30歳手前の僕・原点回帰の旅 ~南アフリカ・クルーガー国立公園~ ①

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前書き と 旅のきっかけ


子供のころに好きだったテレビ番組は?
そういうアンケートがあったとき、皆はどう答えるのだろう。

男子ならヒーローや戦隊もの、女の子ならかわいいアニメ、またはバラエティーが多いだろうか。答えるまで悩んでしまう人も多いんじゃないかな。

僕ははっきりと即答できる。当時、NHKで毎週月曜日にやっていた動物番組だ。

まだ6歳、7歳のころから、自宅のリビングの小さいテレビにかじりついた。青い折り紙をひっくり返し、覚えたばかりの平仮名で、アフリカの動物たちの生活を書き留め、親に見せていた気がする。7歳にして、『「はつじょうき」って何?』と母親に聞いていたのだから、今思えば、親も答えに困ったことだろう。

そんな僕も大人になり、いよいよ30歳が目前に迫る。一度立ち止まって自分の人生を振り返るにはちょうどいいタイミングだ。仕事、プライベート、趣味、好きなこと、嫌いなこと、今の自分のすべてを見つめなおすべく、少年時代にブラウン管で旅したアフリカへ向かった。


◆クルーガー国立公園とビッグ5

ライオン、ゾウ、サイ、ヒョウ、バッファロー。この5種の動物を、サファリ業界では「ビッグ5」と呼んでいる。
もとはハンティングの用語で、ハントで最も危険を伴い、狩れればハンターに栄誉を与えられる大型動物のことだ。動物園ではやさしい顔を見せるゾウやサイも、野生の中、ひとたび危険を察知すると、狂暴な本能をむき出して人間を襲ってくる。ビッグ5のハンティングに失敗し、命を落としたハンターも多いそうだ。

各国でハンティングが禁止された今も、サファリ業界では、憧れの5種の動物としてビッグ5の名が通じている。

数あるアフリカのサファリの中で、今回クルーガーを選んだ理由は、そんなビッグ5すべてに高確率で出会える場所だから。一生に一度かもしれないアフリカへの旅だからこそ、野生の世界でたくましく生きる彼らの姿をしっかりと見ておきたかった。

< to be continued ... >

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