魅惑のMorocco②~Essaouira~
モロッコ最大の都市、マラケシュから車で3時間のところにエッサウィラの港街はある。
マラケシュの喧騒から離れ、少し肌寒いくらいの海風に吹かれて目を閉じる。マラケシュに6日間滞在した後のエッサウィラ訪問に、土と砂といったイメージの日々から離れた果てしない海への対面は心も開放された気がして、とても気持ちがよかった。
港町だからだろうか、人の流れがゆったしりしており、旧市街は2時間もあれば回れてしまう、こじんまりとした街だった。
マラケシュではあまり見られないストリートアートも多々あり、自由の風を感じた。マラケシュのような都市の刺激的な面はないが、海に癒やされ新鮮な海鮮を楽しむスローな旅には最適の滞在地である。
海沿いには漁のためのボートが並び、新鮮な海鮮物を食べる!という今回の訪問の一番の目的にも期待が高まる。空を見上げればたくさんのカモメが飛び交い、隙あらばと魚を狙っているようだ。
旧市街には期待どおり、とれたての魚を売るマーケットが点在していた。そこでいつもの値段交渉が始まる。購入後に隣にあるレストランですぐに調理してもらい、新鮮なうちに食べてしまうというのが定番のようだ。店員さんが手際よく特製のソースを塗り、直火で調理してくれた。皿いっぱいに焼きたてのイワシが、モロッコの食事の定番のパンと共に運ばれてきた。身はホクホクで皮はパリパリ、箸やフォーク、ナイフなんて使わずに、周りのローカルのように手でかぶりついた。マラケシュでの肉中心の食事に少し飽きていたところの海鮮は、より一層美味しく感じられた。