サラマンカ
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スペインの世界遺産|有名スポットからおすすめディープスポットまで大特集

イタリア、中国に次いで、世界で3番目に世界遺産の多い国、スペイン。世界的に有名なサグラダ・ファミリアやアルハンブラ宮殿をはじめとする文化遺産が数多く存在しますが、有名観光地となっているのはごく一部。スペインには素晴らしい遺産が多くあるにも関わらず、まだ知名度はそれほど高くない、ディープな世界遺産も数多く存在します。

そんな有名スポットからディープなスポットまで、スペイン観光におすすめなスペインの世界遺産をご紹介します。

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2020/05/25

スペインの世界遺産 定番スポット

初めてのスペイン旅行なら、国をを代表する有名世界遺産ははずせません。まずは一度は訪れるべき主要なスポットをご紹介します。

サグラダ・ファミリア (世界遺産登録年:2005年)

1882年から建設が始められ、130年以上至った現在もなお建設が続いているサグラダ・ファミリア。その圧倒的な建設計画と芸術性で見る者を魅了し、建設中にも関わらず2005年に「アントニ・ガウディ作品群」として世界文化遺産に選ばれた、異例の建築物です。現在では日本人彫刻家の外尾悦郎さんが主任彫刻家として建設に携わり、世界遺産に登録されている「生誕のファサード」の15体の天使たちも外尾さんの作品です。訪れた際には是非注目してみてください。

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アルハンブラ宮殿 (世界遺産登録年:1984年)

1984年に世界遺産登録されたアルハンブラ宮殿。かつてこの地を支配したイスラム教徒の栄華の象徴であり、キリスト教との戦いに破れ、イスラム教徒が追放されるという悲劇の舞台でもあります。その後、キリスト教徒の王たちにより増築や改築がされ、その歴史からアラブ様式だけでなく、中世イタリアのルネッサンス様式など芸術性の高い建物が混在し、8世紀から今にその王たちの英華を伝えている、唯一無二の建築物です。

セビリア大聖堂(世界遺産登録年:1987年)

15世紀からなんと120年という月日をかけて建設されたセビリア大聖堂は、幅広の形はモスクの跡地に建てられたことを物語り、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂、ロンドンのセント・ポール大聖堂に次いで規模の大きな建築物です。内部には当時の黄金期を象徴するかのように、金で塗装された木造祭壇があり、その中心にはマリア信仰が盛んなスペインらしく、イエスではなく聖母マリアが中心に鎮座しています。イスラム文化の名残からゴシックやルネサンス建築まで、異文化が混ざりあったセビリアの文化を象徴するような魅力が感じられます。

セゴビア旧市街とローマ水道橋 (世界遺産登録年:1985年)

1985年に世界遺産に登録されたセゴビア旧市街。街のシンボルとなっている、石を積み上げて造られたローマ水道橋(アクエドゥクト)も同じく世界遺産として同時に登録されました。全長728mにもなるこの橋は、丘の上の街まで水を供給するために紀元前1世紀から大きな役目を果たし、なんと19世紀ころまで実生活で使用されていたそう。接合材や杭などは一切使用せず石を積み上げられただけにも関わらず約2000年もの間その姿を維持しており、当時のローマ人の技術の高さを垣間見れます。

スペインの世界遺産 注目スポット

有名な観光スポットとなっている世界遺産も魅力的ですが、スペインには観光都市からは少し離れていながらも、是非足を伸ばして訪れたいディープで魅力的な世界遺産も多く存在します。ガイドブックで特集されている主要なスポットではなく、一味違った場所へ旅をしたい方にもおすすめです!

サラマンカの旧市街(世界遺産登録年:1988年)

1988年に世界遺産に登録された、サラマンカの旧市街。古代から開けていた場所で、中世には大学都市としても栄え、ヨーロッパ最古の大学、サラマンカ大学もそこにあります。ローマ帝国の植民地時代から、ローマ帝国滅亡後にはイスラム帝国の支配を受け、さらにその後、キリスト教支配下に入った歴史があります。そのような様々な文化の影響を受け、旧市街にある建築物はイスラム建築様式、ゴシック様式、バロック様式といった、ヨーロッパの建築文化が集積された、類をみない美しい景観が魅力的な遺産です。

◆世界遺産への登録理由

様々な文化が流入した歴史から、ヨーロッパの建築文化が集まった珍しい土地であること、また、街全体の建物が酸化鉄を含んだ石材からなる建築物で統一されており、「比類なき美しい街」として下記のユネスコの登録基準をもとに高く評価され、世界遺産として登録が認められました。

(i) 人類の創造的才能を表す傑作である

(ii) あるき澗、あるいは世界のある文化圏において、建築物、技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展における人類の価値の重要な交流を示していること。

(iv) 人類の歴史の重要な段階を物語る建築様式、あるいは建築的または技術的な集合体または景観に関する優れた見本であること。

◆アクセス

マドリードから鉄道、またはバスや鉄道で2~3時間

 歴史的城塞都市クエンカ (世界遺産登録年:1996年)

「魔法にかけられた街」「空中都市」などの異名を持つクエンカは、断崖絶壁の都市が離れた場所から見ると宙に浮いて見えるという不思議な魅力を持った街です。クエンカは、フカル川とウエカル川という二つの川に囲まれており、その川の侵食・風化により断崖が形成される地形となりました。世界遺産として指定された旧市街エリアには、最古のゴシック様式の建築物とも言われている多くの歴史的建造物が立ち並び、それらが当時の状態で現在も残されています。そんなクエンカの一番の見どころは「宙吊りの家(casas colgantes)」。崖の淵にそびえ立つように建てられたこの家は、14世紀の住宅群の一つ。ユニークなその景観は必見です。

◆世界遺産への登録理由

1996年に「歴史的城塞都市クエンカ」として世界遺産に登録された、クエンカの旧市街は歴史的にも価値が高い、クエンカ大聖堂やマヨール広場、サン・ミゲル聖堂などのゴシック様式の建物が見られます。これらの建物は宗教的、世俗的にも価値がありながら、その景観が手つかずの状態で保存されているという点が下記の評価基準をもとに、ユネスコに高く評価され、世界遺産として登録されました。

(ii) あるき澗、あるいは世界のある文化圏において、建築物、技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展における人類の価値の重要な交流を示していること。

(v) ある文化(または複数の文化)を象徴付けるような人類の伝統的集落や土地・海洋利用、あるいは人類との環境の相互作用を示す優れた例であること。特に抗しきれない歴史の流れに寄ってその存続が危うくなっている場合。

◆アクセス

マドリードに到着後、スペインの高速列車AVEで約1時間。クエンカの駅からはバスが出ているので、そちらを利用すると便利です。

スペインには訪れるべき魅力的な世界遺産がたくさん!

世界で3番目に世界遺産の多い国、スペイン。ガイドブックで特集される有名な世界遺産も素敵ですが、ディープで魅力的な世界遺産にも足を伸ばして、より深くまでスペインを体験し、新たな感動を味わいましょう。

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