俺たちオイスターズ Vol5. 『食う・寝る・ダイブ』

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「食う・寝る・ダイブ」が叶えられるグレートバリアリーフのダイブクルーズについて、ケアンズ在住25年のダイビングインストラクターである僕から紹介したい。

世界最大級の宿泊ダイビング船オーシャンクエスト号へ

ダイビングの総合デパートとも言われている、ダイバーズデン社が所有する宿泊ボート「オーシャンクエスト号」は、ケアンズに戻ることなくサンゴ礁のポイントを転々と移動し続けている。
ケアンズからは同社が所有するクルーザーにて 食料や備品、そしてダイバーを載せて「オーシャンクエスト号」へ向かう。
途中立ち寄るサンゴ礁でダイビングレベルを確認するためのチェックダイブを行い、ランチタイムにボートを隣接させて荷物と人の移動が始まる 。


全ての食事はシェフが用意してくれるため『食う』ことへの欲求は満たされる。


ボートの2階そして3階デッキは広く、常に誰かがうたた寝を楽しんでいる 。
食べて寝ると牛になる、と祖母に言われた事を思い出すが、皆誘惑には勝てないのである。

待望のダイビング!


さて待望のダイビングだが、のんびりした気分で水中にいるとアオウミガメがよって来た。
近くに寄っても気にする事なくスローモーションのような動きで移動し続ける 。


ダイブスタイルは基本バディダイブだが、ガイドを依頼することもできるので初心者の方も参加可能。 ポイントは複雑ではなくウォールダビングが多いので、ガイドなしでもナビゲーションが楽である。


ホワイトチップリーフシャークも壁沿いを泳いでいるので何度も同じ個体と遭遇する。
サメの仲間はエラに新鮮な水を流し続け呼吸するため動き続けないといけないが、ホワイトチップリーフシャークはエラ部分を動かせるため水底でよく寝ている。
彼らもまた食う・寝る・ダイブを楽しんでいると言えるかもしれない(笑)


カンムリブダイはよく群れを組んで行動し、サンゴなどをスナック菓子を食べている時のような音を立てながらかじり取り、移動し続けている。
こいつらが食べて消化されなかったサンゴが水底に広がる砂の70%を作り上げていると聞いたことがあるから、驚きだ。


シェフ特製のディナーの後はナイトダイブ。
夜の海は寒い、暗い、怖いというイメージもあるがライトを当てればいつも以上に寝ている魚に近づける。
ロウニンアジサメも集まってくるがライトで光る小魚が目当てなので恐れる必要はない。
水温は全く昼間と変わらないので上がってから熱いシャワーを浴びてからのビールが格別に美味くなるので絶対にやってほしい。
夜は、世界中から集まるダイブ仲間と満点の星空の下で語らえば日頃のストレスも流れてゆくはず。

そして、朝


夜はサンゴの間で隠れながら寝ていた小魚たちも、朝日が上がれば食事の時間。
穏やかな水面から差し込む日差しは天使の階段のようである。


朝食後、モーニングダイブで会えたナポレオンフィッシュ
ケアンズではどこで現れても「ウォーリー」と呼ばれているが、理由は誰も知らない。
ニュージーランドのマオリ族が戦闘時に施す刺青の様な模様があるため、マオリラスが英名である。

さて、器材を片付けて下船の準備が整えば再び昼寝の時間である。
昼間からのビールは酔いがまわるのが早いが、時間が経つのも早い。
ランチに呼ばれて食べた後は再び昼寝。
荷物は勝手に送迎船に積んでくれるので、後は自分が移動するだけ。
今回は1泊2日を紹介したが、この船は2泊でも3泊でも好きなだけ滞在できる。
たくさん潜りたい人には是非2泊以上をおすすめする。人生最高の「食う・寝る・ダイブ」経験を堪能いただきたい。


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