俺たちオイスターズ Vol.6 〜美術館でダイビング〜

オイスターズ女子が紹介するのは、メキシコのカンクンにあるとある美術館。2009年にオープンしたこの水族館、話題の人気美術館でありながら入場料は無料だし、入場待ちの列もありません。しかも上から横から斜めから、真正面から、好きなところから作品鑑賞が可能です。
そう、ダイビングで楽しむ水中美術館なのです。

なぜ水中に美術館が？

海洋芸術家ジェイソン・テイラー氏他5名が手掛けた彫刻487体が海底に展示されており、水中の展示物としては世界最大規模。

実はこの美術館、自然への愛と、海を保護したいという決意によって生み出された奥深い芸術なのです。

ここに展示されている彫刻にはサンゴが人工的に植え付けてあり、自然のサンゴ礁がまったくいない場所を選んで展示してあります。 時間が経てば作品と自然が融和し、不毛エリアの再生と成長を狙うという壮大な計画が描かれているのです。

おすすめ作品をピックアップ

■ サイレントエボリューション（静かなる進化）

水中美術館の目玉でもある450体の等身大の人間たち。モデルとなっているのはメキシコの先住民族を含む様々な人種の人たちで、3歳の子供から85歳のおじいさん、大工、漁師、ヨガインストラクターまで実際の人物を再現しています。

サンゴ礁の自然再生には200万年という途方もない時間がかかるといわれていますが、少しずつ静かに、再生が行われているというメッセージなんですね。

■ ドリームコレクター（夢の管理人）

モデルはなんと、テイラー氏自身のお父さん。夢の保管庫で、瓶詰めされた数多くの夢のメッセージを振り分けているという構図になっています。
ここに置かれた何百もの瓶には、実際に世界中より集められた未来へ向けてのメッセージが収められています。細部にこだわっているのがすごい。

■ その他

車やルービックキューブなど、あっと驚く展示物がたくさんあります。水深もさほど深くないので、体験ダイビングでもファンダイビングでも楽しめます。
もちろんカリブ海の魚たちも見られますよ。

「作品に手を触れないでください」というお決まりのルールもないので、好きなように楽しんでくださいね。