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九州一の高さ、屋久島の宮之浦岳に登ろう!

宮之浦岳とは

標高1,936mの九州最高峰の山、宮之浦岳。日本百名山の一つで、屋久島のちょうど中心あたりに位置しています。90%が森林に覆われる屋久島には、栄養分の少ない花崗岩から出来た島だからこその樹齢1,000年を超えるたくさんの長寿の杉が育っています。

ヤクスギランドや白谷雲水峡では歩きやすいトレッキングコースで森林や屋久杉の観察が可能ですが、もう少し体力に自身のある方は是非、著名な屋久杉を観察しながら、宮之浦岳縦走に挑戦してみませんか。

ここでは、宮之浦岳縦走に挑戦する際に役立つ、基本知識や持ち物、おすすめの現地オプショナルツアーを紹介します。世界自然遺産に登録された島、屋久島の自然の魅力を感じに行きましょう。

2020/08/23

宮之浦岳縦走の難易度

難易度

標高差は576m。

通常の体力があれば挑戦可能です。夏の間は問題ないですが、日が短くなる秋~冬に考えている人は、ある程度の速度で登山が出来る必要があります。

おすすめルート

せっかく屋久島に行くなら、宮之浦岳縦走も、縄文杉登山も含めたいところ。

ここでは、どちらも行程に含まれた無理のない1泊2日のモデルルートを紹介します。

下記スケジュールを参考にしてみてください。

朝5時出発。6時に淀川登山口から登山スタートです。

約1時間20分ほどで休憩所、淀川小屋に到着。

珍しい高山植物などが生息する高層湿原、花之江河に9時頃の到着。

そこから30分程で黒味岳分岐点を通ります。黒味岳は九州で6番目に高い山で、標高は1,831mありますが、奥岳の中では最も手軽に登頂できると人気の山です。投石平、翁岳別れを通り、森林限界を超えると頂上はもうすぐ。

11:50頃、宮之浦岳山頂に到着です。焼野三叉路(やけのさんさろ)、平石岩屋を通り、15時頃に新高塚小屋に到着、ここで宿泊します。ここのまわりにはよくヤクシカが現れます。1日目はここで終了です。

2日目、7時に新高塚小屋を出発です。

1時間20分ほど歩いて屋久島のシンボル、縄文杉に到着。そこから登山道には、著名な屋久杉、夫婦杉、大王杉、また、ハート型が有名な切り株、ウィルソン株を見ることが出来、10時40分頃大株歩道入り口に着きます。三代杉、楠川別れを通り、小杉谷集落跡が見えたらゴールはもうすぐです。

14時40分頃荒川登山口に到着。そこから登山バスで約40分、屋久杉自然館に帰ってきたら2日間の登山終了です。

VELTRAでは宮之浦岳トレッキングツアーも取り扱っています。こちらのスケジュールもぜひチェックしてみてください!

また、もっとゆっくり回りたい、という人には2泊3日の現地オプショナルツアーに参加するのもおすすめです。

日帰りおすすめツアー

特に初めての方は、屋久島ガイドに案内してもらいながら挑戦できれば安心ですよね。VELTRA取り扱いのガイドツアーでは、送迎付きだったり、オプションでプライベートツアーにすることも出来るので、自分のペースで挑戦できます。

所要時間

淀川登山口から宮之浦岳の登山は、片道約8キロ、往復9〜10時間です。宿泊出来る避難小屋は6箇所、特に繁忙期は大変混み合うため、GWや夏は日帰りがおすすめです。

宮之浦岳縦走の持ち物・装備

定番

服装

・レインウェア

・Tシャツ

・長ズボン(伸縮性のあるものが良い)

・グローブ(軍手、厚手の手袋)

・防寒着

・靴下(替えの用意があると安心)

持ち物

・ザック

・ザックカバー

・ヘッドライト

・地図

・時計

・ゴミ袋

・ティッシュ

・行動食

・弁当(ホテルによっては朝食を振り返られる場合もあります。事前に申込んでおきましょう。)

・水分(水場はたくさんあり、登山道の下に位置していなければ、ほとんどの沢の水は飲用できます。)

・携帯トイレ

・協力金(登山当日、山岳部環境保全協力金の納入に協力しましょう。料金は通常1,000円、山小屋で宿泊予定の方は2,000円です。屋久島の美しい山の保全に役立てられます。)

・寝袋、マット(宿泊予定の場合)

雨のとき

折りたたみ傘。登山中はレインウェアが便利ですが、傘があると食事時や休憩時に役立ちます

雪のとき

スパッツ(ゲイター)を着用することで雪や寒さの侵入を防ぐことが出来ます。通常の登山装備ではなく、ワカン、アイゼン、スノーシューや、ピッケルの準備が必要になることもあります。滑落防止の為ゴムスパイクやチェーンアイゼンを装備していると安心です。

宮之浦岳の気温・おすすめのシーズン

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年間の気温

屋久島の平均気温は、平地で春、秋(3月~6月、9月~11月)は14.3~25.5℃、夏(7,8月)は26.9~27.2℃、冬(12月~2月)は11.6~17.9℃ほど。

山頂の気温

山の気温は、平地の気温を参考に逓減率で出すことが出来ます。逓減率、つまり山岳部では平均100m標高が上がるごとに0.6℃下がると言われています。しかしながら地形や湿度、天候なども関係してくるため、標高1000mのヤクスギランドは、平地とは約10℃の差が出る場合もあります。宮之浦岳は標高1,936m、また、風が吹くことで体感温度は更に下がりますので、しっかりと防寒対策をしてください。

おすすめのシーズン

山頂周辺はヤクザサに覆われており、5月下旬から6月上旬にかけてはヤクシマシャクナゲが花開いて美しい景色が広がります。※開花状況は年により異なります。

7~9月にかけては台風シーズンになるため注意です。

雪の時期

冬の登山は夏の登山とは全く違い、十分な経験を持った人にのみ許されます。積雪は数メートルになることもあります。

挑戦する方は、充分な防寒対策と雪山装備で臨みましょう。

宮之浦岳までのアクセス

バス

淀川登山口

宮之浦岳登山は、淀川登山口からのアクセスが便利です。淀川登山口へは、紀元杉バス停で下車し、約1.7km(徒歩約30分)で入り口に到着です。

レンタカー

安房地区から淀川登山口まで車で約1時間

駐車場は約8台分あります。

宮之浦岳から見る屋久島の魅力を味わいましょう!

屋久島は、1993年に日本初の世界自然遺産に登録されました。その世界遺産登録エリアに含まれる島の中央部に位置し、存在感を放つ九州最高峰の宮之浦岳。隣にそびえる標高1,886mの永田岳とは違い、滑らかな山肌が特徴です。天気の良い日には北に開聞岳、大隅半島、東に種子島、南にトカラ列島、西に口永良部島、薩南諸島まで望むことが出来ます。頑張って登った後の山頂からの景色は圧巻ですよ。屋久島に訪れた際には是非挑戦してみてはどうでしょうか。

※交通機関や施設の料金、時間等は予告なく変更になる場合があります。最新情報は公式サイトも合わせてご確認ください。

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