時間等は、予告なく変更になる場合があります。
年中暑い気候の台湾では、3月~4月や10月~11月頃が、比較的に過ごしやすくおすすめの観光シーズンです。忠烈祠は敷地が広く、屋根がない広場を歩くことも多いため、気になる方は日焼け止めの持参をおすすめします。
忠烈祠の見どころはどういったところにあるのでしょうか。観光客に人気の「衛兵交代式」を紹介します。
忠烈祠の大門と大殿には、衛兵が2人ずつ立っています。厳しい条件をクリアし、訓練を受けた兵士たちは、人形のように微動だにせず表情を変えません。まばたきすら控え、任務に励む姿には圧倒されます。
衛兵交代式は中央広場で行われています。衛兵たちが5人で隊列を組み、一糸乱れず行進をする姿は見事です。衛兵は、陸軍・海軍・空軍の兵士が6ヶ月ごとに当番を担当しており、軍によって制服も異なるので、ぜひ実際にチェックしてみてください。
また、衛兵交代式は、忠烈祠の他に中正紀念堂などでも見ることができます。
参拝時間の9:00~17:00まで1時間ごとに衛兵交代式が行われます。雨天時は、縮小版の交代式になってしまうので、天気が良い日の見学がおすすめです。
殿内は禁煙で、脱帽が義務付けられています。英霊を祀る神聖な場所ですので、露出が多い服装や乱れた服装は避け、観光マナーに気をつけましょう。また、写真撮影もOKですが、節度を守って撮影しましょう。
忠烈祠とあわせて訪れたい周辺の観光スポットを紹介します。
忠烈祠から車で約8分で、台北最大規模の夜市へ行くことができます。17時頃から賑わい出すので、忠烈祠を見学したあとに夜市で絶品グルメを楽しんではいかがでしょうか。
行天宮は、商売の神様を祀るお寺です。忠烈祠からは車で約10分ほど。行天宮の地下街には「占い横丁」もあり日本人観光客にも大人気です。
中国の貴重な宝物を見ることができる故宮博物院も、忠烈祠から車で約15分で行くことができ、比較的近い場所にある観光スポットです。中国4000年の歴史を体感できる、見どころたっぷりの博物館です。
衛兵交代式が人気の忠烈祠は、台湾に行ったらぜひ訪れたい観光スポットのひとつです。周辺スポットを一日で観光するには、現地オプショナルツアーの利用がおすすめです。小籠包が有名な「鼎泰豊」の夕食付きプランに参加すれば、夕食も迷うことなく安心!台北旅行で見逃せないスポットを日本語ガイド付きでお楽しみいただけます。
※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。